風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

「桜の木は、知らないことだ」

2006年03月23日 | 清水ともゑ帳
 
  桜の木は、知らないことだ。
  人が自分に桜という名をつけたこと。
  この国の人びとが、ただならぬ愛情の念を抱いて桜を視ること。
  木はおのがいのちのうながしにあふれて、花咲き匂うばかり。
  そして、ただ、花散りしきるばかり。
  人が見ても、見なくても、桜は桜の花顔に生き、
  花期全身に艶をはりつめて、その花力を放ち尽くす。

              岡部伊都子著「桜の木は、知らないことだ」より




静岡市葵区の駿府公園のお堀端の桜。
満開までには、あともう少し。

今日は早朝から藤枝市へ出かけた。
清水から西へ車で1時間ほどのところ。
往復する道すがら、あちこちで桜を見た。
雨上がりの陽光に誘われて、
桜が伸びやかに花をほころばせていた。


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