ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

My Guitar #13(復活編)ヤマハFG-400D&SG2000&K.Yairi WY600-12

2012年09月27日 | ギター
○ヤマハFG-400D(写真右) FGシリーズ中期の中でも高級な仕上がりのドレッドノート型ギターである。当時の資料を見ると、1980年から84年くらいに製産されトップがエゾ松単板、サイド&バックがパリサンドル(インディアン・ローズウッドの別名)合板。今ではエゾ松の使用は珍しいとのこと。ロゼッタやバインディングにおける貝細工が美しい。ヘッドのYAMAHA の文字にも細工がなされているようだ。
 実はこのギターは妻のものである。高校生くらいの時に買ってもらったそうだ。以後、長年にわたりほぼ放置されてきた。今年になって久しぶりにケースから出すと、上部の指版とネックの間に亀裂が入り、張った弦を支えきれない状態になっていた。その結果弦高もかなり高くなってしまい、極めて悪いコンディションであることが判明。トップにはウェザーチェックも目立つようになっていたが、それは経年劣化で仕方ないとして、何とか普通に弾けるようにしたいと考え、修理に出すことにした。そして戻ってきたのである。
 亀裂はしっかり接着され、サドルを削ることで弦高も適切に調整され、無理なく弾けるギターに復活してくれた。そして、30年という月日を経て、音量的には劇鳴りである。ダダリオの弦に張り替えると、やや音の減衰時間が短めではあるが、低音はギンギン、高音はキンキンと硬質なきらびやかな音で、普通に弾くには充分なレベルになったと思う。現在は変則チューニングの「レイン・ソング」(レッド・ゼッペリン)専用ギターとして使用中。
 ヤマハFGといえば、初期の赤ラベルが名器として有名だが、こちらはベージュ・ラベル。だが、「現行のエントリーモデルより、質・コストパフォーマンス共に高い」と言われる理由が納得できる一本である。

○復活したヤマハSG2000(写真左中央)とK.ヤイリYW600-12(写真下) こちらの2本もこの度メンテナンスの依頼をし、帰ってきたところだ。SGについてはネックの反りや電気系統のトラブルもないため、表面上のリフレッシュだけをお願いした。結果、見事な輝きを取り戻し、特に金属部のくすみがひどかったが、ゴールドの光沢が復活。指版やボディ上も磨きを入れ見違える仕上がり。新品に近い感覚である。
 ヤイリの12弦は、ネックが反ってしまい、弦高が高く弾きづらい状況の改善をヤイリにお願いし送付した。見てもらった結果、ネックの問題ではなく12弦の長年の弦圧による表甲の膨らみが原因で弦高が高くなっている、ということで、こちらもサドルの調整で以前のような弾きやすさが復活。美しい音色を奏でることができた。大幅な修理を必要とせずホッとしたところである。
 永久保証というだけありヤイリの担当者の方の対応はとても親切で、かつ費用も格安。その上、うれしいことに荷物を開けたらK.ヤイリ・ピックが3枚とロゴマーク入りステッカー(金属製)が同封されていた。購入して35年目にして初めてリペアをお願いしたが、ますますK.ヤイリのファンになってしまった。


思い出のプログレ・アルバム#5(番外編)イエスソングス/イエス

2012年09月24日 | プログレ
(原題 Yessongs)  アルバム「危機」のリリース後の1973年、ほぼ時を同じくしてユーライア・ヒープとイエスが来日することになっていた。ミュージックライフや音楽専科という雑誌は来日前の特集記事を載せていたが、ほとんどがヒープを取り扱ったものだった。あるラジオ・インタビューの中でヒープのメンバーがイエスのことを聞かれ、"Good, but young.(良いけど、若い。)"と、ある意味上から目線で答えているのを聞いた。それが、来日公演を終えてからの記事は圧倒的にイエス寄りに変わったのである。それほどイエスの来日は衝撃的で素晴らしものだったのだ。実際に日本公演に行ってきた人の話を間接的に聞いたことがあったが、バンドのことをよく知らずにイエスのライブに行き、事後アルバムを買って聴いたら全く同じ演奏だったのでひどく驚いたとのことだった。そう、彼らのライブは、スタジオ盤と寸分違わない演奏力をその魅力の一つとしていたのである。
 その魅力を実際に知ることができたのが74年リリースのライブアルバム「イエスソングス」である。当時LP3枚組は高校生の小遣いでは高嶺の花。しかし、誕生日か何かにつけ込んで購入したと思う。余談だが私の住んでいたところでは、予約特典としてジャケットのイラストとメンバーの写真がレイアウトされた大型ポスターの木製パネルがついていて、その後数年にわたり自分の部屋に飾られていた。内包のブックレットとジャケットのイラスト、そして部屋の中のパネルが、イエスのコンサートを聴く雰囲気作りになったのは間違いない。
 前述のスタジオ盤と寸分違わない演奏ということについて触れると、私の感想は、ライブ盤の方が結構荒い演奏。しかし、それはライブならではのノリが感じられるということだろう。また、クリスの歌声がジョン以上にジョン風であること。最初、「遙かなる想い出」 にハモりが入っていることにライブ盤にもかかわらずジョンがオーバーダブしたのかと思ったが、実はクリスが歌っていて、それもベースを弾きながらなのである。それが分かった時に、完全脱帽であった。この曲を高校生の私達もコピーし学祭で演奏したが、本当に難しかった。出だしのフレーズが裏から入っているのか、表からなのかということだけでも検討にかなりの時間がかかったものだ。こうした曲を演奏をしながら歌うとは、まして写真を見るとクリスの派手に動く様が感じられ、後にビデオ版「イエスソングス」を見たときにはっきりしたが、彼はよく動き回る。そしてあの複雑なベース演奏。プロだと思った。同じことがドラムスのアラン・ホワイトにも言える。新ドラマーとして迎え入れられ、ツアー本番まで2~3日しか猶予のない中で曲を覚えたそうだ。「遙かなる想い出」だけ間に合わず、結果ブルーフォード演奏テイクが収録されたとか。彼もプロだ。仕掛けのたくさんあるイエスの楽曲をそんな短時間でこなすとは。しかし、本音を言うと、私はアランのロック的ドラムより、ビルのあのタイトなドラミングが好き。本当はビルのドラムによる一連の曲をライブで聴きたかった。
 そうは言っても、このアルバムに関してはイエスに対する新たな理解を図ることができた。そういう意味でも忘れられないアルバムである。


思い出のプログレ・アルバム#4 「幻の映像/PFM」

2012年09月22日 | プログレ
(原題 Photos Of Ghost )  このような典型的なプログレバンドがイタリアに!?というのが最初の驚きであった。

 当時、レコードを購入する際には行きつけのレコード店では試聴が可能だったので必ず聞かせてもらっていた。「幻の映像」は、1曲目を聞き終えた時点で迷わず購入を決定したほど、私を魅了したアルバムであった。そもそもは、ミュージック・ライフ誌の広告に、美しくメルヘンチックなイラストのジャケット写真と相反する髭面のムサイ(?)メンバー写真が載っており、何となく興味を引かれたのだ。ところが、その時同時にキング・クリムズンを脱退したピート・シンフィールドのソロアルバム「スティル」が発売となる旨も広告に掲載されており、乏しい小遣い制の子どもにとってはどちらを買うべきか選択を迫られる重大な状況であった。しかし、私はPFMを選んだ。そしてそれは大正解だった。

 プログレ好きの皆さんはご存じのように、このアルバムは自国イタリアですでにリリースされた2枚のアルバムの楽曲をもとにピート・シンフィールドをプロデューサーとして迎えて製作された。1曲目「人生は川のようなもの」の出だしのナイロン・ギター、フルート、チェンバロによる合奏には度肝を抜かれ、これはロックじゃない、バロックだ!と一瞬思ったのが、次の瞬間プログレの極意全開の展開となり、激しさと美しさが同居する演奏にもう涙。とどめがメロトロンの重厚なサウンド。言うことなし。2曲目が有名な「セレブレイション」。この曲は最初からノリの良いロックで(実際は土着的なイタリアの民謡が基本となっているらしいが)かつ中間部の叙情的な展開を持つ、まさにプログレ好きの心を鷲づかみにする名曲。実際、私の高校生の頃にバンドができたのも、皆この曲をやりたかったからである。その他の曲も時にはクラシック的に、時にはロック的にと静と動が入り乱れながら構成された名曲揃い。特に「ミスター9ティル5」でのフレービィオ・プレモーニの超絶ピアノ・プレイはすごい。そうした高度な演奏テクニックと優れた楽曲、そしてシンフィールドの作る独特のヴェールに包まれ、この「幻の映像」はイタリアのロックバンドの素晴らしさを世に知らしめた記念すべきアルバムなのである。

<追記> 「晩餐会の3人の客」の途中で、ハープのグリサンド音が入ってくるのだが、一体誰が演奏しているのかと長いこと気になっていた。クレジットにも一切記載がない。数年前にソフトシンセ音源でM-Tron というのを購入したときにわかったのだが、あれはメロトロンの音源に含まれている(今風に言うとサンプリングされた)ものだったのだ。40年ぶりにひとつの謎が解明。


アーティストとしての森高千里

2012年09月20日 | 森高千里
 私は森高千里が好きである。彼女は単なるアイドルではなかった。初期の頃から作詞をし、それもミーハーだのストレスだの、ちょっとありきたりではない視点での歌詞を書いていた。「ザ・のぞかないで」「ハエ男」などのいわゆる「怒りソング」や子供の日常的にあり得る出来事を歌った「みつけたサイフ」、ゴキブリ退治の苦労話をネタにした「バスターズ・ブルース」、私自身の仕事でも活用させてもらった「勉強の歌」などなど、その独自の言葉世界には目をみはるものがあった。やがて、レコーディングにおいてドラムを自ら担当するようになり、それもリンゴ・スターに影響を受け、ビートルズサウンドの自らの楽曲へのオマージュを追求した。こうした、何だかちょっと変わっててイイ部分とルックスの派手さや美しさが微妙にミックスされ、私は長年彼女のファンを務めることとなる。何と、私が全てのCD(オリジナル・アルバム)を所有しているアーティストは森高千里とジェネシスである。最新の3枚組シングルコレクションももちろん購入。加えて、森高については2枚を除きほとんどレーザー・ディスクを持っている(写真~含アナログ盤LP)。

 私が彼女の曲を聴き始めたのは、かの名曲「私がおばさんになっても」の頃で、アルバムはRock Alive のあたり。それ以前のアルバムは、写真集付きの初回限定盤はプレミアがついていて、金銭的にはなかなか手に入れるのに苦労したが、とうとうコンプリートしてしまった。

 実は、家内が先に森高好きになり、ファンクラブに入っていた。ライブも、Rock Aliveツアーから出向き、ファンクラブ優先販売でチケットを購入し続けていたのだが、ある時ついに最前列が当たり、喜んで出かけた。すると何と、「今日は男の方も女の方もいらして、とてもうれしいです。そちらはカップルですか?」と森高から話しかけられたのである。我々が、夫婦です!と叫ぶと、「お子さんはいらっしゃるんですか?」とさらに聞かれ、しかし言いよどんでいると「あ、余計なお世話ですよね。」と自己完結し、会場の笑いを誘うという技に出た。その時の状況を、私は森高と話したことがあるんだ、と後々周囲に自慢することとなる。

 森高の特記すべき点はまだある。ライブで歌詞を忘れたり、衣装に引っかかり転んでしまう場面をビデオに収録したままリリースしてしまうのである。普通ならカットするだろう。そして、ライブ終了後のトーク場面において、またまたやってしまいましたねぇ、と堂々とコメントもするのだ。これら全てがアーティストしての森高千里のコンセプトなのだ。今はYouTube にセルフカバーした一連の曲を投稿しているようだが、音楽活動再開のプロローグとして、頑張って欲しいと思う。

 最後に、辛口の感想をひとつ。せっかくの優れたオリジナル曲が多い中で、アレンジ的に当時のはやりを借用した部分がなきにしもあらず。例えば、名曲「ストレス」はM・ジャクソン「スリラー」の、「鬼たいじ」は同じく「ビート・イット」の、「コンサートの夜」はボストン「ドント・ルック・バック」の影響をモロに感じる。もう少し工夫があっても良かったのではないか。いや、実はそれも狙いだったのだろうか? ただし、ボサノバ好きの私としては、「ボッサ・マリーン」「星の王子様」両曲の夢弦(むげん)サウンドについては秀悦と感じている。


好きな映画「シェルブールの雨傘」

2012年09月14日 | 映画
 私は映画が好きである。そこで、今まで見た中で一番印象に残っている映画は何かと思う。子どもの頃見たゴジラ・シリーズは忘れられないし、銀座のシネラマの180度大画面で見た「2001年宇宙の旅」も衝撃的だった。「未知との遭遇」もラストシーンの感動を求めてリバイバル上映の度に映画館に足を運んだ。しかし、もしひとつだけ選ぶとすれば、それは「シェルブールの雨傘」である。

 監督ジャック・ドゥミ、音楽ミシェル・ルグラン、主演カトリーヌ・ドヌーブ。なぜこの映画が好きなのか。(1)ルグランの音楽が素晴らしい。(彼は私が敬愛する3大作曲家の一人である。)キャッチーなメロディともの悲しさが同居し、ジャズ的なアレンジも盛り込んだ楽曲の数々が魅力的。主題歌はI Will Wait For You というタイトルでスタンダードナンバーになっているが、私は Watch What happens として有名な一曲が大好き。名曲だ。(2)セリフがすべて歌。普通のミュージカルとは違い、例えば”Oui.”(ウィ=はい)という一言にもメロディがつく完全な歌劇。その歌と演技が見事にシンクロしており画面から目を離すことができない。(実は歌は演じている俳優と別人物が担当しているということは後から知った。)(3)何も言わずひたすら待つだけの女性マドレーヌがともて魅力的。(4)劇中の家具などの原色系色合いがとてもフランスらしくポップ。私はフランス大好き人間であるが、実際に現地の大型店でみた家具の色合いが派手で、それを思い出させる。
 (5)(※以下、未見の方は結末について触れるので要注意)物語が悲しい。特にラストは涙なしでは見られない。恋人達が戦争のため結ばれず、それぞれの幸せを見つけ別々の人生を送る。偶然の再開においてもお互いを思いやる一言を交わすだけであらためてそれぞれの人生に立ち戻っていく。しかしなぜ、それぞれの子供の名前が二人で決めたフランソワなのか。実はお互いの思いは断ち切れていないのだ、そんなことを感じさせるあのラストシーンはとても哀しく、実際私は、美しい主題曲がコーラスと共に再現されるこのシーンで毎回涙してしまう。ハッピーエンドで終わることの多いアメリカ映画とは違ったフランスならではの余韻…。

 なかなか言葉では言い尽くせないが、以上がこの映画の魅力である。私は子供の頃、テレビで放映しているこの作品を何気なく見て、やがて目を離せなくなり涙ながらに見終わったという記憶がある。それがこの作品との出会いであった。余談だが、1964年のカンヌ映画祭でパルム・ドール賞を受賞しているので、本国フランスでもさぞ有名だろうと思っていたが、フランス人の知り合いに聞いたら、彼は知らないと言っていた…。
 
 さて、この映画が大好きなので、サントラのCDやアナログ盤をいくつか購入したが、09年リリースのデジタル・リマスター版DVDが目下のところお気に入りとなっている。(実際にはその後ブルーレイ盤も出たようだが購入には至っていない。)その頃、札幌の映画館でこのデジタル・リマスター版での映画が公開され、ぜひスクリーンで見たかったのだが、遠方に住んでいたため果たせなかった。だからこのDVDの発売は大変うれしく思ったものだ。

 ついでに、同じ監督作品で、やはりルグランが音楽を担当したかの有名な「ロシュフォールの恋人」もリマスター版DVDを同時購入し、初めて見た。こちらも名曲が何曲もちりばめられ、ジャズ的なアレンジが多いのでルグランの本領が発揮されていると感じた。物語自体にはあまり魅力を感じなかったが、オープニングのハリウッド・ミュージカル風な踊りのシーンや、カフェで働いている女の子がとてもキュートなのが印象的であった。


My Guitar #12 Vox製ギターアンプ

2012年09月13日 | ギター
 久々にエレキを購入し、その勢いでマルチエフェクターBoss SE-15(中古)を手に入れ、さあアンプに繋ぐぞと所有しているVox アンプの電源を入れた。何とハム音ノイズがひどい。何も接続せず、電源スイッチを入れただけで大きな音がしている。出力15Wの小さなアンプだが、アンプシミュレーターや各エフェクトを内蔵している優れものだ。この手の電気的なものの内部にはまったく疎い私なので、業者での修理を考えネットで検索したが、どうみても1万円以上はかかる模様。このアンプの価格自体そのくらいだったので、どうするか考えた末買い換えることにした。
 今回はすぐれたエフェクターが別にあるので、とにかくクリアーに音が出てくれればよいと考え、決めたのがこの10W、Pathfinder 10。Vox製にこだわったわけではないが、リッケンバッカーにVoxのロゴは良く合うし、何と言っても価格の手頃さ。このスペックではあるが、4千円しない。サイト上の購入者の書き込み、レビューも好意的で大変参考になった。アマゾンで注文したが3日後に到着。開封すると、Vox特有の布生地のキャビネットが現れ、これだけでビートルズの世界に。これは横に620を置いて記念撮影しなければ。そしてプラグイン。クリーントーンは本当にクリーンで問題なし。他の皆さんの評価が厳しい「歪み」音も、私としては充分用をなしているのではと思った。結果、値段的に見ても、インテリア的に見ても?言うことなし。あとは弾くだけ、である。


My Guitar #11 ダンエレクトロ Danelectro 56-U2

2012年09月12日 | ギター
 次に手に入れたく思ったのは、エレキの12弦であった。基本的に12弦ギターは大好きなので、将来ライブで演奏するためには1本あっても良いのではと考えた。(もっともそのような予定は今のところないのだが。) 
 ネットで探していたらたまたまダンエレクトロ製が見つかった。私は初めて知る名前だったが実はあのジミー・ペイジもかつて使用している(Youtubeに映像あり)ブランドだということがわかり、さらにいろいろ見ていたら、この6弦ギターに巡り会ってしまった。色合いはブルーバーストというそうだが、一目惚れ。リップスティック型ピックアップも目を引き他にはないポップなルックス。中古で価格も手ごろ(自分の小遣いで充分対応できそう)だし、販売が札幌のショップだったので直に訪問できるため、即購入を決意。直接ショップへ行った。以前ネットで購入したが今は全然使っていないヤマハAPX-T(小さなトラベルギター)を持参し、下取ってもらった。
 現物はヘッドに2カ所ほど打ち傷があり、全体的に目立たない擦れはあるが、ショップの方で手入れを丁寧にしており自分にとっては全く問題なし。音もきれいに出る。ブリッジ部分にローズウッドの木が挟み込まれており、オクターブチューニングがしづらいとの評価をネットで見たが、これまたショップの方で適性に調整してくれていて、チューニングのずれもない。ただし、サイドには何だか壁紙のようなテープ?が貼られている(写真右下)。これもこのメーカーの特徴らしい。エレキの音については上手にコメントできないが、軽さはあるがなかなかしっかりした音という感じ。弾いていて気持ちよい。
 リイシューされた廉価版ギターだが、私の力量では充分と思われる。第一、部屋で飾ってもカッコイイ。実用性のある置物?いやいや、ちゃんと練習しよう。


My Guitar #10 エアーズ Ayers O-07

2012年09月11日 | ギター
 そろそろ独断と偏見のギター紹介コーナーも佳境に入り、終盤に近づいてきた。以前購入したマーチン000-1もギブソンJ-45もサイド&バックはマホガニー製である。そこで、必然的に次はローズウッドのギターも弾いてみたくなる。我ながら人間の欲望とは恐ろしいものである。6畳間のスペースのことを考えると大変な状況でもあるのだが。しかし、前にも触れたが、特にギターの音は木材の違いによって明確に違う(とのこと)。今度はそれを実感してみたい。いつの間にか、楽器探しのネットサーフィンへ。
 そこで見つけたのがエアーズのギター。某ショップのサイトでの説明が詳しく、作りの丁寧さなどと併せて「一生遊べるギターです。」という言葉にその気になってしまった。確かに、一本ずつ手作りされているとのことでルックス的にもサウンドホールのアバロン・ロゼットが美しく、とても丁寧に作られている感がした。そして、オール単板だがベトナムで製作されているため、お値段も比較的お手頃。何よりも、サイド&バックが念願のローズウッドなのがとても魅力である。早速注文。
 手にした時に思ったのは、複雑な倍音構成の感じられるとてもキラキラした音色だということ。この感覚はマーチンやギブソンとは全く違っている。良い音だが、さらにキレイな音という感じだ。これが、使われている木の違いなのか。妙に納得してしまった。直に見るロゼットの装飾はとても美しく、0.5ミリ幅のバインディングが施されているボディやヘッドのデザインも自分好みだ。
 エアーズにはA-07というとても似たギターが存在する。違いはボディの厚み。Aの方が少し厚い。従ってOより音量が出るそうだ。どちらにするか迷ったのだが、少しでも小振りの方が抱えやすいだろうと思ったのと、両者を比較して何となくOのデザインの方が好きだなと感じた。実際にはそう大きな違いはないのだろうけど。
 難点なのは、ナット幅が43ミリで細いこと。実際にはマーチンもギブソンも同じ幅なので、実は今度購入するときはもう少しナット幅の広いのをと思っていたのだが。まあ、弾きづらいということではないので満足はしている。それとピックガードがついていないため、ピック弾きに注意を要する。ふさわしいピックガードを探してつけた方が良さそう
 通常はギブソンやマーチンを手にすることが多いが、気分を変えたいときはこのエアーズを手にする。そしてその時はこのきらめくサウンドの世界に没頭しているのである。


ザ・ビートルズのキャピトル盤

2012年09月10日 | ザ・ビートルズ
 なぜか、ビートルズのアナログ盤では、初期の米国キャピトル盤に私は興味がある。子どもの頃に最初に聞き始めたのがYesterday and Today というキャピトル盤だったので、ノスタルジーを感じているのかもしれない。ここ数年、中古レコード店やネット・オークションで気が向くと買い集めていた。ところが、キャピトル盤にも時期によっていろいろなバージョンが作られ、様々な種類のあることがわかった。中には希少価値を持つものもあり、よってビートルズ・ファンにとってコレクターズ・アイテムとなるのもわかる。ネット上では個人のサイトでそれらを解説してくれるところがあり、見るのがとても楽しい。詳しい人達がたくさんいるものだ。
 現在手元にある盤の中で、特に好きなのが写真の2枚である。Meet The Beatles! とBeatles VI。どちらもモノラル盤で音はとっても迫力があり最高だが、ジャケットはひどい状態だ。実はそのひどさがとても気に入っている。人の手に渡り、聞き込まれたという歴史を感じさせてくれる。古いものは汚れや傷がついて当然だが、レトロなものでアート化しているものもあるだろう。それと同じ気分になるのだ。ちなみにジャケット印刷の場所を示すと言われているバック・カバーのRIAA 横の印字ナンバーはともに3である。東海岸のようだ。私はすべてを集めようとは思わないが、唯一A Hard Days Night のサントラ盤としてでているUAリリース盤だけは入手したいものだと目論んでいる。
  ところで、The Capital Albums としてようやく2004年にCD化されたこれらのアルバムはVol.1と2の合計8枚が出ているが、2は断然日本盤が良い。紙ジャケの作りが全然違う。私はこれを某中古ショップで偶然見つけ、飛びつくようにして買った。残念ながらVol.1の日本盤はそうではないようだが。各アルバムともモノラルとステレオの両バージョンが収録されており、英国バージョンと違うものもあるということで、マニアにはたまらないものとなっているようだ。

思い出のプログレ・アルバム#3 「月影の騎士/ジェネシス」

2012年09月09日 | プログレ
(原題 Selling England By The Pound ) ジェネシスは私の人生において多大な影響を与えてくれたバンドだ。私とジェネシスの出会いは高校1年の時、当時のミュージック・ライフ誌に小さく紹介された記事である。当時、イエスやクリムズンらのいわゆるプログレに夢中になっていたので、GENESIS というバンドがイギリスにいてFoxtrot というアルバムが日本でもリリースされるというその記事には少し興味を持っていた。そのアルバムを、ある同級生が買っていたのだ。彼も音楽をしていたが、どちらかというとロックではなくフォークであった。だから、彼から「ジェネシスって知ってる?フォックストロットというLP買ったんだけど、聞く?」と言われたときはとても驚いた。「きっと聞きたいって言うと思ってたんだ。」とも言われて、持つべきものは同級生と思ったものである。そして、実際にレコードを家で聴いた時の第1印象は、「この声、なに?」というものであった。今となっては敬愛するピーター・ゲイブリエルの声が、ひどいだみ声に聞こえて、ちょっと驚いてしまったのだ。グレグ・レイクやジョン・アンダーソンの透明感ある声質とは全く違っている。そのせいでアルバムの楽曲の良さを理解するまでに至らず。という訳で、ジェネシスの第1印象はあまり良いものではなかった。しかし、その最初の評価を大きく覆したのがこの「月影の騎士」であった。
 収録されている曲は長めのものが多い。まずは聞き応えがある。曲が良く、演奏も高度なテクニックを示し素晴らしいことに加えて、全体に漂うお伽噺を語っているようなファンタジー性、演劇性、そしてシニカルなユーモア性が何とも不思議な雰囲気を醸し出しているアルバムだ。そもそも、「イングランドを1ポンド当たりいくらで売って」という言葉をアルバムタイトルにしているのだから。
 1曲目、いきなりピーターの歌で始まる「月影の騎士」。アルバムタイトルはこの曲の中の一節に含まれる。まるで物語を聞いているようだ。中間のギター・ソロ。ここでスティーブ・ハケットはライトハンド奏法を駆使しているが、ヴァン・ヘイレンよりも前にそれを行っていたと自負していたはず。この曲のエンディングの静かで幻想的雰囲気が私は好きで、この曲から私自身のジェネシスの再評価が始まった。
 2曲目「自分の好きなことは自分で知ってるさ」は、とてもポップでわかりやすい。アルバムジャケットのイラストと連動している曲で、ジェネシスにおいてこのようなポップ性はここで初めて聞けるのではないか。後年にわたって人気ある曲となる。
 3曲目「第五の入り江」これぞプログレの神髄、大曲を思わせるピアノのイントロ、分かり易いメロディー、カッコいいシンセ・ソロ、鳴きのギターと予定調和的盛り上がり。プログレの全てのエッセンスが盛り込まれている。これは、プログレ大好き少年少女がすべてコピーしたがる名曲だ。(実際私のバンドも何度も気持ちよく演奏したものだ。)
 8曲目「シネマショウ」これまたプログレ好きを熱狂させる名曲。前半は何と言っても12弦ギターが美しい。彼らは79年初来日時にもこの曲を演奏したが、某音楽雑誌でギターのチューニングが紹介されていた。完全に変則。それも主弦と副弦の音を変えていたりする。だからコピーもままならなかったのだ。前半のピーターによる幻想夜話的歌に続いて、後半は変則拍子によるシンセ・ソロ。レコーディングという短期間の時間によくぞこうした名フレーズを作り上げてしまうものだ。
 間髪入れずに最終曲「エイル・オブ・プレンティ」で1曲目のフレーズが繰り返される。ジャケットに描かれている横になった老人の夢の世界であったのか、お伽噺は永遠に続くかのように。
 約50分以上にわたるイングランド販売会の世界。従来のアルバムより演奏部分の比重がかなり増えている。それまでステージではピーターの後ろに座って黙々と演奏していた4人のメンバーが、プレイヤーとしての主張を出し始めたのかもしれない。もっともピーター自身もフルートを吹くプレイヤーではあるのだが。
 私はこのアルバムによってジェネシスの虜になり、何よりもゲイブリエルの声が好きになり、過去のアルバムを聞き返すようになった。そして12弦ギターに対する特別な思いも。4曲目にフィル・コリンズがメインで歌っている。それまでも結構歌ってきたはずなのにここでは何だかヘタウマ。それが後のフロントマンになるとは。そんなことを感じさせるアルバムでもある。
 日本初リリースのアナログ盤はジャケット裏面に解説と歌詞が印刷された日本独自のもの(写真左)。イギリス・オリジナル盤もシングルジャケットのシンプルな作り(写真右)。2曲目と連動したイラストが素晴らしい。


My Guitar #9 ヤイリ・Y505P クラシック・ギター

2012年09月08日 | ギター
○カズオ・ヤイリ(野上三郎・監修) Y505P クラシック・ギター
 某ショップのネット販売で見つけたのがこのギターで、81年製、価格も3万円以下。大好きなK・ヤイリ関係と思われたので、ついつい購入。単板とかそういうレベルではないが、これが予想以上に良い音。薄めのボディであるCE-1と比較すると、箱鳴り感が強く、明るい音色を軽やかに奏でてくれる。いろいろネットで見ると、クラシックやフラメンコギターというのはかなり奥深いもので、私もまだまだ理解しきれていないが、日常的に手軽に弾くギターとしては掘り出し物だったと思う。
 ちなみに、そのショップの店主さんによると、ギターは弾き終わったら必ず4~5回分は弦をゆるめておく、そうすればネックが反ることはありえないと断言されている。弦はゆるめるべきか否か、というのはギター弾きにとって大きな課題のように言われるが、弾く時間の少ない私はケースにしまうことが多いので、店主氏の言葉を実践している。


ミステリー小説の原点

2012年09月06日 | ミステリー小説
 小説を読むのは好きだ。最近は三上 延「ビブリア古書堂の事件手帖1~3」、綾辻行人「Another」、道尾秀介「光」などを読んだがどれも面白かった。いろいろやりたいことがあるので決して読書にかける時間は多くはないが、私にとっての楽しみのひとつである。
 さて、ミステリー小説についてである。私はミステリーが大好きだ。今までにかなりの数を読んだと思うが、最初に読んだのは何だっただろうか。多分、シャーロック・ホームズだったと思う。小学4年生か5年生の頃に買ってもらった子ども向け文学全集の中の1冊にそれがあった。現物はいつの間にかなくなってしまったが、何と中標津町在住の時、町図書館の古本市でそれをみつけて購入。(写真上)懐かしい!そして当時自分が何を読んだのかが再確認できた。それらは、まだらの紐、赤毛連盟、…などである。
 同時に、忘れられないのがあかね書房発行の「少年少女世界推理文学全集全20巻」である。小学校の図書室にあり、毎週のように借りて読んだ。最初に手にしたのがホイットニー「のろわれた沼の秘密」。タイトルを見るとホラーものかと思ってしまうが、決してそうではなく、ある女の子とその兄の冒険談である。休みを利用して叔母の家に遊びに来た主人公が経験する不思議な出来事。やがて兄が登場し、共にその謎を解決していくという話。アメリカという異国の世界で手に汗握る展開があり、子どもであった私の心を魅了してしまった作品だ。他のシリーズはたいがい2作品が含まれているが、この巻だけは1作品のみの収録で、長さ的にも読み応えがあった。シャーロック・ホームズも面白かったが、私は断然この作品が気に入り、推理小説というものにのめり込んでいったのだ。
 続けて何冊かを読んでいったが、この全集の中で特に好きだったのは、「赤い家の秘密(ミルン)/黄色の部屋の謎(ルルー)」「魔女の隠れ家(カー)」の2冊だ。冒険・密室・怪奇そしてフー・ダニット(犯人は誰だ)を堪能できる。この全集は結構人気があったようで、他の者に借りられている巻も多く、全てを読み切ることはできなかった。それで自分で買った巻もある。エラリー・クイーンの「エジプト十字架の秘密」、アイリッシュ「恐怖の黒いカーテン」そして前述の「のろわれた沼の秘密」。
 思い出深いというノスタルジーもあるが、今後充分楽しめる全集として全巻を揃えたいものだと思っていた。が、廃刊となっているためか今現在も人気があって、オークションに時々出品されても結構高額である。きっと私と同じ気持ちの方々が多いのだろう。それでも何冊か手に入れることができた。未読だった作品を読むと、子ども向けに書き直されてはいるが充分楽しめる優れた翻訳だと思う。その後は創元推理文庫にたくさんお世話になり、海外のいわゆる名作と呼ばれる作品をいろいろ読破することになるのだが、原点はこのあかね書房版であり、手元の各巻は私の宝物のひとつとなっている。


My Guitar #8 ギブソンJ-45

2012年09月05日 | ギター
 東京に住む従弟がギターを弾いている。何かの機会にその話になり、自分はギブソンが好きです!と言っていた。そういえばギブソンにも名器があるな、マーティン・ギターを手にしたから、今度はギブソンだ、という気持ちが生じてしまった。
 この時には、中古のある程度年代の過ぎたものに興味を持ち始めていた。例えば自分が生まれた年に作られたものなどに目が行ったのだが、それらはビンテージ物と言われ、かなり高額である。極端に言えば、ボディの所々がピッキングで削れているような一品に憧れたのだが、結局それは長年愛用してたくさん弾いて自然にそうなるのが正しい姿であるということだ。それで、中古でも金額的に折り合いのつきそうなギブソンを探すことにした。
 ターゲットはギブソン・アコギの定番と言われるJ-45、あるいはサザン・ジャンボである。どちらもラウンド・ショルダーというボディの上部が「なで肩」のような独特の形をした、お馴染みのギターだ。いろいろ調べたりネットで探したりすると知識は増える一方だが、実際に触ることができないのでなかなか決断できない。結果、金銭的な部分から某ミュージシャンが経営するショップの2006年製J-45(ピックアップ装着済み)に決めた。それも、今回はローンを組んで購入。考えてみれば、ギター1本に15万前後の金額を支出するのは、何の興味もない人から見るとひどく驚くべき事だろう。
 しかし、到着した私のJ-45は、最初のひと鳴りで、本当に良い音がしたのだ。抱えるとサウンドホールがずっと下にあるにもかかわらずである。いったい何が違うのだろうか。確かにオール単板(スプルース&マホガニー)を手にしたのはこれが初めてである。一音一音が力強く鳴り、フィンガーでもピックでもとても存在感のある音がする。特にこのギターは「ジャリジャリ」鳴るピックでのコード弾きが定番だが、実際ジャリジャリが聞こえてきたので思わず感動!加えて、ほのかに香る木材の香り、ハーモニックスも綺麗に出るなど、とにかくこの感覚は今までにない新鮮なものであった。白のバインディング(縁取り)の入ったラウンド・ショルダー・ボディもデザイン的にとても良い。
 ギブソンが持つクオリティのなせる技なのだろう、誰もが手にする名器の評判に偽りはなかった。そして、私自身もその後しばらくはこのJ-45に集中することとなり、今現在も何かあれば活躍するメインギターなのである。


My Guitar #7 K・ヤイリ CE-1

2012年09月04日 | ギター
 エレガットを既に持っているのに、クラシック・ギターが欲しいと思い、いろいろ調べて最終的に再びエレガットになってしまった。理由①クラシック・ギターは実は高価である。理由②K・ヤイリは12弦ギターを持っていたことから大好きなメーカーである。理由③このギター(多分旧型)を何とあのスティーブ・ハケット(元ジェネシス)先生が弾いている。このCE-1はヤイリのエレガットCE-1、2、3の中で一番広いナット幅を持っていて、クラシック・ギターに近い。加えて敬愛するハケット先生が使っているなんて!ということでいつもどおりネットで購入。新品なので高かった。が、このサンバーストの色合い、持ち具合、弾き具合、そしてその音の響き、どれも申し分ない。(ついでにワインレッド色のヤイリ・オリジナルケースも渋くて良い。)
 トップはスプルース単板、サイド&バックはローズウッド。エレガットとしてのボリュームスイッチは、サウンドホールに少しだけ顔を出し、目立たない作りとなっている。現在はラ・ベラのブラックを張っている。この弦は小野リサさんが愛用しているとある雑誌で言っていた。押さえるときによく出るキュ、キュという音がしないのが良いとのこと。実際使ってみると、表面がなめらかで確かにそのとおりであった。音色も問題ないので、私もしばらく使ってみることにした。
 これを所有してから、オベーションを弾く頻度が減った。長年クラシック・ギターを弾いてきた自分にとって、このギターのネックの握り具合がとてもしっくり来るのである。ハケット先生作のギター曲「ホライズン(ジェネシスの「フォックストロット」収録)」を練習しつつ、つい「禁じられた遊び」を何度も弾いてしまう自分であった。


My Guitar #5&6 リッケンバッカー620 &ヤマハSG2000

2012年09月03日 | ギター
 アコギ3本(6弦、12弦、ナイロン)を所有した時点で、やはりエレキもなければという思考の流れが当然生じる。私は従来からリード弾きは全然ダメなので、エレクトリック・ギターを手にしたとしてもコード弾きが主となる。そこで思いついたのが、ルックスにあこがれを抱いていたリッケンバッカー・ギターだ。リッケンと言えば、YESのクリス・スクワィアーのベースが最初に思い浮かぶ。次にビートルズ。サイドギターのジョンによるコード弾き。これだ!
 いろいろ調べてみると、ビートルズと関係の深いカタログは大変高価なのであった。そこで目についたのがちょっとだけ安価な620。カッコイイ。日本のモリダイラ楽器がボディのシェイプを似せたビル・ローレンス名義の森高千里モデルというギターを製作し、それを彼女がライブで演奏したり(実際に会場にて確認)、そのものずばり620のファイアーグロー(色の名称)を抱えた姿がLDのジャケット写真にも写っていて、これまたクールだ(平成24年8月発売シングルコレクション3枚組の添付リーフレットにも別ショット写真が見られる)。というような経緯?で、我が家にもこれが届いた訳である。
 ソリッドボディで、結構重量感がある。色は森高の持つFGと似ているが、実際はアンバー・ファイヤーグロウといって、若干黄色みがかったレトロな限定色である。自分としてはこの色が最も気に入っている。リッケンバッカーとしてのスタイル、作りに見とれるばかりで、ほとんど使用せず、ただ眺めるだけ。本当にもったいない。しかし、当面は宝物として所有するだけで満足である。いずれは息子に引き継がれるのだろうが、その時にはガンガン弾いて欲しい。
     
     
     
 実は、私はもう1台エレクトリック・ギターを所有している。ヤマハのSG2000である。SGはかつて高中正義やサンタナが弾いていたので有名なギターだ。これは高校時代のバンド仲間が購入し使用していたのだが、オリジナル曲を録音する際に借用し、そのままになっていた。数年後、仕事の関係で私が引っ越す時に返却を申し出ると、昇進祝いだとかで譲ってくれた。(何と気前の良い友人か!)弦高が低くて弾きやすく、また図太い力のある音が出るので大好きなギターである。ただ、重い。だから太い音が出るのだろう。間違いなくこのギターも一生ものだと思うので、札幌の某ショップにお願いし、現在オーバーホール中である。