ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

ジャズ・LPレコード・コレクション 1〜 MILES DAVIS / Kind of Blue

2016年10月09日 | ミュージック
 最近のアナログ盤人気復活を裏付けするかのようにデアゴスティーニ・ジャパンから先月下旬に「ジャズLPレコード・コレクション・シリーズ」が発売された。第1作はマイルス・ディヴィス59年リリースKind Of Blue。他のシリーズ同様第1回販売のみ廉価価格が設定されており本商品は税込み990円であることから購入してみた。

 当時のデザインを復刻しているが比較的薄手の紙で作られたジャケットは、逆に輸入盤の味わいを感じさせてくれる。盤は「高音質復刻版を謳い、マスターテープからのリマスターに可能な限り挑み、180gの重量盤レコードでアルバムをプレス、オフィシャル・ライセンスのもと、質の高い音源が忠実に再現された」と中に記載されている。

  マイルスの作品は私もCDで何枚か持っている。一番好きなアルバムはMILESTONEでPORGY AND BESSもガーシュイン作品としてお気に入りだ。そして本作Kind of Blueもモード奏法の関連で名盤とされているのでデラックス盤を持っている。アナログ盤は1958 MILESの一枚のみだったので今回で2枚目となる。針を落とすと静かなイントロからSo Whatが始まる。まさに秋の夜長にピッタリな雰囲気だ。音もなかなか良い。

 マイルスとは関係ないが、本誌の中でJazz DJ(そういう職業がある?)の大塚広子氏が述べている一節「私がレコードを買った初めの動機は、街で12インチサイズの大きな袋を持って歩きたかった…」には、わかるなあと。CDがなかった当時は皆レコードを袋に入れて持ち歩いていたものだが、それが今はとても懐かしい。私が今中古のレコードを漁っているのもその辺に理由があるのかもと共感してしまった。

 今回は千円未満で購入できたが、今後同シリーズは第2号が1843円で以後2759円+税での販売となるそう。いわゆる名盤とされるジャズの音源が手に入るわけだが、お値段的には多分もう購入は無理。どんな作品がリリースされていくのか、動向だけは見守ることにしよう。


ジェネシスの A Trick Of The Tail - 2016アナログ盤が到着

2016年10月08日 | プログレ
 本日、アマゾンジャパンで予約購入していた本アルバムが到着したので早速レビューしようと思う。



 ジャケットについては手元にあるUKオリジナル盤と比較すると、まずはバーコードがしっかり印刷されている(笑)。そしてイラストの色合い、特に線の色がかなり違って見える。中のインサートも同様。しかしながら新譜のようにきれいな状態でLPのシュリンクを開封するのはなかなか良いものだ。レコード盤はインサートにそのまま封入されており心許ないのでLP用内袋を補充しようと思う。


 次に盤について。180gの重量盤である。レーベルはスモール・マッドハットが再現されている。私の持つA/1 B/3のオリジナル盤と比較しても遜色ない高い音圧での迫力あるサウンドを感じる。盤の刻印を読み取るとhalf speed processとあるので高音質を目指したハーフ・スピードでのカッティング(ディスク・カッティングの旋盤とマスター・テープの両方を実際の半分のスピードで再生し、広い周波数レンジや、良好なレスポンスとステレオ・バランスを得る技術)がなされているようだ。

 残念ながら今回のLPの音がオリジナル・ミックスなのか2007年のニュー・ミックスなのかわかる表記がどこを見てもない(と思う)。一番好きなEntangledをじっくり聞いてみたが、エコーのかけ方や音処理がほんのわずか違う気がしたもののはっきりしない。そこでネットで調べたら、本アルバムを含め2016年リリースのジェネシスの一連のアナログ盤シリーズは07年ニック・ディヴィスによる新たなミックスをアナログ化したもののようである。実はそれを期待していた。本アルバムのアナログ盤はこれで4枚目になるが、ニューミックスの盤が一枚欲しいと思っていた。フィル・ヴォイス時代の一番好きなアルバムなので、これでさらに充実したコレクションとなったと思う。大満足であるということでレビューに代えよう。