■2024年8月9日(金)、日経新聞記事(東京・首都圏経済)の抜粋
東京都水道局水源管理事務所の仕事
~ 水源森林保全、枯れぬ熱意/数十年先の安定給水を担う ~
都内で使われる水道水のほとんどは河川から採取する。
河川の源流部の森林がダムのように雨を蓄え、そこから川や水道管を通った水が最終的に家庭の蛇口などにつながる。
水源涵養機能の維持は都水道局の大きな役割の一つ。
水源管理事務所で水源管理にあたる技術課には約50人の職員が所属する。
そのうち8割は林業職で採用された専門技術者。
事務所が管理するのは山梨県も含む多摩川上流域の東西30km、南北19km、面積25,000ha。
業務は間伐や害獣対策のほか、土砂崩れへの対応、林道の整備などさまざま。
木材の出荷が目的の集約管理的な林業とは異なり、多種多様な木々が混在する天然林への誘導を目指す。
都の水道水源林の歴史は100年以上前に遡る。
森林荒廃の影響で住民への給水が脅かされたことをきっかけに、当時の東京市が水源林経営の考え方を取り入れた。
1本の木が育つには数十年がかかる。
数十年前の水源管理が今の高品質な水道インフラの維持につながっている。
現在の水源林管理は数十年先の都民が使う水道水の安定確保のためだ。
いい話だ。こういう人たちを、「情熱大陸」とか「プロフェッショナル」でとりあげてくれないかな~。