Mさんは春の情景を描かれました。
日本画 30x30cm
漆塗りの箱につめられた桜の花びらが春風の悪戯でこぼれおち舞って
います。芽吹いたばかりの野原の優しい表現が可憐な桜にぴったりです。
詩情あふれる静かな画面にMさんの春を愛する心があふれています。
近づいてみました。
草丈の短い春野は揉み紙を全体にほどこして細やかに表現されました。
箱に入った花びらや舞う花はごく粗い粒子の岩絵の具を、部分的に胡粉
や線を効果的に用いました。はかなげで味わい深い桜となりました。
Mさんの作品は熟考され選び抜かれた言葉で表された詩のようです。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の
中のMさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。