出石川のコウノトリ
(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より
【80】新温泉町諸寄の出身で、社会的弱者への教育に尽力し「飛騨聖人」と呼ば
れた社会教育者は誰でしょうか。
(a) 近藤朔風 (b) 小島徹三 (c) 東井義雄 (d) 篠原無然
社会教育者として「聖人」とまで呼ばれた人物は、諸寄(もろよせ)出身の篠原
無然(しのはらむぜん)です。答えは(d)の篠原無然です。
篠原無然が「飛騨聖人」と呼ばれる理由です。
明治22年(1889)に新温泉町諸寄に生まれた篠原無然(本名:禄次)は、神戸商
業学校に通いながらも、寺院、教会などに通い修養書を読みあさります。さらに、
修養の場を求めて飛騨の平湯というへき地で、代用教員として働きます。その地で
戸主会、青年会、処女会などを創設したり、飛騨女工の労働条件を改善するために
工女組合を組織したり、慰問活動をしたりします。無然の名声は広がり、東京、大
阪からも社会事業や福祉事業の調査の依頼が来るほどになります。活躍の場は広が
り各地を回ります。仕事の帰り、平湯へ帰山する際、安房(あぼう)峠で遭難して
しまいます。36歳の若さで命を落としてしまいました。
飛騨の地での篠原無然の活躍を偲んで、「飛騨聖人」と人々は尊敬の念で呼ぶよう
になったそうです。
ちなみに、豊岡市出石町出身の近藤朔風(こんどうさくふう)は、日本の気象観
測の創始者・桜井勉の五男として生まれ、「菩提樹」「野ばら」「ローレライ」な
どの名曲の訳詞・作詞家として活躍した人物です。
養父市八鹿町出身の小島徹三(こじまてつぞう)は、法務大臣などを務めた政治家、
豊岡市但東町出身の東井義雄(とういよしお)は、教育者として最高の栄誉である、
広島大学ペスタロッチー賞を授与されたとても高名な教育者です。
『たこあげ』
ケンちゃんね。じいちゃんの小さいころの、正月の休み前後の遊びって「たこあ
げ」があったの。冬は北風が強く吹いて「たこ」がよく上がるからかな。昔から雪
はよく降ったが、時には冬空も晴れることもあったんよ。晴れた寒い澄み切った冬
の青空に「たこあげ」したんよ。
「たこ」は店で買ってきたものに、長い足はチラシの紙なんかを継ぎ足して糊付け
したの。出来るだけ長い長い足をつけたね。
晴れた北風の吹く日に、糸につけた「たこ」を一生懸命走って、空にフワ~~っ
と上げたね。風をよく受けるように、グイグイと糸を上手に引くの、そうするとど
んどんと「たこ」は空の上がっていって、姿がポツンと小さくなるほどに遠くに上
がるの。
男の子たちの楽しい「たこあげ」が、田んぼの道から、堤防の上から、あっちでも
こっちでも上がっていたんよ。
(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より
【80】新温泉町諸寄の出身で、社会的弱者への教育に尽力し「飛騨聖人」と呼ば
れた社会教育者は誰でしょうか。
(a) 近藤朔風 (b) 小島徹三 (c) 東井義雄 (d) 篠原無然
社会教育者として「聖人」とまで呼ばれた人物は、諸寄(もろよせ)出身の篠原
無然(しのはらむぜん)です。答えは(d)の篠原無然です。
篠原無然が「飛騨聖人」と呼ばれる理由です。
明治22年(1889)に新温泉町諸寄に生まれた篠原無然(本名:禄次)は、神戸商
業学校に通いながらも、寺院、教会などに通い修養書を読みあさります。さらに、
修養の場を求めて飛騨の平湯というへき地で、代用教員として働きます。その地で
戸主会、青年会、処女会などを創設したり、飛騨女工の労働条件を改善するために
工女組合を組織したり、慰問活動をしたりします。無然の名声は広がり、東京、大
阪からも社会事業や福祉事業の調査の依頼が来るほどになります。活躍の場は広が
り各地を回ります。仕事の帰り、平湯へ帰山する際、安房(あぼう)峠で遭難して
しまいます。36歳の若さで命を落としてしまいました。
飛騨の地での篠原無然の活躍を偲んで、「飛騨聖人」と人々は尊敬の念で呼ぶよう
になったそうです。
ちなみに、豊岡市出石町出身の近藤朔風(こんどうさくふう)は、日本の気象観
測の創始者・桜井勉の五男として生まれ、「菩提樹」「野ばら」「ローレライ」な
どの名曲の訳詞・作詞家として活躍した人物です。
養父市八鹿町出身の小島徹三(こじまてつぞう)は、法務大臣などを務めた政治家、
豊岡市但東町出身の東井義雄(とういよしお)は、教育者として最高の栄誉である、
広島大学ペスタロッチー賞を授与されたとても高名な教育者です。
『たこあげ』
ケンちゃんね。じいちゃんの小さいころの、正月の休み前後の遊びって「たこあ
げ」があったの。冬は北風が強く吹いて「たこ」がよく上がるからかな。昔から雪
はよく降ったが、時には冬空も晴れることもあったんよ。晴れた寒い澄み切った冬
の青空に「たこあげ」したんよ。
「たこ」は店で買ってきたものに、長い足はチラシの紙なんかを継ぎ足して糊付け
したの。出来るだけ長い長い足をつけたね。
晴れた北風の吹く日に、糸につけた「たこ」を一生懸命走って、空にフワ~~っ
と上げたね。風をよく受けるように、グイグイと糸を上手に引くの、そうするとど
んどんと「たこ」は空の上がっていって、姿がポツンと小さくなるほどに遠くに上
がるの。
男の子たちの楽しい「たこあげ」が、田んぼの道から、堤防の上から、あっちでも
こっちでも上がっていたんよ。