香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

読書熱

2020-02-25 00:06:32 | 本のこと
相変わらず、平日は慌ただしく
休日は、体と心をリラックスするマイペースな日々
この頃、少し停滞していた読書熱が少し上がってきて
平日休日限らず、静かに本を読む時間を大切に出来るようになってきた

芥川賞受賞作品を読む予定で、雑誌文芸春秋を買ったのだけど
今回で選考委員を辞められる宮本輝さんの投稿だけ読んで
寝かせてしまっている
直木賞受賞作が、想像以上に重かったので、
なかなか手に取る元気が湧かないんだよね

Twitterで話題になっていた窪美澄さんの『トリニティ』を読んでみた



どんなに強欲と謗(そし)られようと、三つとも手に入れたかった――。
50年前、出版社で出会った三人の女たちが半生をかけ、
何を代償にしても手に入れようとした〈トリニティ=かけがえのない三つのもの〉とは? 
かつてなく深くまで抉り出した、現代日本を生き抜く女たちの夢と祈り――。
平成の掉尾を飾る傑作!


実際にモデルになった方々がいるので
賛否両論があるようだけど、
フィクションとしてとても面白かった
同じ女性として、身につまされるような話だけど
それぞれの人生を必死に生きていた姿に
とても心打たれる小説だった

小川糸さんの『ライオンのおやつ』



男手ひとつで育ててくれた父のもとを離れ、
ひとりで暮らしていた雫は病と闘っていたが、
ある日医師から余命を告げられる。
最後の日々を過ごす場所として、
瀬戸内の島にあるホスピスを選んだ雫は、
穏やかな島の景色の中で本当にしたかったことを考える。
ホスピスでは、毎週日曜日、入居者が生きている間にもう一度食べたい
思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、
雫は選べずにいた。


死生観がなんとも切なく身につまされて
でも暖かくて優しくて美しい小説だなと思った



途切れ途切れで読んでいてやっと読み終わった
北村薫さんの『遠い唇』

コーヒーの香りでふと思い出す学生時代。
今は亡き、慕っていた先輩から届いた葉書には
謎めいたアルファベットの羅列があった。
小さな謎を見つめれば、大切な事が見えてくる。
北村薫からの7つの挑戦。


北村薫さんらしい、、短編ミステリー
好きなんだよなぁ

益田ミリさんの『続・僕の姉ちゃん』

「誠実そう」という女性の言葉は、口説いてくるなよのサイン。
何の話をしたか思い出せないけど楽しかったのは、恋の始まり。
自分のいいところは、自分が知らなくてもいい……。
アラサーOL姉ちゃんが、新米サラリーマンの弟を相手に、
毎夜食卓で繰り広げる恋と人生について。
大切なことは、全部姉ちゃんが教えてくれる !? 人気シリーズ第二弾。


姉と弟って、そうそうこんな感じあるよねって思いつつ
しかし、この姉ちゃんの視線はいいね〜と感心
ずっとニヤニヤしながら読んでた気持ちの悪いわたくし

中山七里さんの『翼がなくても』

陸上200m走でオリンピックを狙う沙良を悲劇が襲った。
交通事故に巻きこまれ、左足を切断、
しかも加害者は幼馴染みの泰輔だった。
アスリート生命を絶たれた沙良は恨みを募らせる。
そんな泰輔が殺害され、高額な保険金が支払われた。犯人は誰なのか? 
また、絶望の底から再起を図る沙良の運命は? 
どんでん返しの先に感涙のラストが待つ傑作長編ミステリー!


中山七里さんの本は、読み始めると気になって気になって
途中で、御子柴弁護士が出てきた時は、少し興奮
今日、コメダ珈琲で読み終わったのだけど、自宅だったら泣いていたな

今日、夕方から一気読みしてしまった
近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』



氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、
カフェ・ルーズという小さな喫茶店。
そこを一人で切り盛りしているのは、
かつての同僚・葛井円だった。
海外の珍しいメニューを提供する素敵な空間を
すっかり気に入った瑛子は足しげく通うように。
会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすること、
そして店主の円の秘密――
世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。
読めば心も満たされる“おいしい"連作短編集。


近藤史恵さんの小説の中でも
「タルトタタンの夢」シリーズや「シャルロットの憂鬱」のように
読み終わりがとても楽しく気持ちの良い本だった
これもまたシリーズ化してくれると良いな



コロナウィルス感染の影響で、金曜日の仕事中に通った時計台は
いつもの観光客の数では無かったなぁ
早く収束しますように 亡くなる方がいませんように

マラソン大会が続々と中止になっていて
私もエントリーを済ませた伊達ハーフマラソンが早々に中止を発表
大会を運営する方々のご苦労はなみなみならないでしょう
来週の東京マラソンは、エリートランナーのみの大会となってしまったけど
大会自体は、とても楽しみ 
講義がある日なので、録画で見るときには結果がわかっているんだなぁ 残念



ヒヤシンスとジャスミンの花が咲いて
もうすぐ春なんだなぁと心が少し明るくなるこの頃

最高の任務

2020-01-24 12:55:01 | 本のこと
先週、発表になった芥川賞にノミネートされた
乗代雄介さんの『最高の任務』



大学の卒業式を前にした私は、あるきっかけで、
亡き叔母にもらって書き始めた、
小学生の頃の日記帳をひもとく。
日記を通して語られていく、叔母との記憶……。

残念ながら、芥川賞は受賞されなかった
書評家の豊崎由美さんが、Twitterで
とっても褒めていたことをきっかけに読んで
ほんと、読んでよかったなぁとしみじみ
わたしは、こういう小説が好きなんだなぁ

芥川賞は古川真人さんの「背高泡立草」
これも楽しみ 
文芸春秋で、書評も含めて読もう
そうそう、宮本輝さんが選評委員を今回限りで
辞められるという残念なニュース
選評を読めるのも、今回が最後なんだなぁ

今は、岸本佐知子さんのエッセイと
直木賞作品を並行して少しづつ読んでいる状態
なかなか読み進まない

今週は事務所のパソコンをWin10に変えるのに
入院中で、事務所の中をジプシーのようにウロウロ
やっと戻ってきて、珍しく、というか初めて仕事場でブログアップ

悪徳の輪舞曲(ロンド)

2020-01-13 19:00:11 | 本のこと
現在、フジテレビで放送されているドラマ
悪魔の弁護人https://www.tokai-tv.com/akumanobengonin/の原作
中山七里さんの御子柴弁護士シリーズ
『悪徳の輪舞曲(ロンド)』



14歳で殺人を犯した悪辣弁護士・御子柴礼司を
妹・梓が30年ぶりに訪れ、母・郁美の弁護を依頼する。
郁美は再婚した夫を自殺と見せかけて殺害した容疑で逮捕されたという。
接見した御子柴に対し、郁美は容疑を否認。
名を変え、過去を捨てた御子柴は、肉親とどう向き合うのか、
そして、母も殺人者なのか。


ちょっと驚きの結末だった
昨日、ドラマを見たら、ストーリーが少し違っていて
少し残念
中山七里さんのミステリーは先が読めないなぁ

正月休み明けの1週間は、気持ちが張っていたせいか疲れがひどく
体調の悪い土日で、出かけても少し元気がなかったのだけど
やっと今日は体調も少し復活して、長めの散歩をしてから
前々から約束していたラン友と、長沼へドライブ

美味しいカレー屋さん「さんぼんぎ」https://www.instagram.com/dem_days/
でラム&さばカレー



天気かよく、長沼らしい風景



帰りは、ラン友が始めたカフェで
丁寧に挿れた美味しい珈琲と手作りフィナンシェ



店内は懐かしい石炭ストーブでポカポカ



手作りの家具とデザインが、とても落ち着く
「cafe pianopiano」https://naganumapiano.tumblr.com/
金曜日と土曜日は夜も営業するらしい
前に行った時は始めたばかりで少しぎこちなかったマスターは
もう落ち着いて、優しい笑顔で丁寧な仕事をされていたよ

また明日から仕事。。。 気を引き締めてガンバロ

2020年はねずみ年

2020-01-04 21:44:23 | 本のこと
年も明けてもう4日
今年もよろしくお願いします

実家で年を迎え、美味しいものばかり食べて
初売りにも行き、たくさんの母の話を聞きと
例年通りの年越し
ただ例年と違うのは、
甥っ子が無事、大学に合格したお祝いをした
中学に上がった頃からの甥っ子は、あまり話をしなくて
ああ、年頃の男の子なんだなぁと思って見ていたけれど
今回は、自らずいぶん話をするようになって
なんか、大人になったなぁ。弟と似てきたなぁと
口には出さなかったけど想って、
ふんふん聞いて笑っていた。感慨深かった
嬉しかったなぁ

今年の年末年始のテレビは、随分とドラマの再放送が多かったので
ついつい、見てしまって、母まで「きのう何食べた?」にハマってしまってたわ
読み終えることが出来た本は
又吉直樹さんの『人間』



僕達は人間をやるのが下手だ。

38歳の誕生日に届いた、ある騒動の報せ。
何者かになろうとあがいた季節の果てで、
かつての若者達を待ち受けていたものとは?


屈折しているのか、正直なのかわからないけれど
懐かしい気持ちもあり、辛い気持ちにもなり
結局、この小説も、好きだなと思った

一昨日、実家から戻った時点で、体調悪く
昨日は、ずっと横になったりと、体を休めていたら
今日は、少し元気になってきて、ちょっとだけ初走り



今年のオリンピックマラソンコースの北大構内
8月が楽しみだなぁ
競歩も見たいし、マラソンは絶対見るし
なんてワクワクしながら、歩いているようなスピードで走ってきた
あっという間の休暇だったけれど、色々と考えた
今年は仕事がかなり立て込んでいるので、遠征マラソンは難しそう
全然、走れていないので、黙々とちゃんと練習できる年にしよう
忙しいことを前提に、自分のペースを作って走る時間を作る
地道に頑張ろう なんてことを、しみじみ考えたの

2019年も無事終了

2019-12-29 19:05:35 | 本のこと
年末になり、ありがたいことに
ランニングクラブや友人との忘年会などで
楽しく飲んで食べて過ごす事ができて
慌てて年賀状を作成する羽目になった
母の年賀状を作りながら、
来年の自分の年賀状は、今年色々と行った場所の
写真を載せようかなと思い立ち、
写真アルバムを見ながら色々と思い出す時間を過ごしたのだ
やはり、1番の思い出は利尻に行った事
美しい利尻山の姿を見ることができて、
ほぼ歩きだったけど、1周することができたのは思い出深いなぁ
母や叔母と行った春の帯広と、
せみこさんと一緒に行った秋の帯広、フードバレーマラソン
東京の友人と一緒に行ったニセコ、
市内なのに初めての滝野自然公園と滝野霊園の大仏
元気にたくさんの経験を積むことが出来て幸せだな

読書は、あまり出来なかった年だったし
後半はここにもアップしなかったので、思い出せるものを

原田マハさんの
『風神雷神』

 

20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、
マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。
彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、
「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、
天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、
そしてその中に記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。

マハさんのアート小説、すごく楽しみに読んだんだけど
今回は、絵を絶賛する文章が随分と強調されているような気がして
しっくりこなかったな 

辻村深月さんの
『スロウハイツの神様』

 

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー
あの事件から10年。
アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、
そして友人たちが共同生活を送っていた。
夢を語り、物語を作る。
好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。
空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。


辻村深月さんの本は、ずっと読んだことがなくて
気になっていた『東京會舘』を読んで、いいなと思い
次に読んだのがスロウハイツ
優しい小説だなぁという印象
スルスルっと小説が頭の中に入っていく
次は何を読もうかな

ドラマ化もされた
青木祐子さんの『これは経費では落ちません』
新刊(文庫)『派遣社員あすみの家計簿』

ドラマを見るように、ドキドキしながらも
若い女性の正直な気持ちや危うさが懐かしくて
根本が優しくて、面白い小説だった

宮部みゆきさんの三島屋シリーズ第6弾
『黑武御神火御殿』



江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。
これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、
めでたく嫁にいき、次なる聞き手は伊兵衛の次男・富次郎に。
気さくで気がよく旨いもの好き、跡取りではないから「小旦那」と自称する富次郎。
おちかが聞き手だったころ、ふとした縁の導きがあって三島屋に入り、
百物語の守り役となったお勝。
富次郎が幼いころから三島屋に奉公してきた古参の女中、おしま。
この三人で語り手を迎え、新たな変わり百物語の幕が開く。

「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」
怖ろしさに凍りつく。愛おしさに心ふるえる。極めつきの怪異と不思議ーー
宮部みゆきのライフワーク、新章突入!


本屋さんで手にとってビックリ
こんな分厚い本。。。家でしか読めないよ
しかし、毎日少しづつ宮部ワールドに浸り
楽しい時間だったな
やはり、宮部さんの小説はいいなぁ

益田ミリさんの
『小さいことが気になります』
そして、
『向田邦子の本棚』



大好きな二人のエッセイストの本
ミリさんの視点は、相変わらず心地よくって
読み始めたら止まらず、寝不足になってしまった

向田邦子さん関連の本は、亡くなってもう25年以上経つのに
毎年のように出ていて、どうしても手にとってしまう
そして、懐かしいような切ないようなどうしようもない気持ちになる
この本も宝物

年末になる前に、本棚の整理を少ししたのだけど
大掃除をすると、やはり膨大な本の量にため息が出る
今年は、いろいろな場所を、ちょっとずつ整理していたので
大掃除は、掃除に専念出来たのだけど
どうして、毎年賞味期限切れの調味料が大量に出るのかが不思議だ
27日が仕事納めだったので、年末が例年より1日多く
今日はゆっくり自分のことだけをして過ごすことが出来た日に



2020年も、健康で笑顔で

杉田比呂美さんのイラスト

2019-06-30 20:58:13 | 本のこと
楽しみに読み続けている
吉永南央さんの
”紅雲町珈琲屋こよみ”シリーズ6作目
「花ひいらぎの街角」を読み終わって



あれ?このイラストって他の本でも見たなぁと思い
本棚を見てみたら、宮部みゆきさんの
”杉村三郎シリーズ”のイラストだった
杉田比呂美さんのイラスト、いいね

花ひいらぎは、安定の面白さと読みやすさで
あっという間に読み終えて、
杉村三郎シリーズも、3作続けて再読
杉田さんのイラストと一緒に小説の世界に浸っていた



今回の直木賞にノミネートされている
柚月裕子さんの「蟻の菜園」
悲しい辛いミステリーだった
柚月さんの小説は、そんなに多くは読んでいないけれど
重いテーマでも読みやすくて、好きだな
今回の直木賞はどうなんでしょう
大好きな原田マハさんもノミネートされているけど
やはり、朝倉かすみさんの「平場の月」が強いのかな。。。。



近藤史恵さんの「シャルロットの憂鬱」
初めて飼う犬、シャルロットとの生活で起きた謎を解いてく
短編ミステリー
軽快で、心温まる楽しい本だった

益田ミリさんの「お茶の時間」
なんか、ミリさんの本が無性に読みたい気持ちになって
安心して読んで、ホッとしたエッセイ

梨木香歩さんの「椿宿の辺りに」
時間をかけて読んだ本
最初は、肩が痛いの腰が痛いの具合悪いの
なんだか、どうなっちゃうの?と憂鬱になっていたけれど
読み進めるうちに、不思議な世界に入っていき
ずっと、この小説の世界観の中にいたい気持ちで読み終わった

土曜日は、倶知安の方にドライブに行こうと思っていたのだけど
母がハスカップ狩りに行きたいということで、急遽またもや長沼に



小さなハスカップを自分で取るのは
想像以上に大変な作業で、農家さんは大変だなぁとしみじみ
1時間半で、二人で3kgとって、ちょうど3000円
ブルーベリーはあと1ヶ月ぐらい先と確認していた母だけど
いやぁ、ちょっと勘弁だなぁ

お昼は、NAOJIさんに教えてもらっていた
Shanxi Nivas Cafe(シャンディにバースカフェ)へ







とっても雰囲気よい店舗で美味しいカレーだった
ただ、ちょっと接客が、、、残念だったなぁ
長沼は、美味しいカレー屋さんがたくさん
「晴れの日」のカレーが再開するのが待ち遠しいな



どうしようかなぁとしばらく考えて
結局、買ってしまったナイキ エピック ファントム リアクト フライニット
そんなに走っていないのに、、、と思いつつも



ジョギングコースの北大は一番気持ちのいい季節
新しいシューズで、気持ちよく走れるように練習しようっと

美しき愚かものたちのタブロー

2019-06-12 07:06:46 | 本のこと
原田マハさんの新刊
『美しき愚かものたちのタブロー』を読んだ



日本に美術館を創りたい。
ただ、その夢ひとつのために生涯を懸けた不世出の実業家・松方幸次郎。
戦時下のフランスで絵画コレクションを守り抜いた孤独な飛行機乗り・日置釭三郎。
そして、敗戦国・日本にアートとプライドを取り戻した男たち――。
奇跡が積み重なった、国立西洋美術館の誕生秘話。
原田マハにしか書けない日本と西洋アートの巡りあいの物語!

(文藝春秋BOOKSより引用)

フェイクションといえど、出てくる人々は実名
小説の中の世界に、時代に、いるような気持ちになりながら
どこか悲しい気持ちで読み進めた
日本が敗戦国だったことって、こういうことでもあるんだと
改めて考えたりもした
今度、改めて国立西洋美術館に行こうと思う

彩瀬まるさんの
『やがて海へと届く』は、
いつの間にか読み終わった感じ



すみれが消息を絶ったあの日から三年。
真奈の働くホテルのダイニングバーに現れた、
親友のかつての恋人、遠野敦。
彼はすみれと住んでいた部屋を引き払い、
彼女の荷物を処分しようと思う、と言い出す。
親友を亡き人として扱う遠野を許せず反発する真奈は、
どれだけ時が経っても自分だけは暗い死の淵を彷徨う彼女と繋がっていたいと、
悼み悲しみ続けるが――。
【死者の不在を祈るように埋めていく、喪失と再生の物語】


ただただ苦しく悲しい気持ちで
読み続けるのが辛かったけれど
読み終えることが出来てよかったと思う小説
自分を、人を信じたり、前に進む勇気を持ったり
正直に生きることを考えたり、
頭の中が少し忙しかった

先週の木曜日に、長沼に新しくオープンした
カフェ コフェルに行ってみた



舞鶴小学校向かいに、想像以上に広い前庭を持つ一軒家
建物の中は、手作り感があり、お花がたくさん飾っている
雰囲気の良いお店だった



窓の外は長沼らしい景色



そば粉を使ったピザ(ガレットっていうらしい)
あっさりして美味しい
野菜をたくさん食べられるランチ
長沼は、おしゃれなカフェやお店が増えて
とっても元気な町でいいね

週の真ん中、水曜日の午後3時は
OL(死語?)が一番顔に疲れが出るそうな
今朝は、北大方面へ6kmゆっくり走ってきたので
3時頃は、きっとあくびしていることでしょうね

向田理髪店

2019-03-03 17:18:44 | 本のこと
3月になって、札幌はPM2.5が。。。
洗車した車のフロントガラスが、ちょっと茶色くて悲しい

奥田英朗さんの
『向田理髪店』を読み終えた



かつては炭鉱で栄えたが、すっかり寂れ、
高齢化ばかりが進む北海道苫沢町。
理髪店を営む向田康彦は、札幌で働く息子の
「会社を辞めて店を継ぐ」という言葉に戸惑うが……。(表題作)
異国からやってきた花嫁に町民たちは興味津々だが、
新郎はお披露目をしたがらなくて──。(「中国からの花嫁」)
過疎の町のさまざまな騒動と人間模様を、温かくユーモラスに描く連作集。
    光文社HPより引用


面白かったし、帯の通り温かく切なかったんだけど
苫沢町って、夕張が舞台なんだよなと思うと
どうしても、本の中の北海道弁が違うんだよなぁ
なんか、あまりにも違って、ちょっと興ざめしちゃうんだよなぁ
気にしなければ、面白いんだけどね

先週は、今までよりは早く帰ることが出来たので
歩いて帰ったり、歩いて出勤したり、体を動かすことを意識



通勤路ではない街中まで歩いて、久しぶりに本屋に寄ったりした
昨日は、午前中の用事を済ませて、美容院へ
春らしく、さっぱりとして頭が軽くなった
ウインドウショッピングのはずが、
気に入ったジャケットと出会ってしまい衝動買い
春らしい札幌の街中をフラフラと散歩三昧

今日は、東京マラソンのスタートを見てから北大へJog



この青空が東京に届け〜と思ったけど
雨の寒い大会になったようで、大迫選手が途中棄権したり
大変厳しいレースだったようです
そんな中でも一生懸命自分の力を出し切って走る方々を本当に尊敬しちゃう

今日はひな祭りなので、雛人形の横にお花を



チコちゃんに教えてもらってびっくりだったけど
雛人形の上の二人をおだいり様
他の3人官女や5人囃したちをおひな様って言うって。。。
目からウロコがポロポロだったよ

芥川賞受賞作品

2019-02-26 07:02:17 | 本のこと
平成最後の芥川賞受賞作は2作
ゴロウデラックスに、
芥川賞、直木賞受賞作家さん御三方が出演し
お話を伺って、楽しい方々で一気に好感度が増した
雑誌「文藝春秋」には
宮本輝さんの「平成芥川賞30年 選考委員会秘話」や
綿矢りささんと金原ひとみさんの対談も掲載されて
さらに、芥川賞作品2作も掲載されているんだもの
お得感満載

まず読んだのが上田岳弘さんの「ニムロッド」

第160回芥川賞受賞!
それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。
あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。
仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。
中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。
小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。
やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。
すべては取り換え可能であったという答えを残して。
(Apple Booksより引用)


まずピットコインがよくわからなかったんだけど
それでも、読み進めることが出来たんんだよ
人を描いているからなのかな
面白いと楽しいという小説ではないけど
こういう世界もあるんだなぁと思う
上田さんの作品、また読んでみたいなと思った

次が町屋良平さんの「1R1分34秒」

デビュー戦を初回KOで飾ってから三敗一分。
当たったかもしれないパンチ、
これをしておけば勝てたかもしれない練習。
考えすぎてばかりいる21歳プロボクサーのぼくは自分の弱さに、
その人生に厭きていた。
長年のトレーナーにも見捨てられ、
変わり者のウメキチとの練習の日々が、
ぼくを、その心身を、世界を変えていく――。
(新潮社HPより引用)


青春小説だなぁと、懐かしく思いながら
又吉さんの「火花」を思い出した
グズグズしている感じ、なんか懐かしい
町屋さんは、スマホで小説を書くというのが
結構衝撃的で、読みながらもついつい思い出しちゃった



もうすぐ2月が終わってしまうの?
というくらい、早く、ぼーっと生きてしまった2月
来月から、走ります。シャキッとします

愛なき世界

2019-02-05 07:09:13 | 本のこと
昨日からさっぽろ雪まつりが始まった
昨日、大通近辺に打ち合わせに行ったけど
例年だったら、ちらっと会場に足を運ぶんだけど
やけに人が多いのと寒いので、寄らずに帰ってきちゃった
去年の震災の後は、もう観光に来る人なんて
いなくなっちゃうのかなって思ったけど
たくさんの人が観光に来てくれたんだなぁって思うと嬉しいな
今日から金曜日まで、寒い日が続くみたいだけど
雪像は、綺麗に見えるだろうな。特に夜は
寒さに負けずに、ちょっとだけ観に行こうかな

本屋大賞にノミネートされて知った
三浦しをんさんの
『愛なき世界』を読んでみた



恋のライバルが、人類だとは限らない――!? 
洋食屋の見習い・藤丸陽太は、
植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。
しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。
見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、
サボテンを巨大化させる後輩男子など、
愛おしい変わり者たちと地道な研究に情熱を燃やす日々……
人生のすべてを植物に捧げる本村に、
藤丸は恋の光合成を起こせるのか!? 
道端の草も人間も、必死に生きている。
世界の隅っこが輝きだす傑作長篇


タイトルとは逆に、愛に溢れる小説だった
あまりにマニアックな部分もあり、
それがまた面白くて、清々しくって
長い小説だったけど、夢中になって
サクサクと読み終えてしまった 勿体無い
いい本だな、好きだな

久しぶりに図書館から借りてきた本
以前の職場は、区民センターが近かったので
ランチタイムに寄って借りたりしていたんだけど
転職してから、マメじゃなくなったなと少し反省

川上弘美さんの東京日記5
『赤いゾンビ 青いゾンビ』



あなたの身の回りでも、不思議なこと、愉快なこと、
実はいっぱい起こっていませんか?
「事実は小説より奇なり」。
もはやライフワークのカワカミさんの
人気日記シリーズ、第5巻!


不思議な日常だけど、不思議じゃない?
ププッと笑っちゃったり
こんな風に毎日を感じて生きていきたいなと
しみじみしたりもするんだよね
わたしも、青いゾンビにはなりたくないけど
赤や白のゾンビだったら、なってもいいかな

この前、亡くなってしまった橋本治さんの作品を
書評家の豊崎由美さんがTwitterで紹介してくれたの本
『蝶のゆくえ』



【第18回柴田錬三郎賞受賞作】
10代で出産離婚し23歳で再婚した美加だが、
新しい夫は息子にまったく無関心だった。
彼女もそんな夫に同調し、いつしか虐待が始まる……。
突然、夫の両親と同居することになった37歳主婦のいらだち。
定年退職した直後の夫をオヤジ狩りでなぶり殺された58歳主婦の孤独。
現代に生きる様々な年齢の普通の女たちを鋭く描いた傑作短編集。


読み終わって、悲しい気持ちになった
だけど、読んで良かったなと思った
短編集なので、全部はまだ読み終えていないんだけど
1作づつの衝撃が強いので、時間を置きたい感じ
少しずつ読み続けよう

終わってしまった、大好きなコミック
池辺葵さんの
『プリンセスメゾン』



妙齢女子ひとり。自分だけの、安らぎの、大好きな……物件?
モデルルーム見学の常連と化す主人公・沼越(ヌマゴエ)さんは、
“たったひとつ”の物件に出会うため、
オリンピックを控えた東京を舞台に歩き回る…!?

ホッとするコミックなんだけど、
最後は、ほんと、優しく嬉しい気持ちになって読み終わった
池辺葵さんの本は、わたしにとってハズレなし

今週は、日曜日の講義に向けて毎朝勉強の日々
がんばろ