昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

ビフテック・フリット

2012-02-25 13:41:00 | グルメ

ブログ人またまた、ビフテキの話題である。またか、と思われるかもしれないが、何回でも書こうと思う。このフランス人の国民食である焼肉と揚げ芋は、牛肉輸入の半自由化に伴って、我が家の日常食になりつつある。スーパーのサミット・ストアで豚肉の安い時が100g98円、牛肉も98円、ステーキ用も同様である。であるならば、たまにの贅沢にステーキを食った気になるのも悪くはない。しかし、この値段だと、贅沢というよりも節約生活を強いられた末のお惣菜選びという感が強いのは、涙なくして語れない。さて、今日も、サミットのチラシを見ていたら、オージー・ビーフが98円との特売告知が掲載されていた。そこで、いそいそと買い物籠を下げ(レジ袋などという贅沢なものを貰おうとわ思わない。サミットではレジ袋を貰わないとポイントが2点(2円分)加算される。塵も積もれば山である)このビフテキ・フリット、フランス人の国民食と書いたが、その歴史は意外と新しく、イギリスから肉を焼いて食う料理がドーバー海峡を渡って、フランスに渡来したのは18世紀に入ってからだという。最初は、都市部のブルジョワだけが牛肉の焼肉を食っていたが(農村の貧農は肉といってもたまに豚肉の塩漬けを食べられるくらいだった)だんだんに、普及していって、いまや普通のフランス人はこの手軽にして美味な料理を毎日のように食う。ビフテックは肉に塩・胡椒をしてフライパンにバターをしいて焼いたもの、フリットはジャガイモを拍子木に切って、油で揚げたポンム・フリット(フランス人はチップスとも呼び習わしている)。この組み合わせを昼は勤め先の近くのカフェで、夜はうちに帰ってかみさんの手料理でフランス人は食いにくいまくる。なんともイージーな食生活だが、連中はこれに大量のレタスをサラダにして食うので栄養のバランスは取れている。そこで我が家の今晩の夕飯のおかずもフランス人にならってビフテック・フリット。100g98円の肉では大したご馳走ともいえないが、ささやかな贅沢といえなくもない。

頬赤く染めて歩くや春浅し     素閑

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むずむず脚症候群の治し方

2012-02-19 19:45:00 | 健康・病気

実はオカブはむずむず脚症候群の患者である。医者にかかったことはない。しかし、中学生の頃から、就寝しようとすると、両脚にむずむず感を感じて、居ても立ってもいられない状態になる。脚を意識してむずむず感のことが頭にあるときだけである。むずむずを忘れているときにはこの症状は出ない。しかし、むずむずを感じたときはとても眠れるような状態ではない。スクワットをして脚に刺激を与えて、それでも眠れない。そして不眠に耐えかねて、うとうとして朝になるとむずむず感は消えている。こんな状態が4年ほど続いた。その後、むずむずが頭から離れ、30年間はむずむず症に悩まされることはなかった。しかし中年期を過ぎ、またむずむず感に襲われた。これは酷かった。新聞に掲載されていたむずむず症の体験者の脚を切り落としてしまいたいくらいだ、という感覚が切実なものとして迫ってくる。何日も眠れない日が続いた。そんな悩みをかーたんに打ち明けると、「それは、脚のリンパの流れが悪くなっているからよ」と事も無げに言う。そして膝の裏の脚の筋をゴリゴリと揉みほぐしてくれた。それで驚いたことに、むずむず感は見事に消えていた。そのときのリンパの流れが悪いというかーたんの診断が正しかったかは分からない。またこの療法ですべてのむずむず症の患者が治癒するとはいえない。しかしオカブの場合はこれでみごとに脚むずむず症候群の苦しみから解放された。だからその治療法を参考までに記しておく。

(1)まず、一人では治療は出来ない。患者のほかに治療者が要る。治療者に脚の膝の裏を刺激してもらうのである。就寝前に治療を行うのが望ましい。

(2)患者は仰向けに床に寝る。治療者により患者の膝の裏の筋を強く圧してもらっていると、かなり痛く感じる箇所があるはずである。そこを治療者に50回くらい念入りに強く圧すように揉んでもらう。これを両脚やる。揉んでもらっている時はかなり痛く感じるのが普通である。

(3)これでむずむず感が解消され、心地よく入眠できればまずは効果があったと見てよいだろう。しかし、オカブの場合この治療の効果は1ヶ月程度である。それを過ぎるとまたむずむず感が出てくる。そこで(2)の治療を繰り返すのである。

むずむず脚症候群は他人には分かってもらえないが非常な苦しみを伴うものである。だから、この一文が参考になって、一人でも多くの方に効果があってもらいたいと願う。

日脚のぶやがてはいくつの春迎え     素閑

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京菜鍋

2012-02-11 05:42:00 | グルメ

立春は過ぎたが、春は確実に近づいてきている。梅の蕾が緩み、早春の花の訪れが告げられ、厳しい冬の寒さからの解放はすぐそこまで来ている。

この時期に我が家の食卓に必ず載るのが京菜鍋である。これは昨年のエントリーにも書いたが、冬が過ぎようとし、春の緑の奈の先駆けである京菜を貪り食うことにより、春の精気を吸収しようという思いもある。とにかく京菜を食う。この料理の醍醐味はそこに尽きる。ただし、これは我が家のオリジナル料理ではなく、何十年前かの雑誌に載っていたサントリーの広告で『すき焼き』として紹介されていたものである。だしと塩と味醂と隠し味にたらした醤油の寄せ鍋風の割り下を煮立たせて、そのなかにどっさりと京菜と豚肉を入れる。さっと京菜が茹だったら、あとは一心不乱に食う。京菜の一把ぐらい簡単に食べられてしまう。まさに春の精気を貪り食うという表現があたっている。

花をのみ待つらむ人に山里のゆきまの草の春をみせばや

この紀友則の歌が、今の季節の心を最も的確に表していることと思う。今晩、今年の念願であった京菜鍋を食った。さあ、春の訪れを待つばかりである。

春寒の夜もふけりつしんしんと     素閑

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ウィンナ・シュニッツェル・パーティー(シュニッツェルのレシピ公開)

2012-02-09 18:41:00 | グルメ

故あって、今晩、やったーうーまんとやーままを招いてシュニッツェルパーティーを我が家で開くことになった。平日の晩に急遽お招きをしたこともあって、都合が合うかどうか心配だったが、なんとか二人が都合をつけて駆けつけてくれた。そこで8時前から宴が始まり、みんなよく飲みかつ食った。オカブの手料理もみな喜んでくれた。そこで、ウィーン風トンカツであるシュニッツェルのレシピをまたまたお知らせ申し上げようという次第。

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肉は豚肉を使う。本格的なヴィーナー・シュニッツェルは仔牛の肉を使うが、侘びしいオカブ家では予算の関係で特売の豚肉しか買えない。ウィーンの高級レストランではほぼ100%仔牛の肉、バイスルというべき大衆食堂では仔牛のシュニッツェルと豚肉のものがあり、値段が違う。もちろん仔牛のものの方が高い。その他、鶏肉、七面鳥のシュニッツェルなんかもある。

 

Photo_2肉を肉叩きで薄く薄く叩いて延ばす。肉叩きがなければビール瓶などで代用してもよい。とにかくできるだけ薄くするのが本格的だが、あまり叩くと、肉が崩れてしまうので、お客さんをした本日はほどほどに厚めに・・・・

 

 

 

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叩いて薄く延ばした肉に、軽く塩・胡椒をする。お好みでしなくてもよい。ウィーンのレストランでは下味をつけているところと、まったく下味をつけていないところとまちまちであった。塩・胡椒をしないでレモン味だけで食したほうが、肉の旨みを堪能できるかもしれない。

 

 

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延ばして下味をつけた肉に、ベーキング・パウダーを混ぜた小麦粉をまぶす。

 

 

 

 

 

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次に卵をからめる。ここまでは肉を延ばす以外、まったく、トンカツと同じ要領。

 

 

 

 

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次に当然、パン粉をまぶすのだが、ここが日本のトンカツとの最大の違い。パン粉そのものが違う。シュニッツェルにまぶすのはカイザー・センメルという、オーストリア・ドイツに特有の固パンから作ったセンメル・ブレーセル(センメル粉)という特有のパン粉である。このパン粉を使う、使わないは大違い。センメル粉を使わないで普通のパン粉で作ったシュニッツェル?はただの薄っぺらいトンカツと化す。

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センメル・ブレーセルのパッケージ。何種類か試してみたが、オーストリアのアンカー社製のものが一番、質がいいようだ。ウィーンに行くとこのパックを何箱も仕入れてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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センメル・ブレーセルの粒。普通のパン粉よりもはるかに粒が細かく、乾燥度も高い。日本ではなかなか手に入りにくいので、フランスパンをすり鉢で細かくすって使うように指示しているレシピもある。最近では、日本のネット通販でも入手できるようだが、サイトを探し当てることは出来なかった。

 

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家庭料理のフライやトンカツの要領で、普通にサラダ油で揚げる。本場ものは、薄く引いたラードで揚げ焼きにして作ると聞いているが、いまだに試したことはない。一度、失敗してもいいときにトライしてみるか?

 

 

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出来上がり。揚げたてにレモンをきゅっと絞って食べると美味。みんなに好評だった。

 

 

 

 

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ちなみに今日の献立。アミューズ。生ハム。

 

 

 

 

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アントレ。スモークト・サーモン。

 

 

皆、話しが盛り上がって、お開きになったのは11時半過ぎ。明日も仕事があるのにタフな人々だ。こちらはダイニングと厨房を片付け終わって寝たのは2時過ぎ。さすがに平日にお客さんをするのは疲れる。

 

 

 

 

春寒の宵のうたげやあかあかと   素閑

 

 

 


我が家のお惣菜(チキンソテー・チーズ味)

2012-02-08 17:29:00 | 日記・エッセイ・コラム

このところ、ギリシャの財政危機に端を発した、世界経済への警鐘をマスコミが盛んに発しているのが喧しい。それに輪をかけて中国経済の減速とアメリカの財政赤字が重なって、明日にでもこの世の終わりが来るような勢いである。それに首都圏直下型地震の恐怖もある。まさに終末の世の様相を呈している。しかしながら、世情に疎い女子供中心の我が家は、世の憂いなにかあらんの泰然自若というか、能天気というか、至って暢気なものである。平然として日常の雑事の中に埋もれておる。はらはらしているのは親父のみである。ただ、はらはらしているだけで、それでは何か危機に対して具体的な策を練っているかというとそんな芸も能もない。ただ、慌てふためいているだけである。そんなところは我が家の女子供のほうが、大悟しているのかもしれない。

世間は年度末に向けて、なにかと気ぜわしい時節になってきた。しかし、オカブ商会の決算期は5月末という変則的なものだし、それに大して忙しくもない・・・ということはまったく儲かっていないと言うことなのだが、世間の動きとは裏腹に、至ってのんびりした毎日を送っている。そんなこんなで、我が家の日常的な、今日のお惣菜を公開すれば、下北沢のオオゼキの特売で買ってきた100g35円の鶏の胸肉を使ったチキンソテーである。すべての材料含めて一食一人当たり200円内外の予算である。貧しい我が家の毎日の晩餐とはこんなものである。

生きていく疲れを覚ゆ冴え返る     素閑

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フォルツァ・ドンナ(Forza Donna)にてかーたんの誕生祝い

2012-02-05 16:54:00 | グルメ

今週の土曜がかーたんのうん回目の誕生日である。誕生日となると何をさておいてもお祝いである。しかし、その日は生憎、予定が既に入っている。そこで、お祝いを前倒しにして、今日、祝宴を張ることにした。さて、どこで宴会をしようかということだが、家にてお惣菜に毛の生えたような献立では盛り上がらない。そこで、いつもいつも、変わり映えがしないが、わが町の☆☆☆レストラン(オカブによるレーティング)若林のフォルツァ・ドンナで大いに盛り上がろうと言う計画を立てた。午前中は教会で礼拝、午後は、かーたんのかーたん、すなわちおばあちゃんのところへエルさんの成人式の写真を持参してご機嫌伺いにお邪魔した。そしてその足で、フォルツァ・ドンナへ。夕方5時半過ぎだったが、われわれが最初の客だった。さて、かーたんはいつものサングリア、オカブはビールだと寒いので、白のハウス・ワインをとって盛大に乾杯。もう、誕生日を迎えても、嬉しい歳ではないかもしれないが、ま一応の節目である。めでたく歳をとろうではないか。さて、今日のご馳走は野菜をメインにしていくことにした。とても美味いアミューズに続いて、蒸し鶏の中華風サラダ、そしていつものマグロとアボガドのタルタル、野菜たっぷりのクリーム煮、そしてこれもいつもの海老のマヨネーズソース、野菜とキノコとベーコンのお鍋、ブロッコリーとホタルイカのアンチョビソース、そしてデザートはキャラメル・ムースと、キャラメル・アイスクリーム。野菜の料理、特に野菜を煮込んだ料理は、絶妙なスープのと淡白な味わいで大変美味に賞味した。これらは初めて頼む料理だがこれはいける!今度もこれで行こう。しかし、ここのマスターの料理創作能力は凄い。好きな道ではないとやっていけないだろう。9時過ぎにお開きにして、家路に着く。若林から代沢まで裏道をジグザグに歩いて家に着き、かーたんのお誕生日の祝いを閉じた。かーたん、おめでとう!Happy birthday to you!

寒明けや妻の祝いの時節かな     素閑

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恵方巻きを食べました

2012-02-03 10:29:00 | 日記・エッセイ・コラム

今日は、節分である。節分と言っても、エルさんは、とある都内でのコミック・イベントにでかけているし、我が家に別に特段変わったことがあるわけではない。しかし、かーたんが、節分用にと夕食に美登利寿司の恵方巻きを買ってきた。この何時の頃からか、どこかから沸いたか知れぬ習慣もすっかり東京地方でも定着してしまった。今年の歳徳神の方位、すなわち恵方は北北西であるそうな。そこでかーたんと二人で、北北西を向いて無言でこの大きな海苔巻きを食べた。本心は、こんな商業的な慣習に染まりたくはないのだが、あまり横着ばかり言っていないで、世間様と合わせるのも分別というものであろう。立春が過ぎ春に向かうが、まだまだ日本列島は厳寒のうちである。

老いたれば夫婦二人の節分や     素閑

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