上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

文通マジック★

2020-04-26 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
朝ドラ「エール」第4週は、国際コンクールで二位に入った喜びの裕一の元に、届いた音ちゃんのファンレターから恋がグングン高まっていく…という誠にハッピーな章でした。
この裕一が作った「竹取物語」交響曲、聞きたかった!
なぜ譜面が残ってないのかな。でもレコード化されてなければ仕方ないか。
考えてみれば、音楽って「演奏してくれる人」がいないと、形として残らないのですよね。
でもこの時の裕一さんは「自分の作品を形として残したい」よりも、若さ故のチャレンジ精神を楽しんでいるかに見えました。
白紙の五線譜を前に「なんも(アイデアが)降りてこねえ~~~~~!」と叫ぶ姿は、とても共感するものがあります。。。あれは私です。今の私です。
降りてこない時は駄目なんだってば。便秘だってば。

音ちゃんは音ちゃんで、家族には恋路を冷やかされているのか応援されているのか、ビミョーな感じ。
裕一にあてた手紙は、推しへのファンレターではなく、「同志」を見つけた好奇心から来るものと思いました。
二歳しか違わない、自分と似たような「いち地方人」の裕一が世界二位になった。
自分が目指している世界の高い高い頂きに、足をかけようとしている若者がいることで興奮し、今だったら思わず「ツィッターにDM送っちゃった」でしょうか。
実際に曲も聞いたことないし顔もわからない、裕一がどんな人かもわからないのに、妄想でガンガン突き進むのが凄い。
でも、二人の熱烈な文通は史実ということで、お互いよっぽどビビビときたんでしょうね(古いっ)。

手紙の中の音さんは「しおらしく上品な娘さん」に見え、裕一さんは「しっかり大人で落ち着いている男性」に見えます。
なんという手紙マジック。
「文通あるある」で、そこそこ文章が書けてそこそこ字が綺麗だと、本人の三割増し「いい人」フィルターかかります。
実際の音ちゃんは、ちくわ丸かぶりするし(「4号警備」にもそんな人がいたな)見合い相手に喧嘩売るし、かなり激しいじゃないですか。
裕一さんは裕一さんで、女の子から手紙がぷっつり来ないと大泣きしちゃうし(赤ん坊返りか)、二人ともかなりの変人。
でも、芸術を極める人は変人が多いからね。。。

窪田くんがインタビューで古関裕而さんのことを「音楽の才能はすごいけど、他はいっぷう変わってる子供みたいな人」と評してたので、どんどんそんな面白さが全開になるといいな★
コメント
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