おれは今、図書館でいただいた文庫本
「ねじまき鳥クロニクル」(村上春樹著 新潮文庫)を読んでいる。
時間のないおれは読むのが遅いです。
今日、やっと1巻の250ページまで読んだ。
249ページで、
> 僕は笑った。「君は君の歳にしては、ときどきものすごく
> ペシミスティックな考え方をするね」
> 「そのペシなんとかってどういうこと?」
> 「ペシミスティック。世の中の暗いところだけを取り出して
> 見るっていうことだよ」
> ペシミスティック、と彼女は何度か口の中で繰り返した。
> 「ねじまき鳥さん」と彼女は僕の顔をじっと睨むように見上
> げながら言った。「私はまだ十六だし、世の中のことをあま
> りよくは知らないけれど、でもこれだけは確信をもって断言
> できるわよ。もし私がペシミスティックだとしたら、ペシミ
> スティックじゃない世の中の大人はみんな馬鹿よ」
主人公と笠原メイの会話です。
教養のないおれは、「ペシミスティック」という言葉を聞いたことはあるが、
その意味をこれまで調べようとしたことはなかった。
そして、村上春樹の小説を読んで67歳で初めてその意味を知った。
情けない。
ネットにあった「大辞林 第三版の解説」を読んだ。
ペシミスティック【pessimistic】
( 形動 )
厭世的であるさま。悲観的。 「 -な考え」 「 -になる」
この言葉を20代で知りたかった。
おれは、ほとんどペシミスティックに生きていたんだよな。