かつて、都市計画家・建築家・自由時間評論の津端修一先生の家をお尋ねした時、
玄関がなかったので、どこから入っていいかわからず困った。
玄関がない理由が、日曜日に購入した雑誌「PEN」の軽井沢の森へ(p58)を読んでわかった??
軽井沢の白洲次郎の別荘には玄関がなく、
これが、昔の軽井沢の別荘スタイルの一つだったらしい。
その理由は、お客さんがテラスを訪ねてきて、
そのまま、おもてなしをするというスタイルを白洲さんが作った。
白洲さんは、まず門があって、それから玄関があるという日本の家の型を
破りたかったのでは、と。
それでつながった、津端先生は、アントニン・レーモンド事務所に勤めていて、
レーモンドの「軽井沢の夏の家兼アトリエ」と同じものを
部分的に自宅で再現したと話されていた。
ということは、レーモンドの夏の家にも、玄関がなかったということか?
が、調べたら玄関はあった。
それじゃ、先生のご自宅に玄関のないのは?
先生にとって、玄関は無駄な空間だった。
だから、作らなかった、のでは。