第4回の学習会は、海の生きものを守る会との共催で、
ドーンセンター(大阪天満橋)で開催しました。
今回のテーマは、
ジュゴン・スタディツアー報告会
ジュゴンを守るために ジュゴンを知ろう
「フィリピンのジュゴンの海から」
まず、海の生きものを守る会代表の向井宏さんからジュゴンスタディツアーの概要を。
フィリピンでの調査は2004年から毎年行われています。
今年は、2/21~3/1、ミンダナオ島のマテ市(2/21~25)とマリタ(2/26~3/1)で
調査を行いました。
続いてマテ市での調査に参加した、正阿彌崇子さん(SDCCスタッフ)からの報告。
フィリピンでは、行政、市民団体、地元の漁師さん、学生が連携して、
ジュゴン保護を進めているそうです。
正阿彌さんは過去に2回、フィリピンで、ジュゴン保護の取り組みについての
聞き取り調査をしていますが、海の中を見るのははじめての経験でした。
ボートに取り付けられたバーをにぎって、海の中の観察。
ジュゴンが海草を食べたはみ痕を観察できました。
ジュゴンの姿もちらりと
マリタでの調査報告は、再び向井さんから。
マリタの海岸には、以前観察用に建てたやぐらがあるのですが、
壊れて登れなくなっていました。
でも、海岸に到着してすぐにジュゴンに会えたし、1日の調査で7頭のジュゴンを観察できたそうです。
地元で行われたジュゴン調査報告会。
地域の代表者や、学生さんたちが多数参加されました。
ジュゴンとウミガメを守るプロジェクト
保護を通した地域づくりが進んでいます。
すぐにジュゴンに会え、保護の取り組みも進んでいるという
日本ではうらやましいようなお話の一方、開発によって、ジュゴンが食べる
海草が影響を受け、ジュゴンの個体数が減っていることも説明されました。
特にバナナプランテーション海への影響は大きく、私たちが輸入している
バナナとジュゴンとのつながりを知りました。
かつて、フィリピンのジュゴンと沖縄のジュゴンは、交流がありました
(台風や潮の流れで、フィリピンのジュゴンが沖縄までやってきていたそうです)。
フィリピンのジュゴンがやってきて、沖縄ジュゴンのピンチを救ってほしい!
しかし、フィリピンのジュゴンも、どんどん数が減ってきているのです。
沖縄でも、フィリピンでも陸から海につながる生態系を守り、以前のように
自然にジュゴンが交流できることを望んでいる、と向井さんは締めくくられました。
(写真 目崎茂和さん提供)
最後に、向井さんにジュゴン帽子を進呈しました。
この帽子の発案者の目崎茂和さん(元南山大学教授・サンゴ礁学)も一緒に記念撮影
ジュゴンをかぶって、ジュゴンを守ろう
ZAN