ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

50年後のビートルズ追体験~今月はキャピトル盤 THE EARLY BEATLES

2015年03月28日 | ザ・ビートルズ
 ビートルズのアルバムを50年後の発売日と同じ日に、アナログ盤で聞こうというビートルズ追体験。50年前の1965年3月22日はザ・ビートルズのアメリカ・キャピトル盤アルバム、THE EARLY BEATLESが発売された日である。今回はちょうど日曜日であった先日22日に、手持ちのこのアルバムに針を落とすことができた。

 オープニングはLOVE ME DOである。「初期傑作集」とでも名付けられたこのアルバム、キャピトルとしてはデビュー時期の作品をリリースしたい意図があった、というのも、アメリカでのビートルズの楽曲の発売権利は最初はヴィー・ジェイ・レコードというゴスペル専門の会社が持っていたからだ、というのはよく知られた話。つまり、このアルバムでようやくキャピトルはビートルズのデビューアルバムをリリースしたことになった。ただし、ヴィー・ジェイがすでに発売したアルバム(それもジャケットや曲順を変えて4回も)のためファンにはジャケット写真以外新鮮味がなく、売り上げの順位的には苦戦したらしい。

 私の所有する本アルバムは、レーベルがリンゴである。68年以降変更になったそうなので、決して初期のものではない。しかし、ジャケットの作りは初期のものと全く同じで、なかなか良い。さらにそのリンゴのレーベルだが、濃い緑色で印刷されている。昔見たビートルズのアルバムはそんな濃い緑色が印象的だった記憶があるのだが、その後のレーベルは薄い緑ばかりだった。私はこの濃い緑にノスタルジーを感じていて、たまに遭遇すると子供の頃を思い出してうれしくなる。

 さてこの後はいよいよ映画「ヘルプ!(4人はアイドル)」の公開と、アルバムHELP!のリリースへと向かっていく。

本国フランスへ注文したSPARK LE~リズム・コンポーザー

2015年03月21日 | 音楽制作
 随分昔、自分がシンセサイザー奏者として地元のイベントの手伝いをしたり、デモテープ作りをしていた頃活用していたのがリズムマシーンである。当初はYAMAHA製のRX、その後はRolandのTRシリーズを使っていた。今CUBASEを使った音楽制作に携わるようになり心のどこかで昔のようなリズムマシーンを使いたい欲求があったと思う。そこでARTURIA社のSPARK LEである。実際には以前からその存在を知ってはいたのだが、3月に入り現行の製品が4つの外部音源付きでディスカウント販売されるアナウンスが入り、結局購入に至ってしまった。

 ARTURIAといえばANALOG LAB付きのMINI LABを以前購入した。その関係で情報がメールで送られてきたのだ。通常199ユーロが169ユーロで、HIP HOPやDUB STEPなど4つの別売リズム音源のDLが無料でつくSPARKLE PROMOという形での販売であった。ただし郵送料が25ユーロ加わるので最終的には194ユーロでの購入となった。最近のレートでは約25,000円である。国内の取り扱い店のサイトを調べると本体だけでも安くても3万4~5千円ほどしていたのでこれは格安だった。なので注文した。ARTURIAのサイトへの注文となるので商品はフランスから送られてくる。

 追跡調査の状況をネットで確認すると、注文後すぐにフランスからドイツに送られ、さらに中国経由で4日以内で成田に到着。その後北海道に送られ5日目で届いた。ところが予想外だったのが、宅配業者から1,000円の追加請求があったこと。これは関税に関する徴収であった。外国から送られてくるCDなどではそのような手続きがなかったのでこのことは改めて勉強になった次第。

 さて、届いたSPARKLE、日本語表記のマニュアルが同胞され、またパッケージの表面にNEW SPARK2 INCLUDEDと記載があり、タイミング的に無償のアップグレードができた。この後新製品が登場するようなので、それを受けてのプロモ販売だったのかもしれない。

 PCと繋いだ本製品、長旅をしたにもかかわらず無事に駆動。多彩なリズムが内蔵され、昔のリズムマシーンとの違いは一目瞭然。実際の使用感報告は後日に試みたいが、第一印象としてもなかなか使える製品と思う。

スティーヴン・ウィルソンのソロ新作 Hand.Cannot.Erase.

2015年03月07日 | プログレ
 本日スティーヴン・ウィルソンの新作が届いた。彼はイエスやクリムズンの過去作の5.1サラウンド・リミックスを一手に引き受けていることから知ったミュージシャンである。しかしバンドやソロ作を聞くと独特のプログレ世界を展開しており、ずっと気になる存在であった。そして今回新作を初めてBlu-rayで購入。まずは第一印象を。

  この2年ぶりの新作ソロはコンセプトアルバムである。SWの言葉によるとJoyce Carol Vincentというイギリス人女性が家族や友人がいるにもかかわらず都会で3年間見つからない孤独死を遂げた実話からヒントを得たとのこと。そんな予備情報があったため冒頭の数曲は情念を感じる作品に思えた。しかし後半はプログレ風バンドサウンドが炸裂。シンセやギターが大暴れでソロを奏で、メタル・クリムズン風サウンドの合間にメロウな美しいフレーズが入り込むところがウィルソンらしい。美しさと荒々しさを併せ持つ、いつもどおりの妖しいサウンドで、特に13分に及ぶ9曲目のANCESTRALが聞き所である。

 Blu-ray盤での購入は始めてであるが、リーフレットがCDと比べると大きめで目によい。また本編を再生すると画像がシンクロし、視覚にも訴えてくる。サラウンド処理は全編にわたり立体感を醸し出してるが、強調しすぎということもなく音空間に自然に身を任せることができる。その他Blu-rayには、レコーディング風景の映像や数曲のヴァージョン違いが収録されている。さらにうれしいことにDLコードが封入されており、リリース元のサイトからflacとmp3ファイルの両方がダウンロードできる。

 リーフレットには各曲の演奏パーソネルが記載されているが、ほぼ全編にわたりSWが「メロトロンM4000」という楽器を使用している。現代に蘇った新しいメロトロンとのことだが、プログレ大好き人間としてとっても共感できるところである。