岡本舞さんは仲代達矢さんが主宰する無名塾の中心的な女優である。
もちろん舞台での活躍も多いし、映像出演も多い。『桜の園』とか『ブレイクアウト』は私も観ている。残念ながら未見である相米慎二監督の『雪の断章 情熱』にも出ているらしい。「なっちゃんの写真館」放映中は私はテレビを持っていなかったのでそれも観ていない。
20年くらい前に私は岡本麗さんの一人芝居『たたかう女』というのを作ったのだが、一文字違いなのでよく間違えられたりもしたのを憶えている。
なんだかんだと行き違ってなかなか出会う機会のない人だったのだが、ひょんなことで〈非戦を選ぶ演劇人の会〉に参加されるようになり、ようやく知己を得たのである。
仮にかなり離れたところから見てもこの人は女優だとわかる堂々とした風格というか存在感であり正統的な女優像の持ち主であるのはいうまでもない。なにしろ劇団活動を三十年以上やって来た方だし、姉御肌なのだが、おそろしく初々しい感性の持ち主であり、真面目であり、独特のリズムで行動されるのが新鮮である。育ってた環境の違いもあって、一緒に現場にいるのが面白くて仕方がない。
初めてご一緒した『ここには映画館があった』では、中学生の役までやっていただいた。なにしろ感動したのは、映画『JAWS』関連のシーンで、ある日突然稽古に「サメのヒレ」(人食い鮫が水面にそれだけを見せて近づいてくる、あれである)をダンボールで自作してこられたことである。
今回の『現代能楽集 初めてなのに知っていた』は、これも舞さんでなければできないというしかない、「まさに」のキャラクターである。早くお目に掛けたい。
写真は、『現代能楽集 初めてなのに知っていた』のワンシーンより。鴨川てんしと。
もちろん舞台での活躍も多いし、映像出演も多い。『桜の園』とか『ブレイクアウト』は私も観ている。残念ながら未見である相米慎二監督の『雪の断章 情熱』にも出ているらしい。「なっちゃんの写真館」放映中は私はテレビを持っていなかったのでそれも観ていない。
20年くらい前に私は岡本麗さんの一人芝居『たたかう女』というのを作ったのだが、一文字違いなのでよく間違えられたりもしたのを憶えている。
なんだかんだと行き違ってなかなか出会う機会のない人だったのだが、ひょんなことで〈非戦を選ぶ演劇人の会〉に参加されるようになり、ようやく知己を得たのである。
仮にかなり離れたところから見てもこの人は女優だとわかる堂々とした風格というか存在感であり正統的な女優像の持ち主であるのはいうまでもない。なにしろ劇団活動を三十年以上やって来た方だし、姉御肌なのだが、おそろしく初々しい感性の持ち主であり、真面目であり、独特のリズムで行動されるのが新鮮である。育ってた環境の違いもあって、一緒に現場にいるのが面白くて仕方がない。
初めてご一緒した『ここには映画館があった』では、中学生の役までやっていただいた。なにしろ感動したのは、映画『JAWS』関連のシーンで、ある日突然稽古に「サメのヒレ」(人食い鮫が水面にそれだけを見せて近づいてくる、あれである)をダンボールで自作してこられたことである。
今回の『現代能楽集 初めてなのに知っていた』は、これも舞さんでなければできないというしかない、「まさに」のキャラクターである。早くお目に掛けたい。
写真は、『現代能楽集 初めてなのに知っていた』のワンシーンより。鴨川てんしと。