日曜日、からりと晴れて、気温もやや上昇し、やっといままでの冬のような春の寒さに悩まされることもなさそうである。今日は教会学校のハイキングである。これは毎年この時期の恒例の行事になっており、三軒茶屋から最寄のアウトドアスポットに、教会学校の子ども達を連れて行き、ともに遊ぼうという企画。今年は砧公園に行くことになった。三軒茶屋からバスで世田谷通りを走り砧町まで。砧町から砧公園までは10分足らずの道のりである。ここで総勢25名ほどがお弁当を食べ、その後、青空の下、大縄跳びや、障害物リレーや、鬼ごっこなどをして子ども達ともども戯れる。教会に帰ったのは午後の4時。そこで解散して、オカブとかーたんはやったーうーまんやチップス先生とボンサンテのお酒のバーゲンセールを冷やかし、魚待夢でご苦労さん会を催す、やったーうーまん、チップス先生、ねずみ男らと別れ、若林のラジヲデイズに、クリスチャンシンガーの岩淵まこととペトラストリートのライヴを聴きに行く。
キーボードを担当するNHKのど自慢のキーボード奏者兼アレーンジャーの畏友、西原悟さんからご案内を受けたものだ。18時開場、18時半開演で、出だしはメジャーなアルバムのペトラストリートからのナンバーを何曲も演奏してくれるのが嬉しい。ギター・ボーカル・作曲・作詞、岩淵まこと、キーボード、西原悟、ベース、谷源昌、ドラムス、市原康というメンバー構成だ。『ペトラ通り』のおなじみのオープニングで始まり「金持ちよ♪金持ち♪金持ち♪貧乏♪貧乏金持ち、貧乏♪貧乏♪♪」とユーモラスな歌詞と小気味のいいビート、そして各パートのソロの披露に、笑い、酔いしれ、ノリノリになり、『父の涙』では、お嬢様を亡くされた岩淵さんの心情を思いしんみりし、エンディングの『God bless you』で深い感動に包まれる。素晴らしいライヴだった。また、何曲かの新曲・・・そのうちの『マラソンランナー』の作曲のエピソードも披露され、その他にも岩淵さんならではの軽妙で洒脱な語り口のトークに魅せられ極上の宵をかーたんと過ごした。
ライヴが8時半にお開きになり、ラジヲデイズの隣のイタリアン、『フォルツァ・ドンナ(Forza Donnna)』でかーたんとディナー。この店は訪れたのは3回目だがあまり紹介したくない、いまのままの流行り具合でいてほしい隠れ家的名店である。場所は若林で、表通りから外れたという決して立地条件がいいというわけではない。三軒茶屋から歩いて15分ほどかかる。しかし、あえてこの店に足を運ぶ価値は十分過ぎるほどある。正直なところ、オカブがいままで食事をしたレストランの中で、パリの三ツ星レストランなど一流料亭も含め、ぶっちぎりにもっとも満足度の高い名店である。(そんなに、レストランめぐりをする金にも機会にも恵まれているわけではないが・・・)どれほどいい店かを5つ星ランクで示してみる。
・味 ★★★★★☆☆☆
・値段 ★★★★★☆☆
・インテリア ★★
・サービスの洗練度 ★★★★
・サービスの好感度 ★★★★★☆☆☆
上記で☆の部分は5つ星をはるかに超えた、通常のランキングを超越したレベルを表す。料理は一品一品十分に吟味されており、素晴らしい味わい。これは本場のイタリアンなど足元にも及ばない上質な料理である。どの皿も絶品!香草がふんだんに使われているのもオカブ好み。店は凝った佇まいというわけではなく、普通の洋食レストランという感じ。しかしそんなところにお金を使わなくてもよろしい!サービスは慇懃無礼な肩の凝るギャルソンや、マクドナルドの人工微笑などを期待している向きには、素朴すぎてエレガントさに欠けるということになるだろう。しかし料理を運んでくれる兄ちゃんもシェフまでもが絶対の好人物とひしひしと伝わってくるサービスは何物にも勝るもてなしと言える。店を出る時は、シェフ自らドアの外まで見送ってくれる。そして、肝心のお値段のほうは・・・下の写真の10皿を平らげ、ビールジョッキ7杯にカシスソーダで鯨飲し、コーヒーをつけて、なんと10060円。本当に勘定をする段になってこちらが申し訳なくなってしまうほどである。そして、もうひとつこの店のいいところレストランとして利用しなくても、軽いつまみと飲み物で居酒屋感覚で利用できること。実際カウンターでカクテルだけを飲んでいる客も見受けられる。そして食事をする場所としては、手軽な洋食屋感覚で、極上の料理を提供してくれるまあ、三軒茶屋や若林に足を運ぶ機会のある方は騙されたと思って一度行ってご覧なさいな。ただし昼は営業していない。
『Forza Donna』
東京都世田谷区若林1-17-3
℡:03(3419)3966
内容盛りだくさんのかーたんと過ごした佳き一日であった。
朧月よき酒を酌む幸を得て 素閑