劇作家協会の理事会・運営委員会・総会。午後から夜まで一日じゅう。会議ばかりしていた日だった。忙しい中、みんな集まり、いろいろと真剣に話す。ともあれ無事に終了。……自民党・高市政務調査会長は、「村山談話」について、戦後70年の再来年に新たな総理大臣談話が出される場合、村山談話の「侵略」などの文言の変更を検討すべきだという考えを示したという。しかし彼女の言うように「アジアの国々に対して、多大な損害と苦痛を与えた」ということしか認めず、「過去の植民地支配と侵略に対する痛切な反省」であるはずの村山談話から「侵略」を取ってしまったら、何に対して「反省」したか、わからなくなってしまうではないか。そして再来年に「村山談話の侵略などの文言の変更をした新たな総理大臣談話が出す」と予告した以上、菅義偉官房長官が言った「過去の侵略と植民地支配を謝罪した『村山談話』を、歴代内閣と同じように引き継ぐ」とする発言が、またまた覆されたことになる。諸外国からの非難をとりあえずかわすが「本音はこちらです」ということか。反省するなら「侵略」の事実を認めて謙虚にあらためるしかない。安倍総理は「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と言うが、1974年12月の国連総会で採択された総会決議3314で「侵略の定義」は明確にされている。日本が受諾した「ポツダム宣言」にある「日本国国民を欺瞞し之をして世界征服の挙に出づるの過誤を犯さしめたる者の権力及勢力は永久に除去せられざるべからず」(第6項)を、今から「やっぱりやめます」とでも言うのだろうか。「戦争に負けたから仕方なく認めたのであって、じっさいは本意ではない」というのでは、話にならない。「戦後」も嘘で塗り固めた、国際的な信用などできない国家だ、ということになる。そんなことではなく、民主主義と平和を守ることに誇りを持てるような国であるために努力する、ということ以外に、周囲の信頼を取り戻す方法はない。
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