諏訪地方では七年に一度、諏訪大社の「御柱祭」があります。日本三大奇祭の一つと言われていて、山から切り出した大木を諏訪大社まで曳行し、社殿の四方に建てます。その御柱祭が来年に迫っていて、一年前の今年は山の御柱(樅ノ木)を伐採して準備します。先日その行事が行われたとのニュースがありましたが、これがその御柱です!
この日、霧ヶ峰に向かって通った道は下諏訪町町屋敷からの県道199号線(八島高原線)です。この道は和田峠とつながる国道142号線の「木落し坂」から入ります。「木落し坂」は山から曳き出した御柱を滑り落とす急坂です。豪壮な場面として有名な場所です。
この道は湧き水を汲みに行く先の「東俣国有林」を通っています。この森は「御柱の森」となっています。
山道が続き、道の途中には滝があったり、東俣川の渓流が見えたりします。
道にせり出したミズキの木から花が散って、道の一部が白くなっていました。
かなりの山道…この道は霧ヶ峰の八島ヶ原湿原に続く道ですが、11月から4月までは冬季閉鎖となります。前々から通ってみたかった道ですが、今回初めての通行です。かなり狭い山道でした。
途中にあったヤマボウシの木が花盛りでした。
その先の森で「御柱」が伐採されていました。神事が行われた様子もニュースになっていましたが、伐採されたモミノキはご神木となって、樹皮を始末してきれいになって横たわっていました。この御柱は下社「春宮二の御柱」でした。
森の中には切り倒された別の御柱も横たわっていました。次の御柱の候補の木でしょうか…印のつけられた木もありました。
小雨が降っていましたが、標高が上がるにしたがって霧が立ち込める道になりましたが、標高1630m.の八島ヶ原湿原のビジターセンターへ着きました。ここから湿原に入るにはこのネットをくぐっていきます。
この湿原は日本を代表する高層湿原で、国の天然記念物の指定を受けています。ここでは雨がやんで霧が立ち込めていましたが、霧が流れて湿原が見渡せることもありました。
この日は入り口付近を少し歩いただけですが、静かな湿原で、ここにいる「シュレーゲルアオガエル」の鳴き声を聞くことができました。
入り口付近しか歩かなかったのですが、ここで見かけた花たちです。「アカギキンポウゲ」です。露に濡れて綺麗でした。
「チゴユリ」も露を含んでいました。
「アマドコロ」と「スズラン」も足元に咲いていました。
「アヤメ」と「カジイチゴ」です。
「レンゲツツジ」と「ヤマツツジ」も見頃でした。
これは「ハクサンタイゲキ」でしょうか…
この後、霧ヶ峰の強清水に向かいました。まだまだ緑の少ない部分もある高原です…
初めての道で霧ヶ峰に向かいましたが、思いがけず御柱に出会ったり、静かな湿原でカエルの声を聞いたり、いい時間が過ごせました。強清水ではロックガーデンの花を見せていただいて、踊場湿原を通って帰途につきました。その記録は後ほど…