上砂理佳のうぐいす日記

3月31日(月)から4月6日(日)まで銀座中央ギャラリーの「10×10版画展」に銅版画小品を出品します★

MARSを見てきました~つづき~★

2016-06-19 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
やっぱり惣領冬美さんの原作読んでおきたかった~。読んでたらまた印象変わるのかな。

バイクレースがあるんですよね…主人公の零は、アメリカ育ちでバイクレースの天才で、女の子をとっかえひっかえ。でも、地味で絵を描くことが好きな少女・キラに出会って、変わっていく…と。
不満だったのは、やはりもっと零のカリスマ性つうかスーパースター!な所を強調して描かないと。
なんで牧生がこれほど執着するのか、内気で男性恐怖症のキラが魅かれていくのか、説得力に欠けます
特に、バイクレースで勝ちまくるシーンとか、無いとダメでしょー!
エキストラでファンの女の子達を大量に投入して撮影したら、どんなにか盛り上がることでしょう。私、それを期待してたのよー。
J事務所さんの許可が降りなかったのかな(推測)。でも実際はスタントマンがバイク乗るし、危険度は無いはずだけどなー。

ドラマ・映画では、零は特に天才レーサーという設定ではなく、女の子大好き+バイクも大好き~な、ちょっと目立つ男の子って感じで、「圧倒的な強さ」が足りない。秘めた凶暴性も余り強調されてないし…。
輝く太陽のような「軍神」が、過去に大きな痛手を負い、出会ったピュアな女の子によって変わっていくというのが、本筋のドラマじゃないのかなあ。
零の強い所と弱い所が入り乱れてる複雑さが、脚本で描かれていないので、なんとな~くのイメージで「零には色んな色がある」になっちゃって、「どこらへんに複雑な色が?」と疑問になっちゃう。
過去の痛手も回想シーンだけで、双子の弟との関わりが深く描かれてないから、「どれほどの心の傷を負ってるのか」が、わからないのですよね(なんか、弟役の前田公輝君が可哀想やー)。
そこらへんは、原作読んでいる人はもうわかってるから「オーライ」なんでしょうか。読んでない人間には理解不能(笑)。

藤ヶ谷君は華のある男前で、イメージ的には合ってるんだけど、脚本に忠実に演じると、あれ以上膨らましようが無かったのかなあ。ちょっと気の毒な感じです
あ、でも、中高生のファンの女の子達には充分カッコイイわな(笑)。大人向きに作ってないから、仕方ないと言えば仕方ない。はい、すみません(笑)。

牧生の造形だけが突出して浮いているので、もうここらが限界かな。。。
多分、窪田君はこれとハイ&ローまでがデスノート以前の契約で、「世にも奇妙な物語」以降の撮影が、デスノート以降の契約じゃないかな。出演作の質が違い過ぎますもんね。
植野P…もうそろそろ、本格的高品質作品で恋愛モノやってください…アイドル系はここが限界です~~~

映像がとても美しくて、ヒロインの飯豊まりえちゃんが清らかで美しくて、初々しさがよく役にハマッてて、それは良かったんですが、やはり原作の大幅改変がドラマの質を下げた…としか言いようがないような。
牧生を主役級に膨らませて全体の質を引き上げようとするより、原作通り零の圧倒的なカリスマ性を中心に描いた方が、作品としては良かったのでは、と思います。
台湾版のMARSは、原作に忠実で、作品の質もとてもよかったとのことなので、ぜひ見てみたいですね。DVDとか無いのかな。

ともあれ、窪田君の「牧生造形力」は、やはり見応えがありました
最後のシーンで、「ああほんとに、牧生は“子供”なんだなあ…」と、ジンときます。
「桐島君は真っ黒よ」と、キラは言い放っていたけれど、いや牧生こそが「いろんな色を含んでいる」=黒なのよ★
コメント
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