ヒロヒコの "My Treasure Box"

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50年後のザ・ビートルズ追体験 8月5日は「リヴォルヴァー」発売

2016年08月05日 | ザ・ビートルズ
 1966年8月5日、ビートルズの7枚目のオリジナル・アルバムREVOLVERが発売された。録音は同年の3月から6月とのことで、その後来日公演が行われた。また、本アルバムからの新曲3曲が6月20日米国キャピトルから発売されたYesterday And Todayにすでに収録され、オリジナルアルバムより先に日の目を見ている。

 私がこのアルバムを耳にしたのは発売後何年も経ってからのことで、確かに1枚購入していた。しかし今なぜか手元にない。買ったという事実はアルバムに興味があったからで、手元にないのは処分したのだと思う。記憶がはっきりしないのだが、当初Here There And Everywhereのような美しいバラードやブラスロック的Got To Get You Into My Lifeなどはラジオで聞いて気に入っていた。しかしアルバム全体を聞くと、何か違うものを感じたのではないかと思う。まず、ジャケットがモノクロで地味な印象だ。そして再びストリングスと組んだEleanor Rigby は暗い曲に思えたし、Tomorrow Never Knows も何となく不気味であった。1曲目のTaxmanなど軽快なロックで気に入った曲もいくつかあるのだけれど、全体的にはあまりなじめない第一印象だったのだと思う。

 それはあくまで当時の思いである。今や私の中では音頭としてすっかり定着してしまったYellow Submarine、She said - I saidの歌詞での対比がもしかしたらHello Goodbyeの原型かもしれないShe Said She Said、スピード感があり最後のコードがカッコイイAnd Your Bird Can Sing、ほのぼのとしたポールらしい曲のFor No One、そしてインド楽器やブラスなど曲に応じてゲスト・ミュージシャンを招くなど、実に多彩な曲とサウンドが揃っている。前作までの作りとは明らかに違う、だからこそ音楽的には次作のサージェント・ペパー…に匹敵するアルバムであると言われるのも納得の一枚だ。ビートルズはその年ライブ活動を中止する。創作活動やレコーディングに費やす時間が増え、サウンドはより高度かつ多様になっていく。そうした部分での過度期、さらに進化する過程の一枚として重要なアルバムであると思う。

 手元にあるのは来日20周年として86年に国内発売された2回目のモノラル盤、ステレオのFOREVER帯盤、そして昨年発売したモノボックスの一枚。モノラルの2枚を比較すると、アビーロード・スタジオ・マスターによる英国カッティングとされる日本盤の方の音圧が高く、ボックス盤の方はサウンド的にはおとなしめ。だがそれは英国的な落ち着いた音質であるとあえて言っておこう。

 さて、50年後の追っかけビートルズ、次は12月10日発売のA Collection Of Beatles Oldiesである。