昨日はRatingenの森を散策。
散策といえばなんとなくゆったりと響きがあるが、目は忙しく茸を探していた。久しぶりの秋晴れで青空に秋の黄葉が映えて美しいというのに視線は殆ど足元下方に向かっている。
何しろ今年は茸のあたり年らしくて、沢山収穫した話をあちらこちらで聞いたものだから、ちょっとその気になったのだ。
茸の世界は深い。
何でも口に入れてみる私だがそれでもかなり構える。だから収穫というよりも写真を撮ったり点検したりの話だ。それでも確実に食菌であるというのも3,4種類確認できた。(そんな茸も一本ずつ採ってきただけだけれど。)
向こうに親子づれが腕に籠を下げてあっちふらふらこっちふらふらとさまよえる亡霊のように徘徊しているところを見れば、多分、食用茸生息地帯であることが予想される。
私と相棒はあまり森の奥に足を踏み込まなかったからそれほど珍しい茸には遭遇しなかったけれど(またはすでに茸狩り常習犯がめぼしい物をさらっていった後だったかもしれない。)じっと見ているとあたりは茸だらけなのがわかる。Hallimasche=ナラタケなどは沢山生えていたがもうすでにだいぶくたびれている状態だったので収穫せず。
枯葉や枯れ枝をざくざくと踏みしめながら宝探しをしていると思いがけなく森の奥の方まで足を伸ばしていて時間の経つのも忘れてしまっている。ひょっとして”忘れ茸”なんていう茸がはえていやしなかった?
そういえば今年の秋その近所の森で怖い話があったようだ。
親子が茸を探しをしていて、木にくくりつけられた男の遺体が見つけたという事件だった。これはかなり怖い。話を聞いただけでもなんだかどきどきしてしまうではないか。
森の中で絶対に遭遇したくない。
そういうわけで少し臆病風に吹かれつつもどんな茸が生えているのか知りたい好奇心は森に向かう。
□ □ □
小型カメラ不調。何度もストライキを起こすのでその度にカメラをののしりながらも、いくつかメモ代わりの写真を撮ってみた。
針葉樹の下の茸亡者