須走ルートからアタック
今回は、かなり余裕を持ったスケジュールだった。
須走ルートを提案したのはわたしだったが、タイムスケジュールや山小屋の手配はKさんにお任せした。
なぜ、須走ルートを選んだか? それは伊藤フミヒロ著「登ってわかる富士山の魅力」に、最もお勧めのルートだと書かれていたからだ。こう書いてある。
「古くは「東口」と呼ばれた須走口ルートは、行程こそ長いのですが、富士登山らしい味わい深い山登りが楽しめます」
「須走口ルートは、吉田口、富士宮口に比べて出発地点が、300~400メートル低いので、登り下りそれぞれ1時間ほど余計にかかります。カラダを徐々に高所に慣らすことを考えると都合のよいルートです。8合目の合流地点までは団体ツアーに会うことはなく、静かな富士登山が味わえます」
さらにもうひとつ。
「須走口の下山ルートには、有名な砂走りがあり、1歩3メートルとも言われる豪快でスピーディなダウンヒルが楽しめます」
富士登山のメジャールートは吉田(口)ルートと富士宮(口)ルートで、およそ8割以上の登山者がこのいずれかのルートから登る。須走(口)ルートから登る人は15%程度。そこもちょっと惹かれた。
1日目は七合目の山小屋「大陽館」まで。約4㎞。標高差950m。【11:40駐車場出発→12:00登山スタート】
人の数はそれほど多くはない。しばらく樹林帯の中を歩く。
歩きはじめて小一時間。道をそれ、軽く休憩兼腹ごしらえ。あたりはまだ霧に包まれていた。
伊吹山でも見たことのあるような草花も目につく。
まもなく視界が開けて天気がよければ山頂が望めるようになる。
須走ルートの登下山道は概ね別ルートになっている。下山道の7合目から下が有名な砂走り。今回のお目当ての一つだ。別ルートなので、左に目をやると砂煙をあげて走り下りてくる人が小さく見えた。
しかし、このときはもうひとつピンとこなかった。
【13:10 六合目・2420m 長田山荘】
標高差450mを1時間余りで登ってきたことになる。登山図の標準時間は1時間35分。
【13:50 本六合目・2620m 瀬戸館】
さらに200m標高を稼ぐ。六合目からの登山図の標準時間は50分。
遠方を見やると、さきほどよりもはるかに激しく砂煙をあげて滑るように下りてくる人たちが見えた。
「おおー、あれかあ!あれだなあ」とワクワク度が一気に高まる。
登り始めて約2時間。今日の行程の半分を過ぎたくらいか。順調なスタート。
≫その3に続く
≪その1へ戻る
今回は、かなり余裕を持ったスケジュールだった。
須走ルートを提案したのはわたしだったが、タイムスケジュールや山小屋の手配はKさんにお任せした。
なぜ、須走ルートを選んだか? それは伊藤フミヒロ著「登ってわかる富士山の魅力」に、最もお勧めのルートだと書かれていたからだ。こう書いてある。
「古くは「東口」と呼ばれた須走口ルートは、行程こそ長いのですが、富士登山らしい味わい深い山登りが楽しめます」
「須走口ルートは、吉田口、富士宮口に比べて出発地点が、300~400メートル低いので、登り下りそれぞれ1時間ほど余計にかかります。カラダを徐々に高所に慣らすことを考えると都合のよいルートです。8合目の合流地点までは団体ツアーに会うことはなく、静かな富士登山が味わえます」
登ってわかる 富士山の魅力 (祥伝社新書112) | |
伊藤 フミヒロ | |
祥伝社 |
さらにもうひとつ。
「須走口の下山ルートには、有名な砂走りがあり、1歩3メートルとも言われる豪快でスピーディなダウンヒルが楽しめます」
富士登山のメジャールートは吉田(口)ルートと富士宮(口)ルートで、およそ8割以上の登山者がこのいずれかのルートから登る。須走(口)ルートから登る人は15%程度。そこもちょっと惹かれた。
1日目は七合目の山小屋「大陽館」まで。約4㎞。標高差950m。【11:40駐車場出発→12:00登山スタート】
人の数はそれほど多くはない。しばらく樹林帯の中を歩く。
歩きはじめて小一時間。道をそれ、軽く休憩兼腹ごしらえ。あたりはまだ霧に包まれていた。
伊吹山でも見たことのあるような草花も目につく。
まもなく視界が開けて天気がよければ山頂が望めるようになる。
須走ルートの登下山道は概ね別ルートになっている。下山道の7合目から下が有名な砂走り。今回のお目当ての一つだ。別ルートなので、左に目をやると砂煙をあげて走り下りてくる人が小さく見えた。
しかし、このときはもうひとつピンとこなかった。
【13:10 六合目・2420m 長田山荘】
標高差450mを1時間余りで登ってきたことになる。登山図の標準時間は1時間35分。
【13:50 本六合目・2620m 瀬戸館】
さらに200m標高を稼ぐ。六合目からの登山図の標準時間は50分。
遠方を見やると、さきほどよりもはるかに激しく砂煙をあげて滑るように下りてくる人たちが見えた。
「おおー、あれかあ!あれだなあ」とワクワク度が一気に高まる。
登り始めて約2時間。今日の行程の半分を過ぎたくらいか。順調なスタート。
≫その3に続く
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