ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

プログレ今日の1枚#9 English Electric: Full Power / BIG BIG TRAIN

2014年02月20日 | プログレ
 NHK-FM 新春特番「新世紀“プログレッシブ・ロック”の波」最終夜でも紹介されていたイギリスのバンドBIG BIG TRAIN。番組中でもこの奇妙なバンド名についてやり取りがあったが私自身もたまたま昨年末にYouTubeでこの変な?名前を見つけた。English Electric Part Two2というアルバムがアップされていたので聴いてみたのだが、これがなかなか良かった。そこで公式HPを探すとそこにMake Some Noiseという曲のPVを見ることができた。この曲も一度で気に入ってしまった。1・2度聞くと忘れないキャッチーなメロディを持つポップな曲だが、予定調和的ではないコード進行もあり、その叙情性が何とも気持ちいい。PVでは駅舎を思わせる建物の中で「大きな列車」を前に演奏する現在のメンバーの姿と若き頃の姿の両方が見られ楽しめた。それにしてもヴォーカル(フルート)のデビッド・ロンドンという人、声質も風貌もフィル・コリンズだなぁ。

 この曲は4曲入りEP盤として2013年にリリースされているのだが、English Electric: Full Powerというタイトルで2012年のアルバムEnglish Electric Part One及び前述の2013年English Electric Part Two2が合体したアルバムに加わり再リリースされている。そしてアルバムでは豊富な写真と解説入りのブックレットが付属している。それを見ると、昔の鉱山や鉄道のイメージが曲に込められているようだ。また多彩なゲスト・ミュージシャン達の紹介もなされており、大好きなフランスのルイ・フィリップがストリングス・アレンジで参加していることもわかった。全体的に引き込まれる曲が多く、それらの中でMake Some Noiseも壮大な作品の一部として、また違った印象で聞くことができる。2枚組の長時間アルバムだが全編にわたって心地良いサウンドだ。
http://www.bigbigtrain.com/

ザ・ビートルズ「The U.S. Albums」の音源

2014年02月09日 | ザ・ビートルズ
 今回もザ・ビートルズのTHE U.S. ALBUMSについて。このボックスセットに収録されている各トラックの音源について紹介しているサイトがいくつかあるのを知って確認してみた。それによると、2009リマスターではなくキャピトルによって改変されたヴァージョンが使用されているのは、すでに発売されているTHE CAPITOL ALBUMS VOL.1&2に収録以外のアルバムではA HARD DAY’S NIGHT サントラでのI'll Cry Instead 、YESTERDAY & TODAYでのI'm Only Sleeping, Doctor Robert, And Your Bird Can Sing(以上モノラル)、We Can Work It, Out Day Tripper(以上ステレオ)のみである。REVOLVERなどはオリジナルから3曲がカットされていることに加え、すべて既出の2009リマスター音源なので、これでは「アメリカ的」紙ジャケにのみ価値があることになる。HEY JUDEも同様に全曲2009リマスター音源だが、まあこれは初リリースだという利点はある。

 リーフレットのプロダクション・ノートを読み直してみると当時アメリカに持ち込まれたマスターテープは第2世代から4世代のものだったらしい。当然音質的には厳しい。今回商品としてCD化するにあたっては高音質化しなければならない事情もあり、こうした音源差し替え事態になったのだろうと私は考える。

 となると、初CD化されたものに対しての喜びはあるが、この商品に2万円近く(日本盤は3万円)出して買う価値があるかどうかは懐具合と人それぞれの考え方次第だろう。しかし、もし購入前にこうした状況がわかっていれば私自身は買うのに躊躇したと思う。ただ、何度も言うがA HARD DAY’S NIGHTのUAサントラ盤はうれしい。ならば、これを単独購入して終わった話だったのかもしれない。

 これほど話題につきないこのボックスセット、やはりそれもビートルズのなせる業であろう。