ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

今、KIRINJIの音楽が好き(その2)〜コトリンゴさんの活躍

2018年09月25日 | ミュージック
 兄弟グループだった「キリンジ」は13年に弟が独立し、新たな6人編成のバンド「KIRINJI」となった。バンドとなってからリリースされた「11」以後のアルバムを集め聴いた。聴けば聞くほど曲が良い。バンド・メンバーがスティール・ギター、ヴァイオリン、トロンボーン、アコーディオンなど様々な楽器を持ち替えることに加え、全員が歌うことができるのでコーラス・ワークも多彩で聴くほどに味が出る。ほとんどの曲を堀込髙樹が書いているのだが、「進水式」「心晴れ晴れ」のような心を包み込む名曲がたくさんある。また、アレンジは才能豊かなコトリンゴはじめバンド全体でおこなっているらしい。それがハッとする展開もありで飽きさせない。歌詞も「ネンネコ」のように何気ない中にホロッとさせられる一言や、コトリンゴさんの歌う「fugitive」に見られる悲しさには胸がじんと来るのである。
      
 そのコトリンゴさんだが、よく3年半もバンドに在籍したと思う。ライブのリハーサルを追ったビデオの中でリーダー堀込氏が、コトリンゴは自分達よりはるかに才能溢れる人で、目指すべき存在。そういう人がバンドの中にいてくれると張り合いができるから加入を頼んだ、というようなことを言っていた。その言葉のとおり一人でも充分な実績や存在感のあるアーティストなのに、バンドの一員として素晴らしいピアノや透明感あるウィスパーボイスのコーラス・ワークでKIRINJIの曲を盛り立てた。だが、「雲呑ガール」ではホテル行こうとの呼びかけに「イヤです!」と言わされ?たり(この部分は「EXTRA11」のライブヴァージョンではたぶん「小樽行こう→えー行きたいです」に変わっている)、前述のThe Great Journeyは堀込氏が「満室!」と叫ぶなど、愛の営みを暗に表現した楽曲と思われコトリさんの雰囲気とはまるで一致しないのだが、それにもかかわらず黙々と華麗なピアノプレイを聞かせていた(16年ライブ・ビデオ収録のKIRINJIヴァージョンではラップの一部も披露している)のがとても印象深い。だからこそ私の失敗はコトリさんのいるKIRINJIのライブを見逃したこと、そして、今年の7月にコトリさんのライブが札幌のモエレ沼公園ガラスのピラミッドで行われた時に行けなかったことである!

 KIRINJIの音楽には様々なジャンルが混ざっていることも魅力のひとつだ。プログレ好きの私が日本のバンドにこれほど惹かれたのは久しぶりのこと。コトリンゴが脱退し5人編成になった新たなKIRINJIに期待する(特に、パット・メセニーが好き*という弓木嬢にはもっとギターのフレーズを聴かせて欲しい!)と同時に、コトリンゴさんの今後の活動にもエールを送りたいと思う。
*月刊Guitar Magazine 18年10月号の記事より

今、KIRINJIの音楽が好き(その1)

2018年09月24日 | ミュージック
 いつぞやのテレビ番組「クリスマスの約束」で、小田和正がキリンジの「エイリアンズ」という曲にはまってしまって、と紹介しながらJUJUや松たか子と一緒に歌ったことがあった。何かもの悲しくも良い歌だなあと思ったかすかな記憶がある。それ以降聴く機会のないキリンジだったのだが、、、、。

      
 ジャパニーズ・ロックバンドとしてのKIRINJI、そのニュー・アルバム(といっても今年6月のリリースでしたが)「愛をあるだけ、すべて」がとっても良い。当初は中の1曲「AIの逃避行」のPVを動画サイトで見て、その映像の作りも良かったが、何と言っても曲が素晴らしかった。独特のコード進行がとてもクールで、ゲスト参加のCharisma.comによるラップもこの雰囲気にとても合っている。また、昨年末にバンドを脱退したコトリンゴさんのハイトーン・ヴォイスもミックスされていて言うことなしの傑作である。

  私がKIRINJIを聴き始めたのは昨年のこと。前作「ネオ」の1曲目The Great Journey feat.RHYMESTERが車を運転中のFM ラジオでかかり、あまり好きではないラップ・ミュージックなのに曲全体がメロディアスで惹きつけられた。よく聴くとエレキギターのカッティングもカッコイイ。一発で気に入った。家に戻り放送局のHPで曲を確認してKIRINJIだとわかった。後日別途大好きなアーティストであるコトリンゴが歌う美しい曲をラジオのオンエアーで聴き、それがKIRINJIの「恋の気配」だったことに驚いた。私はコトリンゴさんがKIRINJIに参加しているとは知らなかったのである。そうした経緯で「ネオ」は必聴のアルバムとなった。購入してみると、さらに別の女声ヴォイスが聞こえる。一昨年サッポロ・ギター・フェスタに登場し、DEEP PURPLEのBURNの完全コピーを披露したギタリスト弓木英梨乃嬢である。ほとんど予備知識のないKIRINJIがどんどん私の中で大きくなっていった。(続く)

台風そして胆振東部地震、史上初のブラックアウト

2018年09月11日 | その他
 先週の6日未明、我が町を震度5強の地震が襲った。前日ワインの試飲会が札幌であり、友人と共に参加したので酔いが回って熟睡していたはずが大きな揺れを感じて飛び起きた。幸いにも怪我も破損もなく無事であったが、震源地に近い厚真町では甚大な被害が発生した。また、札幌の里塚という地域も液状化現象のため家屋に大きな被害が生じている。そして発電所の停止による全道的な停電、即ちブラックアウト。この状況は初の出来事であるという。断水も重なり不安と我慢を余儀なくされた道民が多かったのは報道のとおり。私の地域は6日の午後1時半ころに電気が回復したので夜を電気なしで過ごすことはなかったが、同じ市内でも地域によっては8日に復旧した所もあり、この差位が何なのかははっきりしない。
 実は北海道は前日の午前中、台風の被害を受けていた。交通機関が止まり、学校も臨時休業になるほどの状況であった。我が家の近くにある道立施設の公園には大きな樹木がたくさん植えられているのだが、何本かが根からひっくり返ったり、折れて倒れている状況が見られた。そうした状況が道路をふさぐことに繋がり、急ピッチで復旧工事が行われていたのである。その直後に発生した最大震度7の胆振東部地震。未だに体に感じる余震が続いている。そして20%を目指した節電。完全な普通の生活に戻れるのはまだまだ先のようだが、前向きな意識を忘れず頑張っていこうと思う。