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ディズニーシーの鳥と海の深さ

2012-12-24 | お出かけ

ディズニーシーにはところどころ録音の鳥の声が聞こえるのですが、
もちろん本物の鳥もいます。
鳥が好きな(というか動物なら何でも)エリス中尉、見かけるとすぐ写真に撮るのですが、
今日はディズニーシーで遭遇した鳥の写真を。

 

ミステリアス・アイランドで見た「ハクセキレイ」(白鶺鴒)。
スズメのようにちょんちょんと飛ぶ歩き方ではなく、
千鳥のようにちょこちょこと言った感じで移動します。



超望遠でも撮る。
黒いスカーフのような模様がお洒落です。
もともと昆虫を捕食する鳥ですが、ここで食べていたのは
客が落としたポップコーンとか、パイのかけら。



この日は寒かったので、朝見るスズメはことごとくまん丸の
「ふくらスズメ」になっていましたが、この写真はお昼撮ったもの。
くちばしにポップコーンのかけらをつけています。

 

鳥を見るとポップコーンを投げる客も結構いるんですね。
もちろん、転んだか何かで盛大にこぼしてしまい、あの伝説の
「ディズニーお掃除部隊」の隊員がやってきて、
シャキーン!と塵取りの音をさせながら一秒で跡形もなく掃除してしまうまでの、
ホンの何分かの間におなかを満たすラッキーな鳥さんもいます。



ディズニーシーには水鳥もいます。
ディズニーシーは「シー」ですから、園内がすべて海辺や川辺にあるという設定。
いつも、この巨大な「プール」の水をいったいどうしているのだろうか、と不思議で仕方ありません。
なぜなら、これが千葉の海から引いてきた海水そのものであったら、
たとえばメディテレーニアンハーバーの水底に内蔵された固定ショー用の器材、
以前なら「ブラビッシーモ!」の時に屹立してくる鉄鋼像などあっという間に劣化してしまうからです。
水の深さも全くわかりません。
上から見る限り濃い緑色に色付されているようで、水の色からは深さが測れないのです。

水辺に近寄ってその水がしょっぱいかどうか試すこともできないのですが、
これが海水でないらしい、いうのは、かねがねこういう鳥を見るたびに確信してきました。

 

ポート・ディスカバリーにいたカルガモ。
カルガモは実は軽鴨と書きます。
確かにカルガモの雛が水に浮いている様子はまるで麩のようで、
確かに「軽い鴨」なんだなと思いますが。

とにかく、このカルガモは適応性に優れているので、淡水鳥でありながら、
山間部や市街地、淡水でも海水でも生きていけるそうです。
それならカルガモがいるからといってこの水淡水とは限らないのでは?と思われた方。
これを観ていただきたい。



水分補給中。
いくら順応性の高いカルガモでも、海水は飲まないでしょう。
この件、気になって調べてみたら「アオバト」というハトの種類が、
わざわざ海辺に飛来して海水を飲むので有名らしいのですが、その目的は「塩分補給」。
世界でも珍しい行動パターンを持つ鳥なのだそうです。
塩分過多になったりしないんでしょうか。
それはともかく、そういうことなので、つまり

カルガモが水を飲んでいる
∵カルガモは海水を飲まない
∴ディズニーシーの「海」は海水ではない Q.E.D 証明終了

その後検索してみたところ、海水を引き込んでいるのではない、とのこと。
わたしはてっきり海水をどこかでろ過しているのかと思ったのですが。
その装置を作るより水道水を使う方が手っ取り早い、ってことなんですかね。



どう見ても海にしか見えないこの水の色。
なんでも、ブラビッシーモの「プロメテオ」(エリス中尉命名キリン)が沈んでいるところだけが
10メートル、その他はだいたい1.8メートル。
このあたりは船が航行するからですね。
近くに行くこともできない「海」(ケープコッドとかロストリバーデルタの端っこ)
は、なんと50センチくらいしかないそうです。
水に色を付けて深く見せているんですね。

そんな話を「わたしはゴンドラをこいでいるキャスト(係員)に聴いた」
と誰かが「ヤフー知恵袋」に投稿してしまっています。
このヤフ知恵がディズニーのネット警邏隊に発見され、その後彼らによって
草の根わけて特定されたそのキャストが、
「おとぎの国の秘密を洩らした罪」に問われてクビになった、に1ユーロ。

(なごみ画像)

カルガモの特徴はくちばしの先だけが黄色いこと。



昨日お伝えした、このブラスバンドの演奏を見るために、
わたしたちはここの水辺の柵に寄りかかっていたのですが、
下をふと見るとカルガモのカップルが期待値マックスで上を見ていました。
ここに人が立つ→カルガモ発見→ポップコーンを持っている人はつい投げる
ということを熟知している彼らが、近寄ってきたのです。
いくらつぶらな瞳で見られても、あげられるようなものは持っていません。

しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
カモたちがわたしたちに失望し始めたころ、隣にポップコーン持った人が来ました。

「投げるぞ」「投げるぞ」

「キター!!!!」

着水。

「次は?ねえ次は?」

「次は俺がいただきだッ!」



この、まるで中の人がいそうなくらい生き生きとした目をご覧ください。

ところで、かれらがしょっちゅうもらって主食にしているらしいここのポップコーン。
これについて少し。



園内にはご存知のようにいたるところにポップコーン売場があります。
全てにフレーバーがついており、
「シーソルト」・・・マーメイドラグーン
「カレー」・・・・アラビアンコースト
「ココナッツ」・・・(以前は)ロストリバーデルタ
など、そのエリアに合ったフレーバーを置いているところもあります。

その他、
ブラックペッパー 
チョコレート
ストロベリー
キャラメル
など、甘みとフレーバーでもはやこれはポップコーンは単なる「つなぎ」
と言えなくもないものになっています。(美味しいけど)

何が言いたいかと言うと、ここの鳥たちは、こうしたポップコーンを食しているので、
明らかに糖分過多の現代病にかかっている可能性があるということです。

しかも、先ほどのハクセキレイやスズメなどは、



このようなバターたっぷりのパイクラストを食べているわけです。
木々もたくさんあるので、虫なども食べてバランスを取っていると信じたいですが、
鳥とて楽な道があればそれを選ぶもの、めったに見つからない虫よりも、
客の投げてくれるこうした人間用のお菓子を食べるでしょう。

「ここに住んでる鳥はラッキーだね!」
と息子がポップコーンをついばむ鳥を見ていいましたが、わたしは
「それは・・・どうかな」
「なんでさ?みんながいろんなもの投げてくれるんだからいいじゃん」

「鳥が食べてもいいようなものならね。
こんなものばかり食べていたら、フォアグラのガチョウみたいになっちゃうよきっと」



「おとぎの国の海」が本物ではないように、この「不自然」な環境の中、
かれらは食べるものには困らないものの、実は、不自然な餌付けをされているわけで、
何も知らずにここを終の棲家と決めたことは彼らにとって幸せだったのかどうか、
おせっかいながら(本当に我ながらおせっかいだわ)憐れんでしまいました。