『神々の国の首都』は、演劇版だけで六年継続して上演し、国内外で二百五十ステージ超の上演をした作品である。
なので、出演者も、演出も、異なるバージョンが、存在する。
一番顕著に違うのが、「心中」場面である。
こんにゃく座オペラ版の川中裕子さん、金村慎太郎さんののお二人は、美しく、見事でした。
1993年の初演では、じつは、けっこうセリフが多かったのです。
翌1994年の、ヨーロッパツアー版から、舞踏の手法を取り入れました。
歌舞伎的な要素も入れて、いろいろ工夫しました。
今回は、きわめてシンプルで、心中の一途さは、一番出ていたかもしれません。
ほんとうに、今回のバージョンも、オペラの本場であるヨーロッパで、見せたかったです。