中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

15年前のこと

2010-01-17 11:35:23 | 身辺雑記
 阪神・淡路大震災からもう15年たった。「もう」と言っても被災して亡くなった方たちの遺族にとっては、今も心の傷跡は深く、長くも短い15年ではなかったかと思う。あの日の朝のことは2年前のこの日のブログに書いたから繰り返さないが、冷え冷えとしたあの朝の空気は今も忘れられないし、その後の混乱も心から消えない。とにかく大した被害のなかった私にしても異常な体験だった。

 1995年(平成7年)という年は、この大震災から始まったようなものだから、その後の出来事は印象がはっきりしない。それでも改めて調べてみるとやはりいろいろなことが起こっていて、15年前という年についていろいろと思い出す。すべてを挙げることはできないから、いくつかを拾い上げてみる。

 3月20日には日本中を震撼させたオウム真理教の信者達による地下鉄サリン事件が起こった。その後教祖をはじめ幹部が逮捕起訴され、多くは死刑判決を受けたが、最高裁に死刑判決の取り下げの訴えを行うなどして確定は長引き、最近も幹部1人の死刑判決が確定している。15年もかかっていまだに裁判の決着がついていないのには異様な感じさえする。素人目には徒に確定を長引かせているとしか思えない弁護団のあり方には、それが正当な活動なのかも知れないが疑問を感じる。

 4月9日には東京都知事に青島幸男、大阪府知事には横山ノックといういずれもタレント出身者が当選している。青島は1期勤めただけで辞任し、横山は1999年に女子大生に対する強制わいせつ罪で起訴され辞任した。2人とも今は故人になった。

 4月19日には東京外国為替市場で1ドル=79.75円と言う、現在の円高時代でも破られていない史上最高値を記録した。この15年間日本経済にとっては厳しい状況が続いている。

 4月22日には日本全国の公立学校でこれまでの毎月第2土曜日に加えて第4土曜日も休業日とされた。当時いろいろと賛否があったが、今では完全週五日制である。

 7月23日、第17回参議院議員選挙が行われた。当時は自社政権だった。今年は7月末ごろに第22回選挙が行われる予定で、民主党はここでも過半数獲得を狙っているが結果はどうなるか。なお参議院議員の任期は6年だが、これはちょっと長いような気もする。有名女子プロゴルファーの父親が参議院議員になったが、昨年の政権交代後の最初の議会で、野党議員の質問中に週刊誌のコピーを見ているところを撮られた写真があり不愉快だった。このような程度の低い議員でも6年間は安泰でいられるのは疑問だ。

 9月4日には 沖縄県で米兵隊員の運転する車両にはねられ母子3人が死亡し、同じ日には同県で米兵による少女暴行事件が発生した。沖縄では最近でも米兵による県民の轢殺事件が起こっている。この15年間に沖縄では何件の米軍兵士による犯罪が行われたのか。主権国家としてのあり方を、沖縄の米軍基地移転問題が難航している時に、殊更に考えてしまう。

 11月23日に米国のマイクロソフト社がWindows 95日本語版を発売した。Windowsはその後この15年間に、2000(2000年)、XP(2001年)、Vista(2006年)、7(2009年)を発売している。長く続いたXPは昨年末で打ち切りになった。私は昨年末に買い換えたが、7は使い勝手がいい。

 恣意的に抜き出したらこのようなことが挙げられた。人によっては他にもいろいろ挙げるだろう。なおこの年に鬼籍に入った人には、女優の入江たか子、往年の水泳選手の前畑秀子、料理研究家の土井勝、小説家の五味川純平、歌手のテレサ・テン、67代首相だった福田赳夫、作家の山口瞳などがある。

 ざっとこのように俯瞰してみても、やはり15年前は遠い頃のように思われる。定年を迎えて間がない頃で、妻も健在だった。このことを考えるだけで遠い昔のように思う。震災で長くガスが止まり風呂を沸かせないので、電車で大阪の池田市にある銭湯に2人で「震災ルック」で通った。帰りがけによく駅の近くの立ち食い蕎麦屋に入ったが、蕎麦を食べている妻の姿が懐かしく思い出される。何か妻との絆が強くなったように思ったものだった。