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NHKの「ひるまえほっと」@関東で、月に一回放送される「中江有里のブック・レビュー」を、
たまたま見た。放送曜日が決まっていないみたいで、私は年に数回、見られればいいくらい・・・
以前、放送されていた「週刊ブック・レビュー」を見ていたので、彼女のファンでした。
今回、宮本輝の「いのちの姿」@エッセーを紹介していた。
昔、友人が宮本輝の本を薦めてくれたことがあったのだけれど、読まないままだった。
彼の作品はいくつか映画にもなっている。以前、TVで「泥の河」を見て、それは印象に残っている。
中江有里さんは、高校生の頃から彼のファンだと言っていた。
即、読みたいと買いました。どの随筆もそれぞれ、興味深い~。
内容
読んでいくうちに、もう、終わってしまうの、もっと、もっと読みたいと思う随筆です。
彼は20代の頃、パニック障害になってしまい、死の恐怖も味わった。
今のように、病名が一般に知られる前だったので、医者もイマイチ、病名が分からないような状態だった・・・。
人々のつながり
宮本輝氏の知り合いのお父さんは、
戦前、朝鮮半島で仕事をしていた当時30歳前後の青年:横田氏が、
終戦後、北朝鮮から38度線を越えて日本へ帰国した。
無名の青年の行動力、決断力、勇気、智慧によって、
北朝鮮に足止めされていた150人近い日本人が救われた。
彼の家族を救ったのが現地の朝鮮人であった。
進攻してきたソ連兵、暴徒と化した朝鮮人は、日本人町に住む人々の多くを殺した。
横田氏が自分の店で雇い、従業員として大切に扱った朝鮮人たちは、この家は空き家だ、
他の家の家探しをしろと嘘をつきとおしてくれて、食べ物をこっそりと運んでくれたという。
陸路を行くのは不可能だ。いちかばちか、海路を使え。そう勧めてくれて、
船(帆かけ船)の手配をしてくれた彼らだった。
僕たち家族だけで行くわけにはいかないと、150人近い同胞もつれて帰った。
ここ最近、中国、韓国など、近隣の国々と、感情的なもつれが、ありますが、
多くの人々の心は、このようだと思いました。
その他の随筆も心に残る~。