昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

かーたんの発表会がありました。

2017-06-25 20:04:12 | フルート

日曜日。
今日は、教会に行かずに、かーたんの音楽教室の発表会本番。
オカブもフルートでサンカンのソナチネという小品を吹く。
しかし、この曲、小品といえども、なかなかの難曲で、しかも練習する暇があまりなかったので、やっつけになってしまった。
毎年同じように、衣装やらプログラムやらギヴアウェイやらを前夜にパッキングして、当日は早朝に起きて、お互い、最終の準備やら調整やら。
8時20分に雨のそぼ降る中、家を出てタクシーで中町ふれあいホールへ。
ここの会場は、もう十年以上も発表会の会場として使っているのだが、なかなか使い勝手のいいホール。
9時前に会場に着いて、ポスター張りやら、会場の設営、その他準備。
そのうち、スタッフのDさんやS先生が来てくださる。
本当に手作りの発表会で、こういった助っ人は頼りになる。
かーたんの伴奏で、一回吹いてみたが、どうも途中ラリってしまう。
まあ、ここは度胸だ。
13:30より本番。
可愛い子供たちの熱演が続く。観ている方も温かい拍手を送ってくださる。
一部が終わってかーたんの講師演奏。ピアノでショパンのスケルツォより。ちょっとミスタッチが多かったがよくやった方。
二部のトップバッターがオカブ。
度胸とは言ったが本番にビビってしまい、80点はつけられない。自己評価で55点くらいか?
最後の締めくくりは、かーたんの講師演奏で歌曲、『愛の夢』のテーマによる。
体調絶不調の中で、かーたんの鬼気迫ると言える熱演だった。
写真撮影などがあり、会場を撤収して、タクシーで帰宅した。
疲れた~。
ご苦労さん。
家でパックの寿司とビールで簡単な打ち上げをやり、すぐ寝てしまった。

発表会子らを見守る扇かな   素閑


明日本番。練習追い込み。

2017-06-24 15:53:15 | フルート

明日が発表会の本番である。
オカブも小曲であるがフルートで出演する。
サンカンのソナチネ。
全然、練習していない。
当然、焦る。
焦るとますます上手く吹けない。
困ったもの。
細かいパッセージで指と唇が合わない。
えいやっ!でやり切るしかない。
ま、金取るわけじゃないし。
そこは、いい加減。
明日になるのを、待つばかりである。

空梅雨の笛を吹く身も枯れたるや   素閑


フルートの練習

2017-05-04 20:31:49 | フルート

かーたん主宰の演奏会が6月にある。
演奏会と言っても、「発表会」だが、オカブも出演し、オカブは発表者でなないので、力を入れて演奏の練習に取り組まなければならない。
今年はデテュユーとサンカンにした。
本当に疲れる曲である。
この曲を演奏する練習のために、さらに、スケール、ソノリテ、タファネルを練習しなければならない。
仕方がない。
毎日、3時間ほどは練習したいのだが、とても、そんな時間は取れない。
そこで、本番はやっつけで行くしかないだろう。
とてもとても、半年余り、まともに楽器に触っていないのに、こんな難曲を吹きこなす自信はない。
さりとて、アンブシュアを変えて、1カ月ほどになるが、新しい唇の感覚にも慣れてきた。
それに、音が良く鳴り、大きな音量が得られたのはありがたい。あとは指と舌が動いて、曲の解釈が深まればいいのだが・・・・そこが難しい。
さりとて、もう逃げ出すわけにはいかない。
いざ、行かん。

五月晴れ空にも届け笛の音   素閑

 


フルーティスト・・・リタ・ダルカンジェロ女史と新横浜で会う

2017-04-19 20:14:42 | フルート

一昨年、フェイスブックで知り合い、コンサートを聴きに行ったのがご縁で知り合った、イタリア出身でベルリンを拠点に活躍しているリタ・ダルカンジェロ女史が再来日した。
彼女は、かつて兵庫のオケで主席を務めていた日本通で「再」来日はちょっとおかしい。
関西での公演活動を終え、東京に移動した彼女は新横浜のプリンス・ホテルを宿舎にするようだ。
今日、正午にホテルで待ち合わせる。
三茶から田園都市線で新横浜に向かう。
今回の面談は、彼女からちょっとした相談を持ち掛けられていたことから、では会おうということになった次第。
まずは、ホテルのロビーで3年越しの再会を喜び合う。
駅ビルのパリ・スタイルのカフェ『ブラッスリー・ラクラス』に席を移して、ランチオン・ミーティング。
なかなか無理難題を持ち込まれたが、なんとか考えてみるよ、と答える。
貴女はゴールウェイ卿の正統な後継者だと水を向けると、肩をすくめていた。
リタはゴールウェイの高弟であり、有力なナガハラ・ユーザーでもある。
オカブからすればこんな才能が市井に埋もれているのは勿体ないと思う。
なんとか応援して力になってあげたいと思う。
それが今日の、面会に繋がったというわけ。
リタは土曜日に銀座の山野でエグジビションをやり、日曜日に帰国するという。
土曜日に山野のコンサートを聴きに行くことを約して、2時間ほどの食事を終えた。

晩春の光は盛り相模野に   素閑


 


雨降りの休日

2016-09-22 14:51:48 | フルート
秋分の日である。折角の休みだが雨降り。
午後のフルートの練習。C.P.E.バッハを吹いてみる。しばらく笛に触っていないので『勘』を取り戻すのが難しい。
本当はスケール、ソノリテ、タファネル、ゴーベールを毎日やりたいのだが、なかなか時間が取れない。
そのせいか、才能の欠如もあってか、ちっとも上達しない。まあ仕方がないか?
フルートに気が乗らないので、かーたんととお茶をしに来た。代沢十字路の『ムッティス・クーヘン』である。
フランクフルタークランツ。
バター・クリームがこの上なくおいしい。
雨烟るテラスでのお茶もいいものだ。
 
秋雨のしずやかなるかな笛の音か   素閑

 

フルート・ワールド2016、銀座ライオンなどに行ってくる。

2016-08-06 23:59:29 | フルート

かねてより、銀座山野楽器より、「フルート・ワールド2016」なる催しをするから来い、という案内のレターが来ていた。
要は、フルート演奏の実演などを交えた、展示即売会である。
フルートの展示となると俄然欲しくなるが、財布の中身はすっからかん。
どうしたものかと思っていたが、まぁ、冷やかしだけならいいだろうと考え、お出かけ。
炎天下、代沢十字路からバスで渋谷、メトロで銀座。
山野の7階が会場だ。
着くと混んでる混んでる・・・最高の熱気だ。
まずは、村松ブースへ。高校の同級生のU君はいないか探したが、今日はこちらには来ていないようだ。ついでだから、24金製というフルートを吹かせてもらう。あまり良い鳴りとは思わなかったが、お値段は7百×万円。思わずう~んと呻ってしまう。
それから宮澤、三響ブースなどを冷やかし、名器の数々を吹かせてもらって、心は動くがかーたんがいるものだから、深い商談には入れず、楽譜売り場で、かーたんの楽譜探しに付き合って、4時過ぎに山野を出る。
お目当ては、銀座ライオンである。ライオンに来たのはグルメお食事券4000円分が手元にあったから。
1階のビアホールは混んでいて、何分か待たされたが、どうしても、ここの”もろ”ビアホールと言う雰囲気を味わいたいので、1階にする。
右側の柱の脇に通された。まあいいだろう。
まずはビール。生大×1。それににしんの酢漬け、ザウアークラウト、蟹サラダなどを取る。飲めないかーたんは熱い烏龍茶。
途中、お姉ちゃんが焼きたてのプレッツェルはいかが?と売りに来たので、それも取る。
ビールをガンガン行って、第二弾目に、ジャーマンポテト、フィッシュ&チップス、アイスバイン、鶏の唐揚などを行く。
都合、ビールは大×4.
またまた今日も、鯨飲馬食、大変な散財をしてしまった。4,000円のお食事券どころではない。
メトロ銀座まで歩いて、渋谷経由でご帰館。

舗道白く炎暑に焼かれ音もなし   素閑 


 


フルートを買った。J.マイケル

2016-05-22 18:34:36 | フルート

フルートを買った。
大した買い物ではない。
4万7千円ほど。中国製である。いろいろ譜面台とかメトロノームとかおまけがついてこの値段である。
通販で買った。つーかこのメーカーのものは通販でしか手に入らない。もちろん試奏はしていない。中国製の『J.マイケル』である。
洋銀製銀メッキ、リッププレート銀製、フレンチモデル、Eメカ付き、B足部管である。
ちなみにフルートという楽器をご存じない方のために、楽器の値段の大体の相場をお知らせしよう。
国内一流メーカー製の初心者用の楽器が15万円前後。銀製の最高級モデルで100万前後。14金のパーツが銀のものが200万円超。総24金製の最高級モデルが700万円超。
まあ、余程のお金持ちでなければ、プロも含めて大体70万円前後の楽器を使っているのではないか?
そこで初心者用の楽器・15万円というところに注目していただいて、このオカブが買った楽器がいかに安いかがご理解いただけたかと思う。
見かけはいかにも粗雑だ。キーの造りなどから見て、楽器=工芸品というよりもいかにも工業製品という感じ。管体も旋盤をかけてそのまま出荷しましたと言わんばかり。
吹いてみた。最近の標準モデルの響きの良さに比べると、やや音が出しにくい。しかし4万円の楽器である。文句は言えまい。
いろいろと曲を演奏してみる。反応は悪くない。音程もまあまあ。しかし微妙な表現をしようとするとさすがに雑になる。4万円の楽器である。4万円にしてはよく鳴る。
今手持ちの14金と総銀製の楽器がオーバーホールの時期に来ているのだが、それに出すと2本で20万はかかる。金製は三響、銀は宮澤である。両方とも悪い楽器ではないのだが、古い昔の造りの楽器なので、いい音を鳴らすのがとても難しい。
なら、安物でも買っちゃったほうが安いと手を出した次第。
しかし読者にこれからフルートを始めようというビギナーがいたら、清水の舞台から飛び降りたつもりで60万円以上の楽器を買うことをお薦めする。最近の作りの中級以上のレベルの楽器は音の出しやすさが全然違う。初心者であっても良い楽器を持っていて悪い理由はどこにもない。美しい音が鳴らしやすければ、それだけテクニックや指の上達も早いという物だ。騙されたと思って、そうしてみなさい。
この楽器は、かーたんの7月の発表会に使う予定である。オカブはモーツァルトのフルートのためのアンダンテを練習中。デリケートな曲なのでこの楽器で表現がついていくかは多少不安が残る。
その前に、かーたんは6月3日に大腸癌の手術を控えている。無事を祈る。

陽を避けて通りを歩く薄暑時   素閑



 


リタ・ダルカンジェロ女史と銀座で食事。

2015-10-11 23:50:23 | フルート

フェイスブックで知り合い、先週の金曜日、イタリア文化会館のフルートリサイタルで面識を得た、イタリア出身でドイツで活躍中のフルーティスト、リタ・ダルカンジェロ女史(Rita D'Arcanjelo)と銀座で夕飯を共にした。
彼女は代表的ナガハラユーザーの一人で、銀座の山野楽器でナガハラが今日、イベントをやっているよ、と伝えて、山野楽器で19時半に待ち合わせた。彼女の楽器は永原完一氏自らがが削った総14金の特注品。そしてリタは最高のナガハラ・ユーザー、ジェームス・ゴールウェイ卿の高弟。
いろいろフルートを試してみたいので、4時ごろ山野へ行ったら、ちょうど彼女もコンサートの伴奏者とスタッフとフルート売り場を訪れていたのに偶然遭遇して挨拶。楽器にかなり興味があるようだ。7時半に待ち合わせることを約して、リタさんはショッピングに。
ナガハラの最新モデルを何本も吹かせてもらったが、素晴らしいの一言に尽きる。オカブが次の楽器を買う金銭的余裕があるとすれば間違いなくナガハラを選ぶだろう。
さて、待ち合わせの時間に会って、先々週、オーストラリアのフルーティスト、ガイ・スカリーズさんとも来た『がんこ寿司・銀座四丁目店』へご入店。最初、店側の手違いで一般席に案内されたが、個室を用意してくれていたのでそちらに移動。
まずは「買い物を楽しんできた?」と水を向けると「銀座はお金が危険ですね」という。「ん?東京にスリは少ないですよ」と返すと、それはジョークでリタの言っている意味は買い過ぎにご注意ということだった。
さて、ミニ懐石『花霞』というのを事前予約していたのだが(がんこ寿司では夜のコース料理は予約が必要)、その日本料理の盛り付けの美しさにリタもいたく感動した模様。ただし、次々と出てくる料理に、さすがの西洋人のリタも量が多すぎたようで、今度はランチをスキップして来ると言っていた。
和牛が食べさせたいので、オプションのしゃぶしゃぶ付きというのを予約していたのだが、このビーフはとろける様だとこれもいたく感動なさっていた。
このがんこ寿司、値段もリーズナブルで、お手軽で、しかし、扱いは丁重で、和風の雰囲気にあふれていて外国人の接待にはお薦めです。
さて、食卓の話題は実に幅広く様々であった。まずは今回のリサイタルの感想から。「あなたは素晴らしいテクニックとソノリテ、そして洗練されたアナリゼをお持ちですね。もったいない隠れた名人だ」と偽らざるところを述べたら「ありがとう」と彼女もまんざらではないのと、隠れた自信があるようだ。
演奏会の内容に触れて、「選曲がいいですね。日本人は不思議と特にハンガリー田園幻想曲が好きです。ヨーロッパではよく演奏されますか?」と聞くと、リタは名曲だと思うがほとんど演奏されない、と答えてくれた。「テクニックを聴かせる曲と、音の美しさを聴かせる曲を取り混ぜて良かったです」と述べた。
「ドイツはイタリアと比べて忙しい国だ。イタリア人はのんびり暮らし過ぎている。でも年金の待遇はドイツよりイタリアのほうがいい。日本の退職者はいい生活をしているんでしょう?」とのご質問に「今の年金世代は幸福でいい生活をしています。でもこれからの世代は不幸になっていくでしょう。理由は年金財源の枯渇です。日本は国の財政赤字が深刻です」と言うと「ヨーロッパと同じ事情だ」と溜息をついていた。
「日本人の持つイタリア人の印象は、『ほら。そこに貴女のハンカチーフが』というような感じです」と言ったら大笑いされていた。
オカブがウィーンに行き、オペラ座の鑑賞のあと、マエストロ・ズービン・メータと食事をしたと語ると、えっ!あのズービン・メータと?!とリタにとってもマエストロは巨匠の様だ。マエストロの印象を聴かれて、「彼は基本的に気難しい人らしいが、会った時はとてもフレンドリーだったよ」と答えた。リタがオペラ歌手では誰が好きか?と聞き、女声ではディアナ・ダムラウ、男声ではサルヴァトーレ・リチートラ、でもセニョールは交通事故で亡くなったけどね、と答えると、えっ!彼は死んだの?とビックリしていた。
「最も尊敬する作曲家は?」との質問に「それは大変答えるのが難しい質問」と。ご尤も。「しかし敢えて挙げればバッハ」とのお答えに納得。こちらも至極ご尤も。音楽、特にフルート音楽を深く分かっていらっしゃる。
その他、様々、話題は尽きないが、リタが明日、大阪に移動し、日本で合計4回のコンサートをこなす忙しさなので、10時半過ぎに店を出た。
リタは来年も来日する計画を練っている。再会を約して、明日大阪に発つリタを見送った。

宴楽し終わりて街は秋冷や   素閑




 


フェイス・ブックで知り合ったリタ・ダルカンジェロ女史のフルート・リサイタルに行ってきた。

2015-10-09 23:45:31 | フルート

イタリア出身でベルリンで活躍中のフルーティスト、リタ・ダルカンジェロ女史のフルート・リサイタルを鑑賞しに、九段下のイタリア文化会館に行ってきた。
リタとはフェイス・ブックで知り合って、今まで面識がなかったが、数回目の来日の機会をとらえて、演奏会を聴きに行った次第である。
パンフレットのリタのプロフィールによれば、リタはイタリアのキエーティ出身。ベスカーラ音楽院、マンチェスター国立音楽院、ミラノ国際アカデミー、マンハイム音楽大学で学び、現在はベルリンの連合室内管弦楽団の首席フルーティストである。
かつて兵庫県立芸術文化センター管弦楽団の首席も務めたことがあるが、本人によればごく短い期間だったという。
この日のプログラムは、J.Sバッハ:フルートソナタホ短調、フォーレ:ファンタジー、そしてお定まりのハンガリー田園幻想曲。後半はデ・ロレンツォ(ジュナンかと思っていた!)ベニスの謝肉祭変奏曲、サンサーンス:ロマンス、ボルス:カルメン幻想曲、ブリチャルディ:「椿姫」のテーマによる幻想曲。アンコールはエルガーの「愛の挨拶」だった。
聴いた感想は正直言って驚いた。 これほどの隠れた才能がいたとは!
ソノリテは完璧。低音が素晴らしくよく鳴る。低音部をフェルマータでルパートして強調してごまかすようなことはしない。中音域より上は、音響の良いホールだったにもかかわらずちょっと音の拡がりが感じられなかったが今後の課題か?
テクニックはテクニックを強調して聴かせる選曲が多かったため、存分に堪能した。何箇所かミスタッチがあったが、これはどんな名人にもある。
アナリゼはデリケートかつオーソドックス。安心して聴けた。
はっきり言って、 これまでの最新のフルート界の状況にキャッチ・アップしていなかったので、奏者がこれほどレベルアップしているとは知らなかった。一昔前なら確実に「名人」と呼ばれていた奏者であろう。これでも所謂「三流どころ」の奏者であるから他は推して知るべしである。まあ、楽器が良くなっているというのも一因であろうが。リタの楽器はナガハラの14Kの特注品。永原完一氏が制作したという。
演奏会終了後、楽屋にリタを訪ね、言葉を交わした。そして日曜のディナーの約束をした。光栄である。
リタは月曜に関西に移動するという。日曜にまた会うことを約して会場を出た。

笛の音に心酔いしれ秋盛り   素閑