今年も終わりですね。
皆様にとって今年はどんな年でしょう。今年の一文字は「金」だそうですが、私にとっては「滞」!なんとも鬱陶しい、歯切れの悪い一年だった。政権も変わったことだし、なんとかこの暗雲を来年こそは吹き飛ばしてほしい。
さて、今日は朝から事務所の片づけ。山となった反故紙や書類と闘う。夕方までがたがたやっていたが、ついに断念。
晦日蕎麦の準備にかかる。エルさんは深夜までバイト。まったくこの子は大晦日までハードワークだった。
今年は、天麩羅は隣に住む叔母が作ってくれた。ばーたんは一足先に今年の垢を落とす風呂。かーたんと一緒に水入らずで年越しそばを食べる。別に細く長く生きようとは思わないのだが、まぁ世の習いだ。ここは妥協しよう。
古紙に埋もれて食うや晦日蕎麦 素閑
8時からN響の「第九」演奏。
指揮のロジャー・ノリントンの「ピュア・トーン」のコンセプトは分かるのだが、ヴィブラートをかけないということに慣れていないオーケストラの演奏家陣は、不自然に固まってしまって、ぎこちない演奏だった。特に弦楽器が弾きづらそうだった。ヴィヴラートは自然な息吹であり、音楽に音楽性を与える源泉である。ヴィブラートなしのノリントンのメソードには賛成できない。こういう指揮者はオケと半年くらいリハをやらないと、まともな舞台はできないのではないか?しかし、ソロ歌手陣はよかった。成田勝美さんはちょっと苦しそうだったが、バリトン歌手は出色の出来。今年の第九は彼で持ったようなものだった。
「第九」が終わり、「こうもり」のDVD鑑賞。今年も、カルロス・クライバー指揮、バイエルン歌劇場のシルベスター公演のもの。毎度飽きもせずだが、この公演は「こうもり」の決定公演なのではないか?オルロフスキーのブリギッテ・ファスベンダー、ロザリンデのパメラ・コバーン、アデーレのジャネット・ペリーと史上考えられうる最高の配役だ。特にファスベンダーは至上のオルロフスキーだ。クライバーも楽しそうに振っていて、大晦日気分満点。お勧めのDVDだ。しかし、ウィーンで一回でもシルベスターに「こうもり」を見てみたいものだ。
「こうもり」がシャンパンの歌で幕を閉じたところで、東急ジルベスター・コンサート。茂木健一郎がうざかったが、カウントダウンの「威風堂々」はよかった。指揮者がルパートをかけまくっていたと言っていたが、曲の終わりと2012年23時59分59秒がぴったり。来年は幸先の良い年になりそうだ。
あけましておめでとうございます。