ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

’86年の自分と共演する2〜昔のカセット・デモ音源をZOOM R16からCubaseへ

2019年03月25日 | 音楽制作
・手順その2:「ZOOM R16からCubaseへ音源を取り込む」(Macパソコン)
 次はR16にダビングした音源データをパソコン(iMac)のCubaseに流し込む作業である。R16はマルチトラックのレコーダーの他にオーディオ・インターファイスとカード・リーダーとしての機能を併せ持つ。手順2においてはカード・リーダーとしてiMacに繋げることでデータを取り込むことができる。以下の手順は以前にこちらのページで簡単に述べているが、改めて。
  
 事前準備としてR16とiMacをUSBで接続するが、この場合R16はiMacから電力が供給されるので電源アダプターは不要。接続するとR16の液晶画面にAUDIO INTERFACE? との表示が出るので「→」キーでCARD READERを選びenterで確定する。するとiMacの画面にR16のアイコンが表示される。
①Cubaseの新規ファイルを立ち上げる。「ファイル」→「読み込み」→「オーディオファイル」を選択する。
  

②選択画面でR16を選ぶと PROJ001などのフォルダーが表示されるが、これはR16内に保存された各プロジェクトの音源である。このままだと、どれが何の曲なのか迷うので、あらかじめプロジェクトごとの内容をメモしておくとわかりやすい。
  

③PROJ00XX→AUDIOと進み、MONO-000など全てのWAVファイルを選択する。
  

④次に表示されるこの画面では、マルチトラックで編集をするため、「異なるトラック」を選択する。
  

⑤次に表示される「読み込みオプション」にちょっと注意。一番上の「プロジェクトフォルダーにファイルをコピー」を選択する。ここにチェックを入れないとR16のWAVファイルがCubaseにコピーされず、R16との接続を切るとWAVファイルが失われてしまうようだ。最初その意味がわからずにこのメッセージを無視していたら、2回目の作業時に音源が見あたらなくなって慌てた。
  

⑥WAVファイルがコピーされているところ。
  

⑦マルチ・カセットの4トラック音源がCubaseに取り込まれた。自動的にオーディオ・トラックとなる。
  
(以下続く)



’86年の自分と共演する1〜昔のカセット・デモ音源をCubaseへ

2019年03月21日 | 音楽制作
 前々回の投稿を受けて、これからの記事はCubaseについて触れてはいるが、その使い方は現在勉強中の自分であるので、他の皆様にはあまり参考にもならない内容だということをまずはお断りしておく。即ち自分の記録用として本ブログに載せるものである。

 発端は昨年末発売になったカーペンターズのアルバム。昔のカレンの声だけを生かし各曲のバックの演奏を新たに差し替え新譜としてリリースした。過去と現在、数十年の時の流れが各曲の中に共存している。そして私自身も30年以上前に4チャンネルのカセットテープに録音した自作のデモ作品がたくさんあり、何とかそれを甦らせたいと思っていた。リチャード・カーペンターも恐らく過去の作品をデジタル的に取り込んで再構築したと思われるが、私もカセットテープの音をCubaseに移して手を加えようと考えたのである。

 30年前の私は社会人としてある程度の機材を揃え、TASCAM PORTASTUDIO 244をメインの録音機としていた。倍速駆動でdbx搭載の4チャンネル・カセット・テープレコーダーである。これを駆使して曲作りやデモテープ作りに勤しんでいた。その中で今回選んだのは、「もうひとつの風景」というタイトルのプログレ風の曲である。メモでは1986年1月録音となっている。作品として一応形になっており結構気に入っている曲だが、何と若々しい自分のヴォーカルが最後まで録音されている。バッキングもシンセを中心に4チャンネルという制限の中でいろいろな音を入れている。その上、全く自信なさげな私のエレキギターの音も録音されており、当時は自分なりに頑張ったものだと感心した。高音もしっかり出ているこのヴォーカルを生かし、さらに各楽器の音を整理して楽曲らしくまとめてみるというのが今回の作業である。

・手順その1: 「カセットテープ音源をZOOM R16にダビングする」
     
 244はもう手元にない。それに代わる4chカセットデッキYAMAHA CMX100を調達した(その記事はこちら)。カセットの4チャンネル出力をR16の入力に繋げ、テープの再生音をR16で録音する。CMX100にはスピード・コントロール機能があるので、この時に出力側でできるだけピッチを正しく再生することが重要だ。(注: Cubaseにもピッチ調整機能があるので録音後の音源で実践してみたが、不自然な感じになってしまった。やはり最初のダビングが肝心である。) チューニングしたギターを抱え音程を耳でチェックしながらダビングを開始。R16は最大8チャンネル同時録音が可能なので、4チャンネルの録音は余裕だ。無事終了。これで、R16の中にカセットテープの音源がWAVファイルとしてコピーされた。(以下続く)

【緊急事態】JUNO-106の音が鳴らなくなった!どうしよう!?

2019年03月19日 | シンセサイザー
 2年前に修理業者に出しメンテナンスをしてもらったJUNO-106。前回の最後にふれた録音作業で30年前のサウンドを再現しようと考え、DX7とのMIDI接続で使うため久しぶりに電源を入れたところ音が鳴らない。メモリーパッチの音色が全部消えてしまっている状況なのだ。マニュアル・モードでは6音ポリフォニックの音が問題なく出るので根本的な故障ではなさそうだ。一応音色データのwavファイルをネットから保存していたのでパソコンと本体を繋いでロードしてみた。バンクAもBも問題なく取り込めた。すべての音色が鳴る。しかし、一度電源を切るとまた元の状態に、、、、。
 原因として最初に考えられるのはメモリ保存用の内蔵電池が切れたこと。でもわずか2年前に換えてもらったばかり。はたしてそうなのか?このままでは埒があかないので電池の交換を自分でしてみようと決断。以下にその状況を述べる。
 JUNOのボタン電池は基板にハンダ付けされている。今後のことを考えると電池のみ簡単に入れ換えることのできる状態にするのが良いと思い、ボタン電池基板ホルダーというのを注文した(送料込2コで460円)。同時にハンダ付けの作業が必要なためハンダごて、電子工作用はんだ、そしてハンダの吸い取り線を別途調達。そう、私は今までハンダ付け作業をほとんどしたことがないのである。
  大きな不安を抱えたまま作業に取りかかる。一応動画サイトのここでそつなく行っている作業を見てイメージトレーニングをあらかじめしておいた。
     
①横のネジを外し前面のカバーを開ける。
②電池の配置されている基板を外す。そのためには13ほどあるコネクターを全て外す必要がある。これは軽く上に力を入れると簡単に外れた。
③基板を固定しているネジを外す。
④基板を裏返しにして、ボタン電池を固定させている2カ所のハンダを吸い取り電池を取り除く。
⑤新しい電池ホルダーを取り付ける。
 さて、ここで電池ホルダーの2カ所ある爪がうまく基板の穴に収まらないことに気がついた。爪の間の長さが足りないのである。計測してみると基板の設置部分の距離は約2.1ミリ、それに対し電池ホルダーの爪の距離は1.9ミリ。全く気がつかなかったが、これは致命的である。作業を中断し、再度サイズの合うホルダーを探すことにした。
     
 結論から言うとサイズの合う電池ホルダーが見つからず、結局「タブ付きコイン電池-端子間隔2.05ミリ」というのを購入。これは2コで400円だった。到着して作業を再開。今度はぴったり装着できた。手順に戻り、
⑤(恐る恐る)ハンダ付けをする。
     
 こうして元の状態に復元できた(かもしれない)。改めてデータをロード。音色は復活したが問題はそれが維持できるかどうか。電源を切って消えてしまう状況なら電池交換作業が失敗だったか、内蔵電池以外の所に不備が生じているということだ。電源を切りしばらしくしてオンすると、何と音色は無事に保持されていた!念のため、数回繰り返してみたが、大丈夫だった。つまり今回の症状は内蔵電池の消耗が原因だったということである。
 コイン電池の寿命がどのくらいなのかははっきりしないが、10年くらいは持つのではないかと勝手に思い込んでいた。このJUNO-106に関してはそうもいかないらしい。数年ごとに中を覗くことになりそうだ。ビンテージ・シンセなのでそれも良いのかもしれない。それにしてもほぼ初めてのハンダ作業は何とかうまくできたようだが、冷や汗ものであった、、、。
     

<追記>
 その後このシンセについては紆余曲折あったが、最終的に落ち着いている。その顛末をここに記したのでぜひご覧ください。