上砂理佳のうぐいす日記

3月31日(月)から4月6日(日)まで銀座中央ギャラリーの「10×10版画展」に銅版画小品を出品します★

ラストの絵が気になりました★

2020-06-28 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
朝ドラ「エ-ル」は緊急事態宣言発令の4月上旬に撮影中断となり、2か月半のブランクを経て6月中旬からまた再開しました。
編集ストックがここまで!ということで、約2か月休止ですが、明日からまた「第1回」から再放送してくれるとか。窪田くんのダンスシーンがあるよ。副音声でまたまた山崎育三郎プリンスが登場し、ツッコミ?を入れてくれるそうです。
育三郎氏、「家族に乾杯」に「土スタ」に「あさイチ」に、番宣ゲストとして大活躍です。窪田君よりたくさん出てる(笑)。ふみちゃんもほとんど出てこないので、主演の人は大事をとって温存させてるのかな?と思ったり。コロナがおさまった秋には、ぜひ古山夫妻で「家族に乾杯」福島か豊橋に行って欲しいよ。もう、それだけを楽しみに生きてきたのよ(笑)。

そんな中、第11週で三郎父が亡くなりひと区切りがついて、第12週・第13週はスピンオフとなりました。
なんで連ドラ半ばでスピンオフなのか~。これ収録してる時期って、2月半ばから3月なので、どんどんコロナが蔓延し非常に不穏な空気が濃厚になっていった頃。なので、スポットが当たる主役を複数に分散させて、感染リスク軽減を図った、と推測します。番宣ゲストと同じ原理ね。
しかしよくぞ赤ん坊の華ちゃんを2月半ばまでに撮り終えていましたね。。。今なら絶対無理でしょう。

第12週「第一話」は「音ちゃんのパパがあの世(地獄?)から帰ってくる」設定で、ドタバタコメディを予測していたら、意外としんみりモードで進行。何より、家族の中で娘たちは割とクールで、感激してるのはお母さんだけってのが笑えた(笑)。
ウチだって突然、父があの世から帰ってきても「いやーね、お父さん。前もって言っといてくれないとご飯炊いてないよ」ぐらいしか。
劇中の「あの世から帰る1泊2日ツアー」の旅行規程のチラシが面白かったですね。おこづかい20銭って。お団子4串買ったらあといくら残ってんだろ。その貴重なお団子を食ってしまう裕一って。。。
パパが古山家を去る時に音ちゃんが涙をぬぐうシーンが良かった。「ほんのちょこっとだけ泣いてまた明日から頑張るぞ」感があって。と同時にもう音ちゃんは子供じゃなくって、ヨソの人の嫁になって関内家とは違う自分の人生歩んでるんだなあ、という一抹の寂しさも残りました。

「第二話」は、バンブー喫茶店の保さんと恵さん夫妻の「なれそめ」のお話でした。保さんは古本屋やってたんですね。
本屋さんが素敵なしつらえで、これだけで連ドラ出来そうなぐらい。それにしても恵さんは「モガ」然としてとってもお美しい。この失礼なノット・イケメンの本屋男に惹かれる理由がイマイチ解らんが、まあ「本好き」共通項でいいのかなー。だって恵さん、モテそうですやんね。
チビ久志が「3か月もたって進展がないと女性は“おともだちモード”に入ってしまう」と警告を鳴らすところが、なかなか真実を突いてて面白い。第13週の久志の幼少時代を見ると、複雑な人間関係の機微をどうして知ったか腑に落ちるのでした。そしてそんな久志の親戚のおじさんが、井上順てのも。はい私も「夜のヒットスタジオ世代」。
思い切って恵さんを食事に誘おうとして、「ご。。。。碁でもやりませんか」と、「ご飯お誘い未遂」になっちゃうにのも可愛い保さん。二人でやれる仕事を、と考えてコーヒー店にしたのかな。本屋のままでもよさそうだけど、儲からないのかもね?
でも、喫茶バンブーに赤レーベルのレコード盤が増えていくのを、見るのが嬉しい。今後もう飾る場所が無くなるはず。つうか空襲で焼けませんように。

「第三話」は、双浦環さんお若い頃の、パリ~での恋物語でした。今では鉄の女の環さんにも、こんな可愛いお若い頃が。
イタリアでの「蝶々夫人」のオーディションに、招待されたんではなく「強引に押しかけて」挑戦してたのですね。
座る椅子が無くて自分で椅子を持ってきて待っていたら、他のオーディション挑戦者たちに嘲笑され、「お前(アジア人)の座る椅子は無い」と言われていたかのようでした。フランスでは仏語をしゃべっていたけど、イタリア語も習っていったのかしら。

環さんは画家のタマゴの嗣人さん(お金持ちのボンボン)に見初められ同棲を始めます。
彼は最初は「一緒に夢を追いかけよう。世界にはばたこう」と言っていたし協力的だったのに、自分の展覧会が不評で、環さんの評判が上がっていくと、なにか気に食わない。不機嫌になっていきます。
そしてイギリスでのオーディションで、環さんが遂に蝶々夫人の役をゲットした!と知るや、猛然と怒り出します。
自分は町のカフェからお声がかかってやっと次の個展が開けることを喜んでいたら。。。彼女はオペラハウスだよ。土俵が違うぜー。
って怒りたくなるのもわかりますが、それは自分のせいやん!?
相手のせいじゃないやん!
なんであなたに「歌をやめてくれ」という資格があるのか。歌をやめて自分のために尽くしてくれる女性を求めるのなら、それは相手を間違ってるのよ。環さんは輝くために頑張ってきたのだから!
という「芸術家カップルあるある」が露呈され、最後に嗣人さんは環さんの絵を描きます。それは「蝶々夫人」で歌う、晴れ姿でした。
怒っても別れても、やはり彼女が輝いている姿は好きなのね。それは「偶像」ってことだよね。。。
偶像を愛するのは勝手だけど、一緒に生活すると破綻をきたすわなあ。。。

男の人はどうしても、女の人が自分より上に行くのを、嫌いますね。逆だといいのだけど。プライドなのでしょうか。
周りの画家さんを見ていても、奥さんがダンナさんより売れるようになると、必ずお別れしてしまう。
長年うまく拮抗してやってるご夫婦は大抵仲良しで、ほど良い信頼関係にあるようです。
ドラマ中の嗣人さんは、画家の才能は無いように見えました。実家を継いで実業家としてやっていく?方が幸せになれそう。
最初に環さんが見た嗣人さんの絵はキュビズム的?だし、途中で取り組んでいた絵は静物画だし、このカフェでは静物画の中に突然人物画。まさに「中途半端」。その「中途半端」さが、生き方にも表れているのかも。
才能あふれる美女を娶りたかったら、自分は黒子の立場も覚悟せねばならないのに、それは嫌。
高みへ行こうとする彼女を自分の位置までひきずり下ろそうとするなんて。環さん別れて良かったよ。
モデルとなったオペラ歌手の三浦環さんは、お医者さん?の旦那さんがサポートしてくれたのか、世界中を公演して回られたようですね。

ラストの「環さんの絵」ですが、「外国人の目には東洋人はこう見えている」的な違和感がきちんと絵に表現されていて、それは良かったのですが、なぜあんなのっぺりした平板な構図のカメラアングルにしたのか、超ナゾです。
私なら、少し角度をつけて額を映して、ライティングで左側を暗めにし右側を明るくして、濃淡をつけます。
そうすることで、「私は輝きたい」と願う環さんの「光と影」を、グッと印象づけられる画面になったはず。
(個人の感想です)
そこが一番「あーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」と思った箇所でしたが、考えてみれば「第二話」のラストが、「ビカーッ!」と後光をしょった久志のカットだったので、「光と影かぶり」を避けたのかも★
コメント
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