ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

「ロシュフォールの恋人たち」50周年記念〜CD5枚組ボックスセット

2018年08月31日 | ミュージック
 大好きな作曲家であるミシェル・ルグランについて本ブログでも何度か述べたが、今回は映画「ロシュフォールの恋人たち」のサントラである。この度、フランスのDECCAレーベルから5枚組ボックスセットがリリースされた。Tower Records On Lineで予約を入れ、当初6月の発売予定だったが、少々遅れて7月上旬に到着した。
     
     
 5枚の構成は次の写真のとおりだが、私にとっての今回の目玉はイングリッシュ・ヴァージョンのCD3である。フランス・オリジナル・ヴァージョンも歌は吹き替え者が担当しているが、この英語版も同様。ただしオリジナルのCD1&2の曲数は合計25曲だが、英語版は17曲となっており、歌なしの曲は収録されていない。当然、英語のタイトルが付けられている。
     
 他のディスクの構成としては、CD4にルグランの歌とピアノによる楽曲、ピアノ・トリオ演奏、オーケストラ・ヴァージョン、CD5には14年にヴェルサイユでルグランと共演したコンサートがビデオ化もされたナタリー・デセイや、ビル・エヴァンスのYou must believe in springなど様々なアーティストによる歌や演奏が収録されている。そのオーケストラ・ヴァージョンというのは、正規の楽曲から歌を抜いたカラオケのようなものと思われる。さらに、CD2にはインストルメンタル・ヴァージョンとの名目で12曲が収録されているが、こちらは今年ユニバーサルから発売された「ロシュフォールの恋人たち・オーケストラ・ヴァージョン」と内容が同じである。こちらはサントラ音源ではなく、ルグランがサントラ録音時の演奏者等を出来るだけ集めて改めて録音した作品であるそうだ。ユニバーサル盤のほうはSHM-CDの高音質盤なのだが、音圧はボックスセットの方が高い。
     
 こうして通して本作の楽曲を聴いてみると、ルグランの作曲力、編曲力は見事としか言いようがない。以前にも記したが、物語としての面白さはあまり感じなかった本映画だが、音楽は素晴らしいと改めて感じた。
 なお、この11月3日にアナログ盤が新たにリリースされるらしい。アナログ盤は米国盤2枚組を所有していて音も抜群に良い。今回の盤はAmazon Japan ではLPとなっているのが、Tower Recordsでは7インチ・シングルと表記されている。多分、Towerの方が正しいと思われるが注目しておこう。