受動喫煙
喫煙は「百害あって一利なし」と言われています。
タバコが体に悪いということは、みなさんご存知なのですが、その危険性の大きさやタバコを吸わない人が受動喫煙した場合の害については案外知られていないようです。
喫煙者が健康を壊すのは自業自得で仕方ないですが、その周りの人や家族など、非喫煙者の健康に及ぼす影響については見逃す事は出来ません。
そこで今日は受動喫煙の害について調べました。
日本人の死亡率の第1位はがんで、中でも胃がんがこれまでトップだったのですが、現在では逆に肺がんがトップに躍り出てきました。
肺がんの死亡者は今や年間5万人を超えており、肺がんの7割はタバコによることが疫学的に証明されているそうです。
タバコによるリスクを被るのは喫煙者だけではなく、その周りの人や家族など、所謂、非喫煙者の受動喫煙です。
厚生労働省が2016年5月31日の世界禁煙デーに合わせて発表した受動喫煙による死亡者数は、1年間で約1万5000人と推計されています。
「受動喫煙の害」
受動喫煙とは非喫煙者がタバコの煙を吸わされることですが、では、非喫煙者の害とはどのようなものなのでしょうか?
受動喫煙の害としては、短時間の受動喫煙でも頭痛、頻脈、皮膚温低下、血圧上昇があります。
更に、血がかたまりやすくなり、動脈が硬く細くなって、心筋梗塞を起こしやすくなるようです。
実際、非喫煙者が喫煙室にはいると、目やのどの痛み、息苦しさ、動悸、めまい、頭痛、寒気などの症状が現れますが、経験された方も多いのではないでしょうか。
・その受動喫煙によって成人に起こりうる疾患は、 ・心疾患
・肺がん
・乳幼児・児童に起こりうる疾患は、 ・呼吸器症状(咳・痰など)
・肺の発達の遅れ
・乳児突然死症候群(SIDS)
・急性呼吸器感染症
・耳疾患(中耳炎など)
・より頻回でより重症度の高い喘息発作
等です。
「受動喫煙防止」
では受動喫煙から身を守るためには、どうしたらよいのでしょうか?
非喫煙者が受動喫煙から健康を守るには完全禁煙以外に対策はありません。
しかし、次の事によってその影響を減らすことはできます。
・タバコを吸い終わった直後の人との会話を避けること。・・・十分な時間が経ち、口や肺にあるタバコの煙がなくなってから話すようにする。
・飲食店では個室を利用する。・・・分煙していても、タバコの煙が流れてくるような店でも、個室ならより完全禁煙に近い環境を作れます。
・完全禁煙の施設を利用する。・・・喫煙室が設置されていても、100%の無煙環境を作ることは困難と言われています。
如何でしょうか?
タバコを吸っている愛煙家の皆さま、禁煙を考えませんか?
もし、喫煙するなら、周りや家族などの非喫煙者に受動喫煙の影響が及ばないように心掛けましょう。