

大学一年のとき、大学生協書店に並んだ瞬間に買いました。
理学部でなく、工学部に進んだことを後悔させる一冊でした。
相対論とか分かり易い本は今一曖昧で退屈。
本格的なのは気合が必要で挫折してしまう。
この本は様々な連想や類似の考え方を通して
意外な理論を興味深く導いてくれました。
既にこの本でブラックホールからの放射や
時間順序、物理学と量子力学の融合など
彼の有名な理論は一通り網羅されているので、
今読んでも色あせていないと思います。
実証ができない理論ではノーベル賞は取れない。
ノーベル賞でさえ評価できない才能。
神も死後の世界も信じていなかった彼ですが、
いつも自分とは逆の理論に賭ける彼のことですから、
天国かどこかで理論の先を確認しているかも知れません。