昔、実家では週末の朝ごはんは必ず納豆にお味噌汁が付いてくるのが決まりで、私はその2品は好きなものではなかった。
お味噌汁の匂いがしてくるだけでうんざりしたものだ。ちなみに母は料理が上手だ。
サトイモや豚コマ、蒟蒻、にんじん、ごぼうなど沢山実があれば、色々な味に誤魔化されて美味しく食べるのだが
父はお味噌汁の中の具は二種類という鉄則を持っていて、それ以上は嫌うので、そういう味噌汁は当然出てこない。
若布と豆腐のお味噌汁に納豆の小鉢が付いていたら、もう泣きそうに嫌な朝の始まりだった。食卓でため息をついてしまい、こっぴどく叱られたこともある。
それがいつの頃からか食べるようになり、今ではどちらも好きなのだから可笑しなものだなあ。
良く思い出せば納豆が好きだと気が付いたのは、ドイツに来てからの事だった。
日本食品を扱う店はあるから買う事はできるけれど当時は今より高値(比較の問題)で、その上電車に乗って隣町まで買いにゆくわけだから度々楽しむことは出来なかった。
入手困難の状況にあって、臍曲がりにも納豆が好きになってしまった。
それではと、手作り納豆に挑戦することにした。無いものは工夫して作る。
カナダ産大豆を入手し、納豆を一パック買ってきて蒸した豆に混ぜ込んで作ったが、これは出来にむらがあって酷くがっかりすることもあるのだ。
その後納豆菌を日本で調達し自家製納豆を大量に作って冷凍しておくことも覚えた。
大豆は身体に良いし、イソフラボンを含むから、それを良く食べる日本人女性には更年期障害など無いと多くのドイツ人は信じている。
日本人だからといって大豆を毎日食べるっていうわけでもないのにね。
今日は大豆を水に潤びさせるのを忘れていたので、乾燥大豆フレークを使って納豆を作っている。
乾燥フレークは熱湯をかけてしばらく待つと割合ふっくら戻るので、そこに一つ残っていた納豆一パックを混ぜ込んだ。
納豆菌が切れたのだ。
豆を入れた器を保温しヒーターの上だとかに一晩放置すると出来上がりだ。
昔の藁つとに入った納豆。先人は上手いことを考えたものだなあ、とつくづく思う。姿も美しい。
納豆菌というものが一体なんなのか? 日本にしかないわけではないだろうと思い調べると、Bacillus subtilis var. nattoは何処にでも居るようだ。
枯草菌(こそうきん)という菌で枯れ草には付いている。
枯れ草に付く他の雑菌を熱処理するとして枯れ草を煮込み、それを使って大豆を包めばよいわけだ。
納豆菌は100度の熱でも死なないつわものだから、まずかなり煮込んでも大丈夫らしい。
今度作ってみようかな?と実験熱が燃え上がりそうになったが、立ち枯れの麦が手に入るまでにはまだ間があるし、少々面倒だ。
インスタントラーメンが如く大豆フレークに熱湯かけて納豆を作るほうが無難に思う。
でも、日本で食べる納豆は菌も強くて美味しいのだよね。
水戸納豆というのが有名だけれど、今回の震災で被害を受けただろう。
美味しい納豆がいつまでも作られますように。
★ 実情
-隠された被爆労働~日本の原発労働者ーというドキュメンタリー(↓)の続編と言える。
★ もう一つLEさんのブログで紹介されていた上関原発 中国電力の問題発言
★ どれだけ癒着しているのか知らないが。。。驚く発言。
昨日から妙に夏空気。 今外の寒暖計を見たら30度。もっとも日向だったのだけれど。。。。
5月にこういう日が数日続いて、その後にまた寒くなったりどんよりするパターンが通常。
晴れているときは楽しんでおかねばといいながら、散歩には出ずテラスの片づけで一日が終わりそうな今。。。