先月、日経新聞が、米国の人工知能(AI)開発ベンチャーのAKA(カリフォルニア州サンタモニカ)が、同社が手がけた初めての商品となる英会話教育ロボットの販売先に日本市場を選んだ、と報じていました。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて英語熱が高まっていることに着目したということです。
「英会話ロボットMUSIO」
このロボットは「MUSIO(ミュージオ)」と言い、猫のような耳を持ち、アニメのキャラクターのような形をした人工知能ロボットです。
友達と話しているように英会話を練習するために開発されたもので、自然な英会話と英語教育コンテンツを通じて非英語圏の子供たちにもネイティブな英語環境を届けるものだそうです。
MUSIOは、例えば「一番好きな動物は何ですか?」とか、「日本の人口はどれくらいですか?」といった質問を重ねることによって利用者との会話を記憶し、会話を通して、好きな食べ物や趣味、家族構成などを覚えていくそうです。
・「MUSIO」の宣伝動画です。
また、インターネットにもつながるため情報検索機能も持っており、「米国の大統領は?」といった質問も検索して英語で答えてくれるようです。
データが蓄積されればされるほど賢くなり、会話の内容も洗練されていくことから、その場の会話に基づく学習となってより自然な英語力が身につくといわれています。
更に、ロボットにも拘らず表情も豊かで、怒りや喜び、悲しみなど8種類の感情を持ち、目で感情を表し、MUSIOの悪口をいうと怒ったり悲しんだりもし、会話の内容次第で性格も変わっていく、ということです。
「日本市場に投入する理由」
米国のベンチャーにもかかわらず、日本を市場に選んだ理由について、それは日本が「ロボットに親しみを持つ人がいる最大の市場」であり、「小学校での英語の必修化やオリンピックを控えて英語学習の人気が高まっている」ことも背景にあるということです。
「販売価格」
昨年11月に日本で事前予約を始め、今年年11月にはソフトバンクコマース&サービス(東京・港)を通じて正式に店頭で販売するようです。
AKAでは「2016年は2万台、2017年は10万台の販売を目指したい」としており、既に、京都市の同志社中学校でも試験的に授業で導入していると言うことです。
11月の一般発売を前に新宿髙島屋で事前予約を受け付けているようですが、事前予約価格の15%の割引後、Musio本体は81,500円(税込)、教材付セットは92,000円(税込)、共に国内送料込で事前予約を受け付けているとのことでした。
AKAは日本の英語教育においてさらなる貢献ができるよう、また、「一家に1ロボット」時代の実現を目指すとしており、Musioと楽しみながら少しでも英語学習を好きになっていただくことを願っていると、結んでいました。
サラリーマンや学生にとって、10万円ほどで生きた英語学習ができればいいですね。