香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

はるがくる

2012-01-08 20:05:46 | 本のこと
今日、アップルストア 札幌店で行われた
佐々木譲トークショー:
  電子絵本「はるがくる」の制作エピソードと今後のビジョン

に行って来ました
昨年12月からAPPストアで発売されている電子絵本
『はるがくる』のお話が中心のトークショーです


佐々木譲さんが主催するJoh's Picture Book Projectでの
電子絵本2作目をシナリオを公募して、
佐々木譲さんが全体監修されたそうです
トークショーは、佐々木譲さんと
今回の物語を書かれた寺崎好美さん
絵を描かれた佐々木美保さん
音楽の山本将平さん4人の方と
司会の方がお話を進められて、約1時間、
お店の中の一角で行われたのです

思いもかげず一番前でお話を聴く事が出来て、
わたしもちょっぴり緊張
紹介されて入ってこられて佐々木譲さんは、
とってもやさしい笑顔で、眼鏡の奥の目がにっこり、
声もまた素敵で、ちょっとくらっ
今回の絵本は、前回ご自分が描かれたサーカスが燃えた
とちょっと違う

明るい子供向けの本にしたかったということで
寺崎好美さんのシンプルで、メロディが浮かんでくるような
言葉遊びが楽しく、明るいポジティブな作品にしたそうです
絵本を寺崎好美さんの朗読で画面を見たのですが
確かに子供向けではあるけれども、
言葉遊びが楽しく、絵が明るくやさしく、
こういう本を子供に読んであげたいなぁと思いました
寺崎好美さん、佐々木美穂さん、
山木将平さんのお話もそれぞれ伺えて
絵本を作ったときのそれぞれの方の気持ちなど、
ざっくばらんで楽しかったです
特に音楽の山木さんは、このようなお仕事は
初めてという事で、普段は音楽に厚みをつけたり、
音を重ねたりと心をくだくところが
今回はお話の雰囲気を壊さないよう、
音をシンプルにすることに心がけ
普段、自分にないものを引き出して
新鮮だったというお話が印象的でした

山木さんが絵本のエンドロールの曲を、
演奏用にして、ギターで披露してくれたのですが、
これがもうもう、とってもよかったです
佐々木譲さんも、このような形で聴かれたのが初めてだったらしく
全部使えなかった事をとても残念がっていました

佐々木譲さんは小説家ですが、
「小説家というのは受注生産で、編集者から
今回はどのような分野の小説でなどと言われて書くことが多いし
装幀なども、確認はされるけれども、
制作段階から携われることはあまり無いので
今回のような最初から最後まで
色々な意見を出してやれる仕事は快感」とおっしゃってました

Joh's Picture Book Projectは
北海道から世界へ発信しよう!
というビジョンの元に、3冊の電子絵本を出す事を目標としているそうです
3冊目を現在制作中で、佐々木譲さん作、9月に発売予定とのことです
寺崎好美さん、佐々木美穂さん、山木将平さんも
札幌で活躍する方々というのもあり
応援していきたい気持ちでいっぱいなのですが、
実はiPhoneも、iPadも持っていないわたし
APPストアからダウンロードは出来ても、見る事が出来ない
まずはこれが問題ナノだよ・・・・はいぃ

僕は、そして僕たちは

2012-01-08 10:45:25 | 本のこと
お友達のかっぱこさんが紹介してくれた本
梨木香歩さんの『僕は、そして僕たちはどう生きるか』

 春の朝、土壌生物を調べに行った近所の公園で、
 叔父のノボちゃんにばったり会った。
 そこから思いもよらぬ一日がはじまり……。
 少年の日の感情と思考を、清々しい空気の中に描く、新・青春小説。


帯に書いている言葉のひとつに
「コペル君 14歳 考える」とあって
読み終わって、わたしも「考える」
町の中にある幼なじみユージンは
ひとり大きな敷地の古い家に住んでいて
その家での1日の出来事なのだけど
今日は明日の過去であるように、
その1日にその場にいた人たちの過去があってこそ
偶然か必然か一緒にいることになったのでしょう
”ホトトギスがテッペンカケタカ、
と近くのどこか、高い木の梢で叫んだ。

え?と思うけど、この小説の世界にさらにぐっと引き込まれる
圧倒される、だけど小さな自然の緑や虫の世界と
一人でいること、群れていること、両方の大切さと必然が
胸の奥に深く深く落ちていく感じ
この小説を読んでいた時間がとても愛おしく幸せだとしみじみ思う

日曜日、ゆっくりと安住紳一郎の日曜天国を聴いています
そういえば、金曜日の夜、AKB48の特集で安住さんを拝見して
昨日も、ニュースでたけしさんと一緒の安住さんを拝見
こうしてラジオまで聴いているわたしはすっかりアズミール

今日の午後2時から、アップルストア 札幌
作家の佐々木譲さんのトークショーをするそうなので
これから準備して行ってみようと思うのです
小さなお店なので、整理券とか必要なのかな・・・入れるかしら
ちょっと不安だけど、ラジオ終わったらGoだわ

薔薇盗人

2012-01-05 21:02:25 | 本のこと
うちの本棚1は、間口約2700うち3列7段の中で
宮本輝氏棚2段、村上春樹氏棚1段、宮部みゆき氏棚1段
そして、浅田次郎氏棚が1段あるのです
分かりやすくなっているんだから、
確認して新しい本は買えっちゅーの
単行本を持っているくせに、
本屋さんで立ち読みして確認して買った文庫
浅田次郎さんの 『薔薇盗人』

 親愛なるダディ。報告しなければならない
 出来事があります──。少年から船乗りの
 父へ宛てた手紙形式で魅せる「薔薇盗人」。
 リストラされたカメラマンと、場末の温泉
 場で出会った中年女との交情が哀切な「あ
 じさい心中」。技巧が光る「死に賃」「奈
 落」「佳人」「ひなまつり」。短篇の第一
 人者が贈る6つの感動。


浅田さんの小説は、間違いが無いのだけど
読み終わって、やっぱり歴史物が読みごたえがあって好きかなぁ
全6編の短編集で、少しブラックユーモアっぽい作品
するっと読めて、楽しめました

今日から2012年のお仕事が始まりました
始めの日からフルタイム勤務(当たり前
機嫌良く、後悔しないように、仕事始めましょうと思っていたら
すごく集中して、あっという間に時間が過ぎてしまった
でも、明日出勤したら、また3連休なのね~

星月夜

2012-01-04 18:11:23 | 本のこと
伊集院静さんの初めての推理小説
 『星月夜』(←文芸春秋の特設HP)


哀しみを抱いて生きる、
全てのひとびとへ。

 東京湾で発見された若い女性と老人の遺体。
 地を這うような捜査が、遠い昔に見上げた
 星空の美しくも哀しい記憶を呼び起こすーー。


年をまたいで今年初めて読了した小説です
どうなっていくのか、どちらの方向に進んで行くのか
この人は何なのか、どうしてこうなっちゃうのと
気になってしまって、どんどんと読み進んでしまう
読み終わっても、どうして?と小説の世界からなかなか抜け出せない
ずんっと読みごたえ充分でした
ただ、わたしには、犯人の動機が充分に語られず
殺されてしまった人たち、遺された人たちが語られたように思えました
それが「哀しみを抱いて生きる」という言葉に繋がるのだとしたら
なんだか報われないように思えて仕方がありません

2012年

2012-01-04 18:00:15 | なんでもない話
年もあけてもう4日
本年もよろしくお願いします

バルコニーに出て撮った藻岩山です

実家に2日間泊まって、ゆっくりと母と過ごすお正月休みでした
美味しいものを頂いて、おしゃべりをして、
テレビ見て、本を読んで
パソコンが無いので、スマホをちょこっと触ったり
こういう何でも無い生活を送れることの幸せを感じます

朝日新聞デジタルで1月1日付記事
〈道・途・径・路〉斉藤和義 歌う、 道は後から 栃木
とても読みごたえのある記事だったので、少しご紹介を

 これまでも折々の社会情勢やそこから感じたことを楽曲の中に日記
 のようにつづってきた。
 「俺はミュージシャンだからそうするのであって。まぁ、でもシン
 プルなことですからね、命か電気かどっち取るのかという話だろうと
 思いますし、金か命なのかという話でしょうから。もうわかってる じゃんって」

 「伝わる人には伝わるし、伝わらない人には伝わらない。100人
 聞いて100人が良いなってありえないと思ってるので、それでいい
 んじゃないのって思います、うん、うん」

和義さんのお気に入りという、栃木の日光杉並木街道
行ってみたい気持ちでいっぱいになりました