中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

殺伐とした出来事

2010-01-08 10:22:22 | 身辺雑記
 年末のことだが、福岡県春日市の27歳の会社員が、30歳の妻をマンション5階の自宅ベランダから投げ落としたとして、殺人未遂の容疑で逮捕されたという記事を見た。 

 金銭問題から夫婦で口論になり、妻に「殺すなら殺せ」と言われ、抱えてベランダまで運んだところ「どうせ落としきらんめえが」と言われたことに激高して、高さ約1.2メートルのベランダの柵越しに投げ落とした。妻は15メートルほど下の敷地内の芝生が生い茂っている所に落ち、骨盤骨折などの重傷を負ったが、命に別条はないと言う。

 どれくらい深刻な金銭問題だったか、非はどちらにあったのかは分からないが、このようなことで夫婦の間で口論になることは珍しくはないだろう。しかしどのような性格の女性かは分からないが、「殺すなら殺せ」などと言うのは荒々しいことだ。そのように言われて腹が立つことも分かるが、だからと言ってその妻を高いベランダから投げ落とすとは呆れた蛮行だ。男は警察の取り調べに対して「殺意はなかった」と供述しているようだが、そのような高所から投げ落としたら死ぬかも知れないくらいの判断もできないほど激高する性格なのか。よく死ななかったものだと思う。いずれにしても何とも殺伐な夫婦だ。乳児と幼児の2人の娘がいるというこの夫婦、この先どうなるのだろう。

 文部科学省が発表した08年度の小中高校での暴力行為は約6万件に上ったと言う。現場ではかつての「校内暴力」時代よりも「指導が困難」という声があるそうだ。ある県の中学校教師は自分の体験として、突然キレて周囲のクラスメートに殴りかかる生徒がいた、止めに入ると頭突きをされ、蹴られた足にあざが残ったという。他にも普通の子がキレて突然暴力を振るう例が少なくないようで、妻を投げ落とした男もこのような生徒だったのだろうか。

 青少年が突然キレて暴力行為に及ぶことはもはや珍しくはなくなったようで、幼少時代から自分を抑制する経験がないからだとか、偏った食生活に問題があるなどいろいろ言われるが、どうなのだろう。私の次男は小学校の教師で今5年生の担任をしているが、自分のクラスの子はキレルことはないが喧嘩もしない、いざこざがあってもモヤモヤした感情を押し殺してしまう、むしろ適当に喧嘩をして発散すればいいのじゃないかと思うと話していた。思春期になっても自分を押し殺していると、我慢の限界に来るまでに暴発するのか。このあたりのことは心理学者ではないから分からない。