南但馬の山

2017年12月04日 | 但馬の山
    朝陽に輝く妙見山、蘇武岳の真っ白な峰々  


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より

【56】地元では倉谷山と呼ばれ、秋にはドウダンツツジの紅葉が美しいとされる
朝来市の山は、次のうちどの山でしょうか。

(a) 神鍋山     (b) 大岡山     (c) 段ヶ峰     (d) 妙見山


 神鍋山(かんなべやま)も大岡山(おおおかやま)も、豊岡市日高町にありま

す。妙見山(みょうけんさん)は養父市八鹿町にあります。なので、段ヶ峰(だ

んがみね)が朝来市ってことになります。答えは(c)の段ヶ峰となります。


 段ヶ峰は、朝来市生野町と宍粟市(しそうし)一宮町との境に位置します。す

なわち、但馬と播州との境界にあり兵庫県のほぼ中央にあることから、姫路方面

の人に親しまれた山と言われます。秋にはドウダンツツジの紅葉が、とても素晴

らしいところです。


『行李柳(コリヤナギ)のこと』

 ケンちゃんね、昨日の話で「つるご」のお手伝い書いたね。豊岡は昔々からヤ

ナギを材料にして作った入れ物の特産地だったの。柳は「コリヤナギ」って種類

でね、作った入れ物は飯行李(めしこうり)とか、参勤交代や、富山の薬売りや、

伊勢参りなどの旅の旅行の行李に、軍用行李、衣類を入れる大型行李、そして買

い物に使う柳バスケットに、魚釣りに使う「つるご」なんてものがあったんよ。


 じいちゃんの小さいころは、畑にはコリヤナギがたくさん栽培されてて、春の

柳へぎ(柳の皮をむく作業)、内職の「つるご」やバスケット作りのこと、いっ

ぱい柳の思い出はあるんよ。

今日はね「と引き」の手伝いを話すね。じいちゃんの父さんが内職で作っていた

「つるご」は、ヤナギを薄く加工した「と」って呼ぶ材料で編んだの。「つるご」

の底編みは丸い芯の柳で編んで作るけれど、本体は薄い板状の「と」で編んでいく

の。

材料としてやってきた「と」の幅寸法を均一にする作業があるの。刃の間を通す仕

上げがあるの。一本一本刃の間を通すお手伝いを、子供でもやってたんよ。

「と」の「と引き」っていう。結構難しい作業を。じいちゃんは子供のころから手

伝ってたんよ。明日は「柳へぎ」のことを話すね。