昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

からすみ

2017-10-31 08:51:46 | 俳句

憎まれっ子世にはばかるというか、迷惑をかけている世間様に、そろそろお暇を申し上げようとしているのだが、なかなかそうは行かない。
最近、近辺の訃報が相次いでいるが、できればオカブが替わってあげたいくらいだ。
また、若い人のためにも、社会保障に寄りかかっている老人は、早く失礼させていただくのが良い。
まあ、オカブも現役時代は、随分、会社にこき使われもしたが、その分、よい思いもした。
今の若い人には、そのような余禄もなく、馬車馬のように働いている。
申し訳ない限りである。

からすみや朋友死ぬる日に遭へり   素閑


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炉火恋し

2017-10-30 09:39:24 | 俳句

今、一日一食にしようか、それとも、一食と言わず二食にしようか迷っている。
別に迷う必要もないのだが、一日に夕飯だけだと、昼にぐうぐう腹が減って我慢できなくなる時がある。
とは言っても、肥満した体重は一向に減らず、手持ちの衣服がきつくて入らなくなっている状況である。
オカブは一度食うと、満腹になるまで食わなければ気の済まない性質なので、二食食うと、一日で普通の人の四食分の分量を食ってしまう。
しかも好みは脂っこいものや炭水化物が大好きと来ている。
これでは痩せるはずがない。
ただ一日一食では済ませず、これからストイックなダイエットをしていこうと思っている。
糖質ダイエットも再開じゃあ~。
下の写真は、我が家の愛猫、ムギちゃん。
この子も、大分、老猫になったので専らダイエット用の餌しか与えていないのだが、一向に痩せる気配がない。
家は猫まで肥満体質である。

炉火恋し座し立ち座して立ちにけり   素閑

 


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椎の実

2017-10-29 00:09:25 | 俳句

少し晴れの日があったと思ったら、また週末は雨である。
いい加減にしてほしい気持ちで一杯だ。
昨日の土曜日も、ご当地ハイキングはオジャン。
予定が詰まっていて、これで週末のささやかなレジャーは当分できない。
しかし、雨を呪う前に、自分の至らなさを顧みた方がいいかもしれない。
オカブと同年代の人士は、まだ現役で働いている。
無為徒食のオカブが良い思いをしていいわけがない。
天網恢恢疎にして漏らさずである。

古寺に椎の実落ちてしじま消ゆ   素閑


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温め酒

2017-10-28 14:42:23 | 俳句

 いろいろな意味で、身体と精神が衰えてきて、支障をきたしている。
まあ、このような辛気臭い話を続けても、滅入るだけだから、若い元気な頃の話をしよう。
オカブは高校生の頃は1,500m走で5分を切ったのが自慢だった。
大学時代は片腕懸垂が1回できた。
これは登山の部活に入っていたオカブとしては、岩登りの強力な武器になるはずだったが、いかんせん岩登りは腕力が強いだけでは上手くなることはできず、その他の諸々の能力やセンスを要求されるので、オカブは大学時代には岩登りの名手というわけにはいかなかった。
尤も、オーストリアの世界的単独登攀者で、ヒマラヤの難峰ナンガパルバッドの初登頂者であるヘルマン・ブールは、一本指懸垂ができたという!
社会人になって、ハードな仕事が続き、酒にのめりこんで、体重が90k近くにまでなった。
これは、まずいと思い立って、ダイエットをして、60kを下回るまでに絞り込んだ。
そこで登山を再開したのだが、その頃は、ハードフリークライミングというのが全盛で、今まで人工的な手段でしか登れなかった岩場を、用具の助けを借りずに手と足とだけで登る岩登りのトレンドが流行だった。
しかし、もはや30に近かったオカブは体力的にも能力的にもその波に乗れなかった。
ジョギングは続けた。
ジョギングは昔、「走る禅」と言われたが、心身を整えるために極めて有効なのは、経験者として申し上げられる。
さて、いまや老いさらばえて、なんとかやっているのはウォーキングである。
気候の良いとき、天気が良くて気が向けば15キロ程度の散歩に出かける。
ちょっとした健康法である。
今日は重陽の節句。
この日に温めた酒を呑むと無病息災、不老長寿という。
まあ、試してみるか?である。

覚束かぬ手で咳き込むや温め酒   素閑


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重陽

2017-10-28 00:56:42 | 俳句

祖父が亡くなったのは、かれこれ30年前になる。
祖父は東京府立の園芸学校を出て、いくつかの職業を経た後、公務員になったらしい。
若い頃は随分、武勇伝もあったらしいが、仕事を引退して、オカブが物心ついたころは、すっかり大人しい寡黙な老人になっていた。
タバコを喫うほかは、これといった楽しみもなかったが、昔取った杵柄で、植木いじりだけは特別に嬉々としてやっていた。
晩年は菊作りに大変な入れ込みようで、確か、区の展示会などにも出店していたと思う。
今、祖父の菊作りを継ぐ者は誰もないが、家を建て替えてもなお、祖父の残した庭の面影は残っている。

重陽の町の静けき小径かな   素閑


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源義忌

2017-10-27 15:51:14 | 俳句

年相応ということができない。
もう還暦を過ぎれば、世間的には、それなりの地位に上り詰め、声望もあることであろう。
しかし、そんなことと無縁のオカブは社会の底辺で埋もれている。
したがって、年相応の嗜みということができない。
粋な世界とも無縁だ。
しかし、なんとか俳句の情趣の嗜みだけは保っていこうと思っている。

源義忌割烹茶屋に詩を詠ず   素閑

 


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千代尼忌

2017-10-27 10:50:35 | 俳句

10月もはや過ぎ去ろうとしている。
毎度毎度のことだが、時の経つのは早いものだ。
オカブのモットーは「明日できることは今日するな」であるが、もはや、この時の速さでは、そんなことは言っていられなくなった。
しかし、考えてみれば、もはや、やるべきことも、そんなに残っていない。
では、好きに過ごせばいいではないかと思われるだろうが、毎日が大儀だ。
こんなことで、若い人たちには申し訳ない思いで一杯である。
そうとはいえ、さらにはエゴばかり強くなっていく。
老醜の極みというべきか。

荒れ垣に蔦絡むまま千代尼の忌   素閑

 


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蓼太忌

2017-10-26 16:32:25 | 俳句

街はすっかりハロウィーンである。
これが終わるとクリスマス。
まったく最近は、季節の余韻を味わっている暇がない。
世の中忙しくなっているということもあろうが、どうもそれだけが原因ではなさそうだ。
人心が慌ただしい。
決して、世の中全体の人心が荒ぶことのないようにあってほしい。

蓼太の忌打ち捨てられた藁帽子   素閑


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秋風

2017-10-26 15:10:54 | 俳句

久しぶりの晴天だ。
からりと晴れ、気温も暑くなく寒くなくで、心地よい。
どこかに出かけたい気分だが、こういう時に限って、野暮用が足を引っ張る。
明日も、予報では晴れということだ。
明日は、どこか近所の名所旧跡を巡ってこよう。
幸い、今住んでいる辺りは、30分も歩けば、興味深い寺社や公園がたくさんある。
今から、計画を練るのも楽しみである。

背戸の藪悠々と揺れ秋の風   素閑


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梅紅葉

2017-10-26 01:16:37 | 俳句

なんの世に益をなす身ではないが、世を評し、世を測ることにかけては、少し手練ができてきたように思う。
ただ、これは単に「評論家」になったということであり、なんの生産も行わない。
至って無為徒食を当たり前のように行っている。
そろそろ、この米喰い虫の生涯に終止符を打ちたいのだが、こればかりは自分の意思ではどうにもならない。
ままならないこの世であである。

泉水に姿映せり梅紅葉   素閑


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