社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

ノマディック美術館

2007-06-23 23:54:35 | 建築
今週末で終わりということで、青海で3月から開催されている、というか設置されているノマディック美術館に慌てて行ってきた。





この美術館は、坂茂設計の移動美術館。
ニューヨーク、サンタモニカ、そして東京が3ヶ所目。
特徴的なのはコンテナを積み上げられてつくられた壁?
152個のコンテナが使用され、すべて移動先でレンタルされ返却されるとのこと。
残念ながら建物内部の様子は写真では紹介できないが、紙管だという巨大な列柱とトラスがコンテナ間を覆うシートを支えている。
2列に並んだ列柱の間に作品が吊られていて、その間に敷かれた板の通路が奥に設けられた映像スペースに誘導してくれる。
館内には心地よい音楽が流れ、外の暑さを忘れさせてくれるようだった。

作品はカナダ出身のグレゴリー・コルベールというアーティストによるもので、世界各地の未開の土地で撮られたというセピア色の写真。人(主として子ども)と動物の交流・共存をモチーフにしたもので、人と動物が対等、もしくは動物の方が上?という関係を表現できるような視点で撮られたもののようだ。未開の地で撮影されていることも何だか訴えかけられるものがある。
・・・少なくとも僕にはそう感じられた。
同じような写真が並んではいるが、被写体の表情やポーズは一枚一枚異なり、おそらく、個人個人で受け止め方が違うような奥の深い作品なんだろうと思う。
オフィシャルホームページ「ashes and snow」



お昼頃に行ったときはチケットを買うのも入場するのも、ほぼ待ち時間なしだった。
しかし、ヴィーナスフォートで買い物などをして再び美術館の前を通るとびっくり、チケット購入のための列、入場のための列が建物の奥行きくらい長くなっていた。。。

明日までですが、東京・青海でやってます。
最終日なので、早い時間に訪れた方がよいかと。





(oba)
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マンション管理の難しさ

2007-06-11 21:12:22 | 建築
昨日、マンションの現理事に「給水設備の改修に向け、何とかしなければいけない。おばさん主体の今の理事会ではダメだ。今度、相談しよう。」と声をかけられた。

この理事は、4年前にいっしょに理事をやった人で、私が管理会社任せでは、どうしてもブラックスボックスが多く、余計なお金を取られている気がするのと、よりよい管理を行うことで不動産価値を高めたいので、マンションドクターを置こうという提案に賛同してくれ、いっしょにマンションドクタープロジェクトを進めた人である。

これも結構大変だった。募集・審査・選定まで半年以上かかってしまった。

マンションドクターとは、掛かり付けの医者のような役割を担ってもらうもので、マンションの管理について、ハード・ソフトの面から何でも相談にのってもらえる人・事務所である。

契約したその年は、次年度以降からスタートする大規模改修の準備で、その次の年は改修のための計画書の作成、施工業者の選定(実績審査、監督者の筆記試験、面接、見積額等より)、発注、工事となり、マンションドクターのおかげで順調に進んでいた。

ところが、工事が終わると(というか工事の途中から現場管理人の評判はすこぶる悪かった)、改修工事の不具合がいくつかでてきて、マンションドクターも施工業者も、不具合に対する対応が非常に悪く、この調整にかなりの労力を割く羽目に。

その結果、マンションドクターは契約解除に。

こうなった原因は、施工業者の現場管理人が「大はずれ」だったことから始まり、施工業者に対する信頼がなくなり→あることないことマンションドクターの悪口を言いふらす人がでてきて→マンションドクターに対する信頼がなくなり→クレーマーが大きな声をあげはじめ→マンションドクターは信頼がなくなったことから半分いやけがさして投げやりになり。と悪循環に陥ってしまった。

何が問題であったかもう一度振り返って見ると

1)現場管理人がはずれだったこと。施工業者の選定は難しいということです。実績や面接ではわからない。
→現場管理者に的を絞ってチェックしなかったこと。
→現場管理者が行った物件での評価をチェックしなかったこと。

2)マンション管理会社とマンションドクター
→この両者が最初から険悪であったこと。

3)理事会として、文句ばっかりいって、マンションドクターや業者がやる気をなくしたこと(要するに現場管理人に恵まれなかったことが全てであるが、おこったことは仕方がないとして、いかにうまく乗せて、アフターケアをしてもらうかを考えなかったこと)

4)マンションドクターの人柄
→とても穏やかそうな人だったが、実は結構すぐにカット来るタイプだった。マンションドクターはいろいろな人がいるので、人あしらいが上手でないといけない。

等々、問題はいろいろある。

でも悔やまれるのは、せっかく苦労して、マンションドクターを選んだのに、ちょっとしたボタンの掛け違いで(これは人にって捉え方が違うが)、マンションドクターが解雇され、マンションドクターがいなくなってしまったことである。

この結果、今度の給水設備の改修工事で素人集団が、また頭を悩ませなければならないことになった。
管理会社主導にならないようにしないと。

まあ、とにかく、うまく伝わったかどうかはわからないが、
「とにかくマンション管理は難しいのだ!!」
「とくにワカランチンといっしょに議論するのは大変なのだ!!」
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新丸ビル

2007-05-26 23:33:09 | 建築
打ち合わせの合間に、4/27にオープンした新丸ビルを訪れてみた。



東京駅を出ると、一見工事中を思わせるかのようなファサードが眼に飛び込んでくる。
低層部のファサードは丸ビルとは趣の異なったデザインで、シンメトリーなイメージを勝手に想像していた僕にとっては、ちょっと予想外の展開で期待もふくらむ。

建物に入ってみると、こちらも丸ビルとは異なり、ヨーロッパの歴史的な建物を感じさせるような内装だった。天井のアーチと天井から吊られたいくつもの照明が印象的。



僕の目には警備員の多さが目について仕方なかったが、平日の昼間にもかかわらず、母と娘の取り合わせ、そしてサラリーマンなどの客でにぎわっていた。
夜や休日に来たら、とんでもないんだろうなぁ。
エスカレーターでB1へ下りると、どちらかというと和のテイストを感じさせるシーリングライトが並び、こちらの空間も落ち着いた感じ。

その後、地下通路を通って丸ビルへ抜け、少し、仲通りを歩いてみる。
この日は夏を思わせるかのような暑さだったけど、ビルで日差しが遮られ、その谷間を心地よい風が抜けて、すごく心地よかった。
丸ビルより2街区有楽町側に工事中の仮囲いが見えてきた。
ここには丸の内初の赤煉瓦オフィスビル三菱一号館が復元される予定とのこと。
仮囲いの緑がうれしい。



毎年のように新しいビルが完成し、変わり続けてきた丸の内。
三菱一号館の復元や今年から始まる東京駅のドーム屋根への復元工事などなど、まだまだ目が離せない。
(丸の内の街づくりは再開発計画推進協議会のホームページとMarunouti.comで詳しく紹介されている。)

今回、丸の内ハウスに行くのをすっかり忘れてしまったことが心残り。
少し熱が冷めた頃に行ってみよう。
(oba)
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