Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『かたりの椅子』

2010-04-15 | Weblog
二兎社・永井愛さんの新作を観る。新国立劇場芸術監督選任問題を背景にしている。当事者である鵜山仁さんも観に来ている。永井愛さん自身を投影した主人公・竹下景子さんは素敵なのだが、ほんとうに永井さんともダブって見えてきて、不思議な、複雑な気持ちになる。シビアな現実を反映しているだけに辛口で痛々しい気持ちになる部分も多々ある。作者の思いが密度濃く凝縮した、厳しい悪夢を含んだラスト15分は、圧巻。
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幻のアトリエ

2010-04-15 | Weblog
たまたまあいているのを見つけ、稽古場に向いているなと思った物件がある。同じ梅ヶ丘でだ。検討しただけで、移転する気はさらさらなく、貸し稽古場業をするという気持ちもなく借りなかったのだが、今その場所は某有名格闘家の道場になっている。表の半地下にちょっとしたテラスもあって、いい場所だ。たまに前を通ると、練習をしているのが見える。アトリエになっていたら今頃どうなっていたのだろうと、ちらりと思う。
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雨の憂鬱

2010-04-14 | Weblog
本格的な立ち稽古の前に俳優が自ら劇の内容をプレゼンをするワークショップ。稽古時間ぎりぎりと準備のため午前中の演出者協会の会合へ行けない。……稽古場との行き帰りに沖縄の店を新たに発見。ほんとうにすごい勢いで沖縄の店が増えたものだ。井上ひさしさんの幻の次回作は沖縄についての劇であったと聞いてはいたが、それをもう観ることはできない。沖縄についての新作劇は最近あまり聞かない。自分もしばらくご無沙汰している。いずれにせよ、やはり自分が書くしかないではないか。
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風と球威でファウルが多い

2010-04-12 | Weblog
稽古休み。あまり眠らぬまま、午後、息子の野球部の練習試合、対戦相手のB区B高校へ。二試合目から風が強く、ちょっとしんどくなる。都電で早稲田まで行って東西線~吉祥寺経由で帰る。杉並区まで続いている桜並木が窓外にちらほら。かなり散り始めている。落ち着いて接近して花を見はしないまま過ぎてゆく春。
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感謝と自戒と

2010-04-11 | Weblog
東京に戻り稽古。ちゃんとした休みのないまま長い時間を過ごしている気がする。……いろいろと細かい連絡や相談、応えきれていないものも多い。もう少しいろんなことを整理した方がいいと思う。しっかりしなければ。……井上ひさしさんが亡くなられたという報。ぽっかりと空洞感のようなものに襲われる。大きな存在だった。同時代にいるというだけで、いつも背中を押してくださっていたような気がする。ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。
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精華演劇祭 記者会見

2010-04-10 | Weblog
オープンから五年経過した精華小劇場。5回目の登場となる燐光群の『ザ・パワー・オブ・イエス』が演劇祭のトップバッターとなる。その記者会見。参加十劇団。渡辺えりさん企画公演に書き下ろす大阪の劇作家たちも参加して賑やか。小堀純さん、天野天街さん、久々の深津篤史さんらと、正宗屋へ。こころ和む時間。そこにこちらも二、三年ぶり松田正隆さんがやって来る。大阪泊。
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桜散る四月なのに寒い

2010-04-09 | Weblog
いろいろと溜まった雑務や郵便物と格闘。稽古はまだ読み合わせ。日本に戻ってきたJohn Ogleveeが今日から参加。ハワイ大学留学などもあり本公演出演は四年ぶり。初めて会ったのは十一年前滞在中だったニューヨーク。トライベッカのフリーシアターで彼のカントリーバンドのライヴを聴いた。独立記念日にはハドソン河の花火を遠目に彼のアパートの手摺りもない屋上で百人を超える演劇人大集合ライヴパーティーが催され、なぜかパトカーが来てみんな降ろされたなんてこともあったな。……いろいろ今日は思いがけない出来事、自分の直感力に驚いたこともあり。そうした日々の出来事もありつつ、個人的には、ある記念日であった。
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あいにくの雨

2010-04-08 | Weblog
午前中、鵜山仁さんと、雑誌のための対談。五月は鵜山さんも私たちも下北沢で公演なのだ。……午後から稽古。金融関係の勉強をしてもなかなか実感を持って迫って来ない部分がまだまだ多い。……稽古後に近くの羽根木公園で夜桜見物でもしたかったが雨も降り寒いので、稽古場に残って桜を思って乾杯。
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新たな日々

2010-04-07 | Weblog
さあ、稽古だ。今回の客演の皆さんはおもしろい。私が十九の時に出会った藤井びんさん。ほんとうに信頼する先輩である。そして『セパレート・テーブルズ』で同じ場面に出てはいないが共演した南谷朝子さん。一昨年俳優座に書き下ろした『スペース・ターミナル・ケア』で強い印象を残した田中君。私にとってはこだわりの三人だ! 読み合わせ稽古を終わると七時を回っている。自分の稽古場での稽古は本当に嬉しく心が素直になる。
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帰国

2010-04-06 | Weblog
向こうで時差ぼけがなかなか治らなかったこともあり、帰国後のペースを取り戻せるよう、無理せず休む。やはり魚は日本だ。……金融危機に関するNHK番組のビデオを観るが、途中で挫折。
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パリ出発の日

2010-04-06 | Weblog
『屋根裏』千秋楽に来てくれたパリでサバティカル中のセゾン文化財団・久野さんから、ニューヨーク大学のキャロル・マーティン教授が来仏中と聞く。同大学のパリ分校で教えている時期だという。で、翌日ホテルをチェックアウト後、久野さん連絡にすぐ反応してメールをくれたキャロルと会う。彼女も私がこちらに来ているとは思っていなかったのだ。カタコト英語につきあわせる一時間半。ずれたところ多々あるものの通訳抜きで話せたことに彼女が喜んでくれていることが嬉しい。でもなんだか複雑なのは半分くらいは不正確な気がするからだ。悩んでも仕方がない。いろいろと進めなければならない話がある。ともあれさらばバリ。機上の人となる。
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パリ最後の夜・千秋楽

2010-04-04 | Weblog
デスクワークが多くけっこう時間がない。『ザ・パワー・オブ・イエス』帰国後の稽古用キャスティング案作りを終え外出。在住の方々にパリ演劇状況などいろいろ聞く。……ほんとうは一足早く離仏する計画だったがいざ切符を買おうとすると春休み帰国ラッシュで4日発便しか押さえられず。おかげで3日の仏版『屋根裏』ロンポワン劇場千秋楽に立ち会えることに。開演前オザンスキとカタコト英語で長い対話。彼はドニ・ラヴァン主演の芝居を作ることが決まり、高揚している。千秋楽はいい出来。カーテンコール3回目に舞台上から呼ばれオザンスキと挨拶に加わる。終えて、こんな所にこんな場所があったのかという舞台裏のシンプルだが洒落た空間で打ち上げレセプション。この広さが羨ましい。人間一人分のテリトリーをしっかり確保するヨーロッパ主義。様々な人と話す。この芝居は皆に愛されているようだ。エスプリに隠れ若干薄まった感のある「怖さ」も当地流に伝わっていると、話していてわかる。
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フランス流会議

2010-04-03 | Weblog
午前から浅井さんにパリの演劇状況をいろいろ聞く。午後、SACD(脚本家協会)でミーティング。十人以上が参加。フランスと日本の交流についての検討など。実りは多いが夕方6時まで続きぐったり。夜はオデオン座『トラムウェイ』。『欲望という名の電車』である。イザベル・ユペールがブランチ。これも映像を多用しすぎ。奥に並べられたボウリングのピンが人物にぶつかって転がったりするが、「わからない」「原作にない」などと言っていたらこういう作品はできない。
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ロンポワン劇場はパリのど真ん中

2010-04-02 | Weblog
こちらに来ても続けている協会研修課など幾つかの戯曲指導がまだ終わらない。デスクワーク多し。……フランス版『屋根裏』演出家オザンスキさんとの対談。夕刻、あいた一時間余でひょいとコンコルド広場まで歩いてその先のオランジェリー美術館を覗く。モネもいいけどここにあるルノアールもいい。……夜は南郊外のもとユダヤ系社会主義者地区(?)にあるロマンロラン劇場へ。ジャン・ダニエル事務局長と、彼の推薦で彼の友人でもある女クラウンの一人芝居を観る。クラウン芝居はピンからキリまであるというがさすが彼女は素敵だった。クラウンといえばルコック。ジャンの奥さんもルコックシステムを勉強していたという。
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「狐の嫁入り」はフランスではなんというのだろう

2010-04-01 | Weblog
繰り返される通り雨。日が照ったまま三十分くらい降ることも。日中は勉強を続ける。……夜、昨夏アヴィニヨン・フェスティバルで観た人が「燐光群に似ている」と勧めてくれた、レバノン出身Wajdi Mouawad による『CIELS』。オデオン座がバリの町外れに持つ元工場跡のようなスタジオで。なるほど、どこか『屋根裏』+『トーキョー裁判1999』を思わせるセット。でもその空間は思ったほど生かされない。中身は普通のストレートプレイ。政治サスペンス? 最近そういう芝居が増えたが、映像に頼りすぎの気がする。技術のクオリティは高い。しかし彼らはもう九ヵ月もツアーしているわけだ。
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