中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

幼い子どもの虐待死

2010-01-31 11:28:23 | 身辺雑記
 7歳の長男に殴るけるの暴行を加えて死亡させたとして、東京の31歳の電気工の男と22歳の妻が逮捕された。

 彼らは先日の夜、小一時間にわたって7歳になる小学1年生の長男を正座させた状態で顔を平手で殴ったり、太ももを蹴ったりするなどしたと言う。暴行後男の子はぐったりしたので妻が119番通報し病院に搬送したが死亡した。2人は容疑を認め、「普段から食べるのが遅く、きちんと食べるようしつけをしていた。今回もしつけの一環でやった」と話しているようだ。

 これまでにも「しつけ」と称して子どもに暴行を加えて、時には死に至らせる事件は少なくなかった。ほとんどは若い夫婦で、それに被害者の子どもが女性の連れ子であることがよくあった。この事件も妻の連れ子だった。22歳で7歳の子どもというのは、まだ10代半ばで産んだ子どもだろうが、母親としてだけでなく人間としてまったく未熟だったのではないだろうか。

 私は幼い子ども達が大好きだ。街で子ども達に出会うとその無邪気な顔や仕草につい顔がほころんでしまう。それだけに、新聞で子どもの死を伝える記事を読むと、他人事のような気がせずに痛ましい思いにとらわれて、いつも「かわいそうに」と呟いてしまう。ましてや事故死の場合はなおさらだ。だからそれが親による暴行の挙句の死の場合には、その親に対して激しい怒りを覚え、憎悪さえ感じてしまう。

 これまでにも類似の事件の場合に、親が「しつけのためにやった」と言ったことがよくある。これを聞くとなおさら怒りが増幅されてしまう。こういう自制心のない品性の低い親こそが、幼い頃から成長期にかけてしつけらしいことは何も受けてこなかったのではないだろうか。今回の事件も、男の子の食べるのが遅いからというのを理由にしているが、しょせんはそれに対して苛立ちと怒りを覚えた結果であろうし、「しつけ」などとはおこがましいにも程がある。顔を平手で殴ったと言うが、よほど強く執拗に叩いたのだろうし、太ももを蹴ったというが、多分腹も蹴り内臓に障害を与えたのではないか。いずれにしてもこのような人間は重く罰するべきだと思う。

 この事件のように子どもが女性の連れ子である場合にいつも思うのだが、血を分けていない男が暴行を加えるのを、腹を痛めた母親として子どもをかばうことをしないで、しばしば一緒になって暴行を加えることがあるのはどうしたことなのか。「母親」としての女性が、男との関係でただの「女」になるとこういうことが起こるということを聞いたことがあるが、母性というものはそのように脆いものなのだろうか。