ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

祭典の日(奇跡のライブ)/レッド・ツェッペリン

2012年11月24日 | ミュージック
 レッド・ツェッペリンの07年リユニオン・コンサートの模様を収録した最新版CD+DVDが到着した。
 私にとってツェッペリンは、かつてはうるさいだけの騒音音楽であった。確か中学時代の同級生の家にファーストアルバムが置かれていて、兄貴がすごい良いって言ってるよ、みたいなことで聞かせてもらったのだが、とても聞く気にならない音楽であった。当時はクリムズンの音楽にはまっていた時期だったのだ。しかし、時は流れ、彼らの5枚目「聖なる館」がリリースされ、その中の2曲目「レインソング」が私に与えた衝撃は大きかった。変則チューニング(これは後で知ったことだが)のギターにメロトロンが加わり奏でられるこの曲の美しさはまるで「プログレ」並に私の心を捕らえたのだ。その結果、このアルバムのA面だけ何度も聞くことになる。その頃からツェッペリンに対する興味が芽生え始め、そういえば中学校の昼の放送で「胸いっぱいの愛を」がかかっていたことなどが懐かしく思い出されるようにもなった。最初の紙ジャケCDがリリースされた時に、3枚目から5枚目までを購入した。3枚目は円盤式のジャケットの面白さ、4枚目は歴史的な名盤であり、5枚目は言うまでもなくという理由だ。3枚目の後半にアコースティック・ナンバーが多くて意外な気がした。そして、紙ジャケのボックスセットが発売されると、SHM-CD ではないアメリカ盤を購入。その後に国内盤SHM-CD の1から5作目を中古などで買い足した。という状況で、私は相当後になってツェッペリンの音楽にのめり込んだ訳だ。かつて渋谷陽一氏が「ツェッペリンの音楽はリフの音楽である。」と言っていた記憶があるが、なるほど彼らのリフは確かにかっこいい。最近ギターを弾くようになり尚更感じるところである。
 07年のリユニオン・コンサートはアトランティック・レコードの創始者へのトリビュート・コンサートとして開催された。当時とても評判になったし、You Tube でも映像を見ることができる。今回のアルバムはもちろん音質的にも映像的にも申し分ない。ロバート・プラントのためキーを下げての演奏とのことだが、それに関係なく楽しめるライブだ。ギターもベースも、そしてジョン・ボーナムの息子ジェイソンのドラムもタイトで乗りの良い素晴らしい演奏だ。プラントも年齢の割に頑張っているではないか。何よりも時々ジェイソンを見る時の他のメンバーの表情が、子供を見る時のような優しに満ちているようで微笑ましい。アルバム「プレゼンス」収録のFor Your Loveという初ライブ披露の曲もある。私は輸入盤2CD+DVDのCDサイズパッケージ版を購入したのだが、映像ではペイジのダブルネック・ギター、テルミンの演奏、「幻惑されて」での弓奏法などの見所もあり、あっという間の2時間であった。5年前の一大イベントが昨日の出来事のように体感できると思う。