昨日、ブログを更新したあと、なんとなく観ていた番組。
NHKアーカイブス
■ドキュメントにっぽん「小さな詩人たち ~北上山地 20人の教室~」(49分)
1999年放送
「岩手県北上山地の山あいに児童数20人の奥州市立(旧江刺市立)木細工小学校があります。この学校では1年生から6年生まで全員が図書室に集まって作文を書く授業を行っています。農作業の手伝い、学校の出来事、家族との団らんなど身の回りに起きたエピソード全てが作文の題材になります。宮沢賢治の童話「風の又三郎」の舞台にもなったといわれる自然豊かな小学校。子どもたちはここでどのような言葉をつづるのでしょうか?」(HPより抜粋)
ショックだった。
ある小学生男子の作文がとびきり上手くて、「それに比べたら私のブログなんて…」と自信喪失に陥ったぐらいに素晴らしかったんである。
…「オニギリを見ると、僕は思い出すことがあります」
というような書き出しだった。
朝、些細なことでお母さんと喧嘩をした少年。
朝御飯も食べずに、家を飛び出してしまった。
学校に着いて、自分の勘違いに気付き、お母さんは悪くないことを知る少年。教室で、お母さんに申し訳ないと思う。
すると先生が少年を職員室に呼び出した。
「今、お前のお母さんが持ってきた。ここで食え」
と言いながら、青と白のチェック柄の巾着袋を渡した。
開けてみると、大きなオニギリが一個。
少年は黙々と食べた。
ここまででも既に、「泣ける2ちゃんねる」的展開なんだが、このあとの少年の推測が奥深い。
…「忙しいお母さん(兼業農家の嫁)は、きっとオニギリを二個も作っている時間がなかったのだろう。でも僕がお腹が空かないようにと、お母さんは一個でも大きなオニギリにしてくれたのだと思います。」
みたいな結びだった。
負けたね。
本当。
脱帽。
しかも、少しウルっとしちゃったぜ。
着眼点がまず素晴らしい。
そして、彼の背景にある「ぬくもり」がひしひしと伝わってくる内容ではないか。
私も小学時代(5年生)のときに、日記を書かされていた。そう、強制的に。
担任の福田先生はけっこう厳しくて、「今日は…」という出だしはタブーであった。
また、出来事の羅列を凄く嫌っていた先生は、文章に起承転結や主張がないと書き直しを命じた。
「で?何が言いたいわけ?」
と、駄目出しされた放課後、前日の日記の推敲をさせられていたんである。
放課後に終らないと宿題になり、その日も日記を書かなければならなかったので、けっこうハードな日々を送っていた。
部長に書類を突き返される、まさしく「今」みたいなサラリーマン的経験を、私及びあのクラスメイトたちは小学5年生で既に経験していたんである。
でも、実を結ばなかったなあ。
ごめんよ、福田先生。
ブラウン管に映る小学生に嫉妬をしながら、私は福田先生に密かに謝罪した。
NHKアーカイブス
■ドキュメントにっぽん「小さな詩人たち ~北上山地 20人の教室~」(49分)
1999年放送
「岩手県北上山地の山あいに児童数20人の奥州市立(旧江刺市立)木細工小学校があります。この学校では1年生から6年生まで全員が図書室に集まって作文を書く授業を行っています。農作業の手伝い、学校の出来事、家族との団らんなど身の回りに起きたエピソード全てが作文の題材になります。宮沢賢治の童話「風の又三郎」の舞台にもなったといわれる自然豊かな小学校。子どもたちはここでどのような言葉をつづるのでしょうか?」(HPより抜粋)
ショックだった。
ある小学生男子の作文がとびきり上手くて、「それに比べたら私のブログなんて…」と自信喪失に陥ったぐらいに素晴らしかったんである。
…「オニギリを見ると、僕は思い出すことがあります」
というような書き出しだった。
朝、些細なことでお母さんと喧嘩をした少年。
朝御飯も食べずに、家を飛び出してしまった。
学校に着いて、自分の勘違いに気付き、お母さんは悪くないことを知る少年。教室で、お母さんに申し訳ないと思う。
すると先生が少年を職員室に呼び出した。
「今、お前のお母さんが持ってきた。ここで食え」
と言いながら、青と白のチェック柄の巾着袋を渡した。
開けてみると、大きなオニギリが一個。
少年は黙々と食べた。
ここまででも既に、「泣ける2ちゃんねる」的展開なんだが、このあとの少年の推測が奥深い。
…「忙しいお母さん(兼業農家の嫁)は、きっとオニギリを二個も作っている時間がなかったのだろう。でも僕がお腹が空かないようにと、お母さんは一個でも大きなオニギリにしてくれたのだと思います。」
みたいな結びだった。
負けたね。
本当。
脱帽。
しかも、少しウルっとしちゃったぜ。
着眼点がまず素晴らしい。
そして、彼の背景にある「ぬくもり」がひしひしと伝わってくる内容ではないか。
私も小学時代(5年生)のときに、日記を書かされていた。そう、強制的に。
担任の福田先生はけっこう厳しくて、「今日は…」という出だしはタブーであった。
また、出来事の羅列を凄く嫌っていた先生は、文章に起承転結や主張がないと書き直しを命じた。
「で?何が言いたいわけ?」
と、駄目出しされた放課後、前日の日記の推敲をさせられていたんである。
放課後に終らないと宿題になり、その日も日記を書かなければならなかったので、けっこうハードな日々を送っていた。
部長に書類を突き返される、まさしく「今」みたいなサラリーマン的経験を、私及びあのクラスメイトたちは小学5年生で既に経験していたんである。
でも、実を結ばなかったなあ。
ごめんよ、福田先生。
ブラウン管に映る小学生に嫉妬をしながら、私は福田先生に密かに謝罪した。