>障害ある次男殺害 父に猶予ある判決
>重い知的障害がある次男(当時44)を殺害したとして、
>殺人罪に問われた父親の平之内俊夫被告(78)に対し、
>千葉地裁は12日、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
(略)
>「これで終わりにしようと思った」
>2月19日の公判で、被告は殺害当日について、そう思った。
>判決によると、被告は殺害当日のことについて、そう振り返った。
今日の朝日新聞の記事です。
重い知的障害があるお子さんを育てることは、大変なことだと思う。
私は、51歳から3年半ほど知的障害者と一緒に仕事をする作業所で働いていた。
そこは所沢市場の隅にある知的障害者の施設です。
職員3人ほど(時期によって人数が変わる)で、15人の知的障害者と一緒に作業をしていた。
作業所にいた知的障害者は18歳から62歳の人がいた。
私は朝の8時半までに所沢駅にワゴン車で迎えに行き、6人の通所者を作業所まで連れて行った。
夕方、仕事が終わってからも駅まで通所者を送っていた。
9時から朝礼をして作業を始めた。
スーパーマーケットの指示どうりに、野菜をパッケージする仕事です。
たとえばキュウリ5本をポリ袋に入れてシールを貼り、それをダンボール箱に10袋入れて20箱作る。
ナスを3本ポリ袋に入れてシールを貼り、それをダンボールに15袋入れて30箱作る。
そんなふうにして、にんじん・トマト・ピーマン・しいたけ・サツマイモ・ジャガイモ etcをやった。
冬はみかんの袋詰めが大変だった。
一緒に働く人は、数を数えられない人、野菜の種類が分からない人などがいました。
それでもスーパーから来る指示書どうりに野菜のパッケージを、私はその子たちと必死になって作業をしていた。
みんないい子でした。
でも、ふつうに生活することがむずかしい人たちでした。
殺人罪に問われた父親のことを考えます。
この人はすごい人だと思う。
私だったら、この人のように子どもたちと接することはできなかったと思う。
亡くなった長男も同じ障害があったようです。
執行猶予になってよかった。
これから、息子さんのことを思って、ゆっくり過ごしてほしいと思います。