ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

アラン・パーソンズ・プロジェクト「怪奇と幻想の物語〜エドガー・アラン・ポーの世界」〜Blu-rayにはハイレゾ・ファイルDLクーポンが封入

2017年02月04日 | プログレ
 76年リリースのAPPファーストアルバム。私はこの作品をプログレと捉えている。特にB面のクラシック風なオーケストレーションを施された15分に及ぶ「アッシャー家の崩壊」はストラビンスキーあるいはラヴェルの音楽性を感じさせると同時に美しい旋律を持ったロック(それもバンジョーなども使用した)作品が共存した組曲で当初からとても気に入っていた。その作品を引き継ぐ最終曲のTo One In Paradiseも少年コーラス隊を効果的に導入した美しき佳曲で、まさにコンセプ・アルバムと呼ぶにふさわしい作りである。アラン・パーソンズはもともとレコーディング・エンジニアだったそうで、このアルバムを初めて聞いた時にとても良い音の録音だなと素人ながらに思ったものである。

 私にとってはそうした隠れた名盤の位置づけであるため、手元には3種類のメディアがある。リリース当時のUK盤LP、新たなナレーションが加わりボーナストラックも大幅に追加された2枚組CD、そして最近購入した5.1サラウンド収録のBlu-ray盤である。どれもそれなりに楽しめるのであるが、特にサラウンドは音が四方にぐるぐる回るという凝った作りではなく、単純に音の広がりを感じさせるミックスだった。そしてこれにはサイトからハイレゾwavファイルをダウンロードできるクーポン・コードが封入されているのが嬉しかった。こちらのファイルは96kHz/24bit仕様だが曲毎ではなく40分1ファイルの仕様なのがちょっと扱いづらいのだが。

 次作の”I Robot”もSF風の作りで結構好きだったが、その後はポップ路線が前面に出てヒットチャートを賑わすことになり、耳が遠のくようになってしまった。その意味でもこのファーストはとても忘れられない作品である。


【番外編】ショック!ジョン・ウエットンの訃報

2017年02月03日 | プログレ
 一昨年はイエスのクリス・スクワイアー、昨年はEL&Pのキース・エマーソンとグレッグ・レイクと、往年のプログレバンドの重鎮が死去した。そして、先月末にはジョン・ウエットンの突然の訃報が、、、クリスもグレッグもジョンも皆60歳代。まだまだ音楽活動ができただろうに、本当に残念でならない。ウエットン氏については、キング・クリムゾンへの加入が一番印象に残るが、その後もロキシー・ミュージックやユーライア・ヒープ、ウィッシュボーン・アッシュなどにも参加し、プログレのみならずロック・ミュージック全般にわたり存在感を示した。最近でもスティーブ・ハケット・バンドへのゲスト参加、そしてエディ・ジョブソンとのU.K.再現ライブでの活躍などは先月のこのブログでも紹介したばかり。1月11日の本人の声明では、2月のCruise to the Edge(クルーズ船でのロック・フェスティバル)と3~4月に北米で開催するジャーニーとのジョイント・ツアーに治療に専念するため参加を断念したこと、その代役は仲間のビリー・シャーウッドが行うこと、年の後半のエイジアのステージには必ずカムバックを果たすことなどが盛り込まれていた。(http://www.johnwetton.com/より。写真も)私としても先月の当ブログにてU.K.来日時のジョンの勇姿に思いを馳せたばかりだったので、少なからずショックである。心より冥福を祈ります。