らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

猿に纏わる諺

2016-01-05 | 雑学

申年に因んで、今日も猿の話題です。

「猿」
人間に似ている猿は、古代エジプトや中国など世界各地で神聖なもの、神秘的なものと考えられてきており、日本でもニホンザルを神の使いと捉えた例がたくさんあるそうです。
また、猿は「去る」に通じるため、「難が去る」と信じられていました。

「エテ公」
ところで、猿を「エテ公」と言いますが、何故、猿が「エテ」なのでしょうか?
猿を「えて公」と言うのは、「去る」を「得手(えて)」と言い換えた忌み言葉のひとつだそうです。
エテ公の「エテ」は、サルの音が「去る」に通じることから忌み嫌い、「去る」の反対の意味となる「得る」を用いて、手に入れる意味の言葉の「得手(えて)」だそうです。
更に、「得手」には最も得意なことの意味もあって、それは他の者に「優る、勝(まさる)る」事に通ずるため「真猿(まさる)」と掛けた洒落であったとも言われています。
エテ公の「公(こう)」は擬人化して親しみの気持を表す語だそうで、同じように「吉」を用いて「猿吉(えてきち)」とも呼ばれることもあるようです。

「猿にまつわる諺、慣用句」
猿にまつわる諺、慣用句をいくつかご紹介します。
・犬猿の仲/犬と猿・・・非常に仲が悪いことのたとえ。

・犬猿もただならず・・・仲が悪いとされる犬と猿より、さらに仲の悪いこと。

・猿に絵馬 ・・・猿が馬の守護神とされていたことから、取り合わせのよいもののたとえ。

・猿に烏帽子 ・・・猿に烏帽子をかぶせたように、柄にもないこと、その人にそぐわない改まった言動などのことをいう。
           また、見かけばかりで、中身の伴わないことのたとえ。

・猿知恵・・・気が利いているようでも、実は浅はかな知恵のこと。まぬけな知恵。

・猿も木から落ちる・・・木登りの得意な猿でも、時には落ちることがある。その道に優れた人でも、時には失敗することがあるというたとえ。

・猿の尻笑い ・・・自分のことを棚に上げ、他人の欠点・短所を嘲笑う愚かさのたとえ。猿は自分の尻が赤いのがわからず、他の猿の尻を笑うということから。

・見ざる聞かざる言わざる・・・人の欠点や都合の悪いことは見ても見ないふりをし、聞いても聞かないふりをし、余計な事を言わないようにすること。

・意馬心猿(いばしんえん)・・・走り回る馬や騒ぎ立てる猿のように、煩悩や欲望が激しく、心の乱れを抑えられないことのたとえ。

・猿猴(えんこう)が月を取る・・・猿が井戸に映った月を取ろうとして水におぼれたという故事から、身の程知らずの望みを持ったばかりに、失敗することのたとえ。

・沐猴(もっこう)にして冠す・・・沐猴とは猿のことで、猿が冠をかぶって気取っていても中身は猿だという意味から、見かけは立派だが、心が卑しく思慮分別に欠ける人物
                    のたとえです。粗野な人間をあざけるときに使われます。