中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

アカハラ

2010-01-15 09:27:47 | 身辺雑記
 インタネットでのニュースで「東大:60代男性元准教授を停職の懲戒処分 アカハラで」と言う見出しを見たが、アカハラという言葉の意味が分からなかった。

 私が知っている「アカハラ」は、高校に就職してしばらくの間実験材料として親しんでいたイモリのことだ。日本のイモリは腹が赤く、それでアカハラ(赤腹)とも言われる。しかしイモリと大学の教員の懲戒処分とは結びつかないから記事を開いてみると、こういう内容だった。

 「東京大学は12日、アカデミックハラスメント(上下関係を利用した学内での嫌がらせ行為)をしたとして、60代の男性元准教授に停職1月の懲戒処分相当と通知したと発表した。男性は既に辞職している」

 なるほど、アカデミック・ハラスメントだったのか。セクハラやパワハラは知っていたが、アカハラは知らなかった。セクハラはセクシュアルハラスメントの日本語式の略語で、広辞苑にも載っているが、これは外国でも企業などでよくあるという性的嫌がらせのことだ。米国などでは女性の同僚や部下の容姿に触れたり、上役が女性の部下の前でワイシャツの袖をまくり上げて話をしてもセクハラになると聞いたことがある。パワハラはパワーハラスメントで、2002年ごろに作られた和製英語だそうだ。職場や学校などで権力や地位を利用した嫌がらせという意味で用いられる。

 アカデミック・ハラスメントが正式な英語なのか和製英語なのかは知らないが、「研究上,教育上または職場での権限を乱用して,研究活動,教育指導もしくは労働に関係する妨害,嫌がらせまたは不利益をあたえること」と定義されている。パワハラの1類型だ。上記の東大の准教授の場合は、女性職員に「妊娠されたら困る」と発言したり、複数の職員を威圧的に怒鳴るなどしたということで申し立てがあり、今回の処分になったものだ。この事例はまだ軽いほうで、過去には2年続けて学位論文を拒否されて自殺に追い込まれた事例もあるようだ。大学の研究室という、とかく閉鎖的になりがちな環境の中で教授などが絶対的な権力を乱用することは少なからずあるのだろう。結局はその教授などの人格にかかわることで、やはりはっきりすれば適正な処分を行うべきだろう。

 西安出身で大阪の企業に就職した邵利明(明明)は、今用務で上海にいるが、彼女の仕事に関係する上司である部長は、かねてから社内でセクハラ、パワハラをする人物との噂があり、明明も「被害」に遭って社内の関連部署に申し立てをしたそうだが、いっこうに改善されなかったようだ。社員に言わせると部下に対してはそのような行為をするが,社長にはゴマを擂るので気に入られているそうだ。明治時代から続いている企業らしいが、どうやらいまだに体質も古いようだ。