2020年5月26日、火曜日、晴れ。
朝、自転車通勤の途中、寄り道をして北阿佐ヶ谷の「Aさんの庭」を見に行った。
Aさんの庭をはじめて訪れたのは、2007年9月13日。
その頃は「トトロの住む家」と呼ばれていた。
(宮崎駿さんがトトロが喜んで住みそうな家と紹介したことから、「トトロの家」と呼ばれるようになった。)
2007年当時、持ち主の転居により、トトロの家の存続が危うくなったことから
保存のために、住民による署名運動が進められていた。
結果、杉並区が保存に動き、現状のまま公園に残すことが決定し、
住民参加で公園づくりの計画を進めていたところ、
2009年12月、信じられないことに、不審火で建物が全焼してしまった(庭は無事だった)。
そこで、宮崎駿さんが昔の建物をモチーフにした公園の計画を提案。
この計画では「かつての住宅の雰囲気を風景として継承すること」が提案され、区立公園「Aさんの庭」となった。
はじめて訪れてから、もう13年も過ぎてしまった。
当時の庭は、多様な植物がとても自然な感じで植えられ、庭と住まいが一体化した、とても落ち着く、居心地のいい、それはそれは素敵な空間だった。
そして、その空間・景色を生垣越しに、みんなが楽しめた。
なかなかこんな家と庭はない。
今は公園となり、若干作りすぎた感はあるが、それでも、ボランティアの努力により
素敵な庭が維持されている。
お近くの方は、一度、是非訪れてみてください。
■2007-09-15のブログで当時の建物や庭の写真が見られます。
阿佐ヶ谷「トトロの家」
https://blog.goo.ne.jp/shaku-ken/e/b6ab138c0b201f05c6d4048ed19798c6
▼昔の住宅をモチーフにデザインされた建物。トイレと防災倉庫になっている。
▼下が庭の写真です。
▼公園はボランティアによって管理されている
■2008-12-11のブログ
阿佐ヶ谷「トトロの家」 杉並区景観重要建造物第1号に
https://blog.goo.ne.jp/shaku-ken/e/68f066db66eccef4e40f848239404be0
【全焼してしまった建物の所有者・近藤健三郎さんについて】
・1897(明治30)年高知県安芸町で生まれる。
・1921年、東京帝国大学工学部土木工学科卒業。東京市道路局に入り。当時著名な道路技師だったようです。
・また、この土地を本社とする民間の高速道路会社があったようです。
高速車道株式会社 杉並区阿佐ヶ谷五丁目75番地 発起人総代 近藤 謙三郎
満州より帰国してきた近藤謙三郎は東京高速道路の計画を熱心に提唱し、昭和26年に運輸・建設両省に対して高速自動車道の免許申請を行った。
(中略)
この出願は当局から公共性の高い企画であると認識されつつも、資本の態勢に欠けていると考えられ、結局のところ許可はおりなかった。
(「首都高速道路以前の構想をめぐって」新谷洋二著に詳細が書かれているようです。)
■2010-09-08のブログ
Aさんの庭(阿佐ヶ谷北「トトロの家」)
https://blog.goo.ne.jp/shaku-ken/e/36e5c797a9cab5276b143599deb95244
▼阿佐ヶ谷の住宅地なのに「Aさんの庭」の近くにはこんな鬱蒼とした森のような屋敷林があった。
※怖がりの僕には、夜、怖くて絶対通れない。
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